歴史街道
発売日
2019年7月5日
税込価格
693円
(本体価格630円)
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歴史街道 2019年8月号

今月号の読みどころ

「無用の長物」と批判されることもある戦艦大和。そして、「防御の弱さから死者を多数出した」と指摘される零戦。どちらも、そうしたマイナスの評価がある一方で、日本人の琴線に触れるのはなぜか――。それは、もたざる国である日本が、何とか西洋列強に対抗しようと、涙ぐましい努力の末に完成させたものだからではないでしょうか。
そしてさらには、当時の水準からしても、大和と零戦が世界に誇るべき傑作だからでしょう。本特集では、戦艦大和と零戦の開発に携わった人々、そしてそれを戦場で活用しようとした人々の想いに迫ることで、二つの兵器が日本人にとって何だったかを明らかにしていきます。

特集2は、「山陰の雄・尼子一族」です。一代にして「十一洲の太守」となった経久に始まり、瞬く間に隆盛し、滅亡してしまった尼子氏を紹介しています。

特別企画は、「『江戸見物四日めぐり』を体験!」です。江戸時代後期につくられた、一枚ものの江戸案内パンフレットをもとに歴史散歩。

単発企画として、子供や孫に勧めたい“夏休みに読みたい”歴史本を紹介しています。

公式サイト
今月号の目次
大和と零戦の正体
黒鉄ヒロシ
3p
この人に会いたい
vol.151
菅田将暉
7p
特集1 戦艦大和と零戦 日本人は何を託したのか
【総論】
「史上最大の戦艦」と「万能の戦闘機」が語るものとは
戸高一成
14p
ビジュアル1
解剖図でよくわかる! (1)戦艦大和

22p
ビジュアル2
解剖図でよくわかる! (2)零戦

24p
戦艦大和【開発秘話】
交錯する男たちの想い――史上最大への挑戦
前間孝則
26p
零戦【開発秘話】
技術者たちの誇りが不可能を可能にした
森史 朗
32p
零戦【激闘の軌跡】
(1)中国戦線、真珠湾攻撃、南方作戦…栄光の日々
松田十刻
38p
零戦【激闘の軌跡】
(2)物量で勝る米軍の反撃…それでも、戦い続けたエースたち
松田十刻
44p
戦艦大和【激闘の軌跡】
(1)レイテ沖海戦…圧巻の操艦で雷撃を回避、そして謎の反転
秋月達郎
50p
戦艦大和【激闘の軌跡】
(2)天一号作戦…沖縄を救うため、一命を賭した男たち
秋月達郎
57p
特別インタビュー 
零戦を引き連れた大和が…国民の期待を一身に背負って
童門冬二
65p



日本海軍の夢の跡――軍港の町・佐世保を訪ねて

70p
特別グラビア
清野菜名
73p
3つのポイントから読み解く「イギリスの本質」
宇山卓栄
77p
特集2 山陰の雄・尼子一族 その盛衰が語るもの
【総論】なぜ経久で栄え、義久で滅亡したのか
藤岡大拙
84p
ビジュアル 
月山富田城を歩く

91p
富田城奪還、出雲統一…経久の神算鬼謀
高橋直樹
92p
インタビュ― 
滅びの美学が「十勇士」を生んだ
諸田玲子
98p



連載小説 月と日の后
第十六回 初花の章
冲方 丁
104p
「歴史街道」伝言板

110p
BOOKS・CINEMA

112p
この著者に注目!
大村大次郎

114p
『枕草子』から秀吉・家康まで 「かき氷」にも長い歴史がありまして…
小池隆介
116p
特別企画 「江戸見物 四日めぐり」を体験!

119p
子供や孫にすすめたい「歴史小説&マンガ」24
細谷正充
128p
日本全国ざんねんな妖怪図鑑
奈落一騎
134p
年間購読のご案内

139p
歴史街道・ロマンへの扉
彦根・河原町芹町地区
林 宏樹
140p
次号予告!

142p
歴史街道脇本陣

143p
〈城紀行〉戦国の風
最終回 坂本城◎湖水眠る光秀の夢
写真・文 畠中和久
146p

歴史街道 とは

「いま、歴史がおもしろい」
 歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。