歴史街道
発売日
2021年8月6日
税込価格
790円
(本体価格718円)
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歴史街道 2021年9月号

今月号の読みどころ

今月の特集1は、〈日中戦争・失敗の本質〉です。
戦前における東京オリンピックの中止、そして日米開戦――。これらは、日中戦争の泥沼化がもたらしたものといえます。なぜ、戦火の拡大を止められなかったのか。両国の衝突を生んだ構図、和平に奔走した男たち、日本軍の戦略的な問題点……。多様な視点から、「失敗の本質」に迫ります。


特集2は、〈荒木村重◎信長に叛いた男〉です。
有力国人・池田氏に仕える身分から、摂津国を支配下に置き、織田信長の重臣としての地位を占めるまでになった荒木村重。しかし天正六年(1578)、反旗を翻しました。村重の武将としての力量はいかなるものだったのか。そして、信長に叛いた理由とは――。


特別企画は、〈幕末、海を渡ったサムライたち〉です。
慶応三年(1867)、渋沢栄一は徳川慶喜の弟・昭武の随行員として、パリ万博を訪れました。だが幕末に海を渡ったのは、渋沢だけではありません。幕府の使節団、薩長の留学生、そして密航……。わずかなチャンスをものにした男たちは、海外で得た経験を活かし、日本の近代化に大きく寄与したのです。


公式サイト
今月号の目次
知足奄奄
黒鉄ヒロシ
3p
この人に会いたい
vol.174
吉岡里帆
7p
特集1 日中戦争・失敗の本質 最新研究×いま学ぶべきこと
【総論】
盧溝橋事件から日米開戦へ――どこで何を誤ったのか
井上寿一
14p
両国の衝突をもたらした「構図」と「問題の根源」
岡本隆司
22p
ドキュメント 世界大戦へとつながっていった「中国戦線」
平塚柾緒
28p
戦争を拡大させてはならない! 参謀本部次長・多田駿の孤独なる闘い
岩井秀一郎
36p
汪兆銘工作、桐工作…和平に奔走した陸軍軍人・今井武夫の信念
広中一成
42p
【徹底分析】
「戦略」から読み解く泥沼化の真相
大木 毅
48p
特集2 荒木村重 信長に叛いた男
「愚か者」「卑怯者」の人物像は本当か
天野忠幸
102p
本能寺の変勃発! 「汚名を返上してはならぬ男」の選択
上田秀人
108p
コラム その後の「荒木家の人々」

114p
特別企画
渋沢栄一だけじゃない! 幕末、海を渡ったサムライたち


連載・読み物
コイン&メダルにまつわる歴史の表と裏
第2話 昭和天皇

56p
水、納豆、野菜…江戸に花開いた“宅配ビジネス”
安藤優一郎
58p
?ヤタガラスの末裔”といわれた賀茂氏の謎に迫る
古川順弘
62p
知ってるようで知らない「スエズ運河」の歴史
祝田秀全
66p
連載 万、已むを得ず
第2回
幸田真音
82p
歴史街道伝言板

90p
BOOKS・CINEMA

92p
この著者に注目!
佐藤信弥

94p
連作読切小説 戦国武将×四十七都道府県
第25回 前田利常×石川県「猿千代の鼻毛」
今村翔吾
96p
若くして散った?南朝の貴公子”北畠顕家の真実
亀田俊和
116p
ふるさとの先人×SDGs~嚶鳴だより
第11回 「サムライ商会」を創った男~野村洋三~

122p
年間購読のご案内

125p
次号予告!

126p
歴史街道脇本陣

127p
歴史とともに味わう世界の城
最終回 クロンボー城
島崎 晋
130p

歴史街道 とは

「いま、歴史がおもしろい」
 歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。