Voice
発売日
2015年6月10日
税込価格
713円
(本体価格648円)
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Voice 2015年7月号

今月号の読みどころ

 ロシアのクリミア併合に刺激されたのか、中国が海洋支配を本格化させている。南シナ海で7つの岩礁を埋め立て、人工島を建設し、すでに滑走路まで確認されている。「中華民族の復興」を掲げる習近平国家主席は、アメリカの一極支配に正面から挑んでいるようだ。日米豪は足並みを揃え、南シナ海の中国に対峙しようとしているが、韓国は「反日」「歴史戦」に引きずられ中国と共闘している。そのうえ、韓国は経済的にも中国に飲み込まれようとしている。
 こうした東アジア情勢を象徴的に「日米vs中韓」とし、総力特集を組んだ。中西輝政氏は安倍総理の米議会上下両院合同会議における演説を日本の針路を示す歴史的な意義があると評価し、「メディアの論評で言及されていない重要なメッセージが数多く含まれている」という。同じ文脈で屋山太郎氏は、福沢諭吉の「脱亜論」を取り上げ、「東亜の悪友」と離れるときではないかと説く。6月22日は日韓基本条約の締結からちょうど50年である。ところが、日韓関係は最悪の状態。拳骨拓史氏は、日本は韓国にあえて冷淡であれといい、黒田勝弘氏は韓国の歴史外交の失敗を指摘する。古森義久氏とジェイソン・モーガン氏は、アメリカの歴史学会は「歴史修正主義」というレッテルを貼り、ファクト(事実)を真面目に議論していないと断じる。
 巻頭では、小浜逸郎氏、三橋貴明氏、中野剛志氏による鼎談を行なった。アメリカ主導のグローバリズムの限界、さらにEUやAIIBの動向などについて論じた。今月はFIFA女子ワールドカップ(W杯)カナダ2015が開幕する。キャプテンとしてチームを率いる宮間あや選手に現在の心境を聞いた。澤選手から「日の丸が付いたユニフォームを身に着ける意味とプライドを、チームの誰よりも強く意識しないといけない」と、アドバイスされたエピソードが胸を打つ。試合観戦の前に、ぜひ読んでいただきたいインタビューだ。
公式サイト

今月号の目次

巻頭鼎談
総力特集:日米vs中韓
日米新同盟の幕開け
中西輝政
36p
甦る「脱亜論」
屋山太郎
50p
中韓に「おわび」したからこうなった
阿比留瑠比
60p
習近平政権はクーデターで潰えるか
宮崎正弘
68p
日韓基本条約50年目の真実
拳骨拓史
76p
韓国歴史外交の敗北
黒田勝弘
84p
歴史修正主義批判を問う
古森義久/ジェイソン・モーガン
92p
SPECIAL
世界から尊敬される国
稲田朋美/篠原文也
114p
ドイツ「独り勝ち」にしのびよる衰退
瀬藤澄彦
124p
アフリカ 破綻国家からの再生
松本仁一
132p
ベビーカーは社会の迷惑か
山本一郎
140p
なでしこ魂が地域を変える
宮間あや
148p
世界に広がる「韓国疲労症」
水間政憲
183p
特別対談
時代劇役者を育てる
千葉真一/市川猿之助/[聞き手]春日太一
156p
COLUMN
ニッポン新潮流〈国内政治〉
「大阪都構想」はなぜ挫折したか
菅原 琢
30p
ニッポン新潮流〈経済政策〉
日本経済の潜在能力を眠らせるな
飯田泰之
32p
ニッポン新潮流〈生活社会〉
中国はAIIBで学習してほしい
山形浩生
34p
好評連載
アメリカの戦争責任〈第2回〉
原爆投下を正当化するアメリカの教科書
竹田恒泰
102p
超韓流猫コリにゃん〈第3話〉
韓流猫の長所
室谷克実[原案]/諸星惣一郎[漫画]
138p
日本に「近代」を学んだ中国人〈第2回〉
中華思想の守護神
石  平
192p
天あり、命あり。〈第2回〉
岡山空襲
江上 剛
201p
健康は生成する〈第4回〉
やはり「ヤンキー」は強い
斎藤 環
208p
周五郎は残った〈第4回〉
季節のない街
福田和也
218p
覚醒するクラシック〈第25回〉
弦楽六重奏曲一番
百田尚樹
229p
巻頭言〈第7回〉
五分五分という社会
養老孟司
15p
私日記〈第187回〉
「君が代」を聞きたい
曽野綾子
234p
平成始末〈第67回〉
「上官の罪」
山折哲雄
246p
真相スクープ
世界に広がる「韓国疲労症」
構成/水間政憲
6p
凜たる女性〈55〉
かとう ようこ
撮影/遠藤 宏
9p
REGULAR
Keyフレーズ/時代を斬る!論点

1p
Voiceブックス/編集者の読書日記

242p
Voiceシネマ/編集者の映画三昧

243p
Voiceレター/読者の感想&意見

244p

Voice とは

 月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。