Voice
発売日
2020年11月10日
税込価格
840円
(本体価格764円)
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Voice 2020年12月号

今月号の読みどころ

11月3日(現地時間)に実施された米大統領選挙は、民主党のバイデン前副大統領が勝利を宣言し、対するトランプ大統領は法廷闘争にもちこむ構えをみせている。いずれにせよ勝者の確定まで長引く異例の展開となったが、「トランプの4年間」後の米国の決断が世界の今後を左右するのは確かだろう。無論、菅政権が発足したばかりの日本にとっても影響は甚大だ。本特集では、米大統領選を経た世界が果たしてどこへ向かい、日本はいかなる針路をとるべきかを多角的に論じた。巻頭論稿を飾る田中明彦氏は、今回の選挙では米国の民主主義の「強靭性」が問われていると論じるとともに、日本は「責任ある海洋国家」をめざせと説く。明石康元国連事務次長へのインタビューも掲載するほか、ともに国家安全保障局次長を務めた高見澤將林氏と兼原信克氏の特別対談は日本外交の今後を考えるうえで必読だ。
特別企画「菅政権、五つの課題」は、表題通り新政権の課題を五つの論点から斬る。行政、コロナ、デジタル、少子化、科学技術。いずれも日本が世界で競争力を取り戻すためには避けて通れないテーマだ。
巻頭インタビューには、尖閣周辺で緊張感が高まるいま、岸信夫防衛大臣が登場。日本演劇界をリードし続ける松尾スズキ氏への特別インタビューも掲載。
公式サイト

今月号の目次

総力特集:米国の明暗、世界の大転換
アメリカ民主主義の強靭性の行方
田中明彦
34p
世界は国連の「歴史的経験」を活かせ
明石 康
42p
加速する三つの潮流、日本の通商戦略
菅原淳一
50p
「例外国家アメリカ」は終焉するか
三牧聖子
58p
「群島文明国家」が果たすべき使命
小倉紀蔵&岡本隆司
66p
歴史に学ぶ激変期の指導者の要諦
本村凌二
76p
安全保障とデジタルを連結せよ
高見澤將林&兼原信克
84p
特別企画:菅政権、五つの課題
【行政】
調整型官僚から政策立案型官僚へ
飯尾 潤
94p
【コロナ】
欧州第二波を徹底検証する
小野昌弘
102p
【デジタル】
デジタル庁成功の鍵は「横断的主導力」にあり
高木聡一郎
110p
【少子化】
欧米モデルの少子化対策から脱却せよ
山田昌弘
118p
【科学技術】
「役に立たない学問」が国を救う
村山 斉
126p
中国vs.世界〈特別編〉
中国はアフリカの「ベストの選択」なのか?
ウスビ・サコ
192p
連載 ほか
自主防衛と同盟の両立で国を守る
岸 信夫
16p
協同組合のニューノーマル
ネイサン・シュナイダー
134p
「人工生命」時代の倫理
クリストファー・プレストン
142p
「弱さの自覚」が開く生態学的紐帯
森田真生
150p
視聴者目線でツッコミを入れる
小松 靖
160p
演劇界は荒野から起ちあがる
松尾スズキ
166p
賢慮の世界史〈9〉
ヤルタ密約の呪縛
佐藤 優&岡部 伸
182p
データで読み解く「二〇三〇年代の東京」〈終〉
地域づくりの「これまで」と「これから」
川北秀人
200p
長寿企業を育む「百年の計」プロジェクト 未来を創る伝統の力〈1〉
今こそ「CX」と「両利き経営」に挑戦せよ!
冨山和彦
210p
たばこと私権制限
萱野稔人
216p
僕たちはコントで誰にでもなれる
福徳秀介
224p
令和の事業家
世界がのめり込む日本文化
稲増佑子
230p
著者に聞く
壊れた部分も抱きかかえて生きていく
燃え 殻
234p
ニッポン新潮流〈歴史論争〉
元FBI長官の死とクリントン~その2~
渡辺惣樹
24p
ニッポン新潮流〈政治外交〉
日本学術会議と「学問の自由」
三浦瑠麗
26p
ニッポン新潮流〈現代社会〉
イデオロギーとユートピア
開沼 博
28p
ニッポン新潮流〈日本文化〉
日本人の柔軟性と神仏習合
舘鼻則孝
30p
西南、南西、テレビ風〈50〉
台本の薄い関西のテレビ
結城豊弘
32p
歴史家の書棚〈6〉
木村幹『歴史認識はどう語られてきたか』
奈良岡聰智
238p
巻頭言〈最終回〉
戦後日本の宿題シリーズ(8):[憲法改正]日本は本当に「法治国家」なのか
宮家邦彦
13p
文明之虚説〈第36回〉
報道の日本語
渡辺利夫
244p
今そこにある近代〈2〉
山の上ホテル
写真・文/門井慶喜
1p
土木を撮る〈終〉
錦帯橋
写真・文/西山芳一
6p
令和の撫子〈19〉
高橋晴花 
撮影/川島伸一
9p
Voiceブックス
編集者の読書日記

240p
Voiceシネマ
編集者の映画三昧

241p
Voiceレター
読者の感想&意見

242p

Voice とは

 月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。