Voice
発売日
2021年11月10日
税込価格
840円
(本体価格764円)
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Voice 2021年12月号

今月号の読みどころ

10月31日の衆議院選挙は、自民党が着実に勝利した。
同月8日の所信表明演説では成長と分配の好循環を柱とする経済政策、あるいは国民との対話など「岸田カラー」を打ち出した内容であったが、一方で具体的にいかなる国家像をめざすかが不明瞭だという指摘も少なくなかった。
まさしく新首相の手腕や力量が問われるいま、さまざまなテーマから岸田新内閣の課題を考える。
巻頭論稿では山内昌之氏が台湾危機に対峙する覚悟を説くほか、政治学者であり熊本県知事を務める蒲島郁夫氏は「成長と分配」の前に着手すべきことを指摘。
新型コロナ分科会のメンバーでもある大竹文雄氏は行動経済学の視点からワクチン政策と出口戦略を検討する。
そのほか、デジタル監に就任した石倉洋子氏の特別インタビュー、また藤村龍至氏と西田亮介氏という次世代を担う論客同士の対談も必読だ。
特別企画では、メルケル独首相が退任したあとのヨーロッパ情勢を考える。
巻頭インタビューではローソンの竹増貞信社長が登場するほか、前国家安全保障局長の北村滋氏のインタビューや、與那覇潤氏と東畑開人氏の特別対談にも注目していただきたい。
公式サイト

今月号の目次

総力特集:どうなる! 岸田新内閣
台湾危機という外交試練への覚悟
山内昌之
36p
平成の政治改革と「昭和の古層」
清水真人
46p
「成長と分配」の前に政治参加を
蒲島郁夫
54p
大胆な金融緩和が財政再建の要
原田 泰
62p
医療と経済活動、両立への方程式
大竹文雄
70p
デジタル庁は日本をデザインする基盤
石倉洋子
78p
人間への投資で「二十世紀体制」を超える
落合恵美子
85p
令和版「日本列島改造論」のすゝめ
藤村龍至&西田亮介
92p
特別企画:メルケル後の欧州は沈むか
リベラル化が続くドイツ外交
三好範英
112p
「戦略的自立」を模索するEU
渡邊啓貴
120p
コロナ、失業、自然災害という三重苦
宮下洋一
130p
分断に向かう欧州と米国経済
アダム・トゥーズ
138p
連載 その他
情報・安全保障機構の中枢を支えた哲学
北村 滋
102p
その記事は議論を巻き起こしているか
下山 進
146p
『群集心理』×民俗学で考える同調圧力
和田 健
152p
想像しえないものを想像するSF的思考
タヤンディエー・ドゥニ
158p
可視化の功罪と心理学の経験値
與那覇潤/東畑開人
166p
巻頭インタビュー
有事に発揮されるコンビニの本領
竹増貞信
18p
【新企画】地政学的要衝研究会
南西諸島の戦略的価値と米中対立
住田和明
194p
「次」の歴史と人類の新軌道〈12〉
世界の出口と宗教という「禁じ手」
長沼伸一郎
184p
言葉のリハビリテーション〈6〉
逸脱と信頼
森田真生
206p
人は「運の罠」から抜け出せるか
ジェフリー・S・ローゼンタール
212p
大谷翔平、歴史的シーズンの軌跡と裏側
柳原直之
220p
令和の事業家
宇宙で循環型農業を実現する
西田宏平
228p
著者に聞く
読解力なくして発信力なし
小林真大
232p
ニッポン新潮流〈歴史論争〉
ガリバーの上陸地は房総半島か
渡辺惣樹
26p
ニッポン新潮流〈政治外交〉
消えた成長、無責任な分配
三浦瑠麗
28p
ニッポン新潮流〈現代社会〉
本格政権化への試金石
西田亮介
30p
ニッポン新潮流〈都市文化〉
岸田新首相に空間戦略はあるか
藤村龍至
32p
歴史家の書棚〈18〉
大津留厚『さまよえるハプスブルク』/林忠行『チェコスロヴァキア軍団』
奈良岡聰智
240p
人生の道しるべ あなたの悩みに答えます〈4〉
人生の有限性にどう向き合う?
森本あんり
236p
巻頭言〈12〉
ヒトは言語で世界を描写する
長谷川眞理子
15p
文明之虚説〈48〉
「人を殴るのは、悪いこと。」
渡辺利夫
246p
今そこにある近代〈14〉
靖国通り
写真・文/門井慶喜
1p
Wonder People〈12〉
由来さえわからぬ異形の神々
写真・文/佐藤健寿
8p
令和の撫子〈31〉
サリー楓
撮影/川島伸一
11p
Voiceブックス
編集者の読書日記

242p
Voiceシネマ
編集者の映画三昧

243p
Voiceレター
読者の感想&意見

244p

Voice とは

 月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。