Voice
発売日
2022年1月8日
税込価格
840円
(本体価格764円)
バックナンバー

Voice 2022年2月号

今月号の読みどころ

かつての産業革命や90年代のIT革命のように、いま世界の「覇権地図」を塗り替えようとしているのが、グリーン経済がもたらす大きな変化、すなわち「グリーン革命」である。その影響は脱炭素経済への転換はもちろんのこと、貿易や安全保障、資源などを巡る国際関係にまで及び、対応の如何が今後の30年を左右するともいわれる。本特集では、国際秩序や米中対立、金融、都市開発、産業競争力、科学技術など、さまざまな角度からグリーンシフトが及ぼす影響と日本の活路を検討した。「中国に責任ある行動を求めよ」と主張する田中明彦氏の巻頭論稿のほか、脱炭素革命はデジタル化などで遅れた日本企業にとってはむしろチャンスだと喝破する冨山和彦氏のインタビュー、また日本を変えるうえで鍵を握るグリーンベンチャーの取り組みのルポなど、グリーン革命後の日本を考えるうえで必読の内容となっている。特別企画は「野党の大問題」。昨年の衆院選では立憲民主党が議席数を落とすなど、存在意義が問われている野党のあるべき姿を問う。巻頭インタビューにはワタナベエンターテインメント代表取締役社長を務める渡辺ミキ氏が登場。隣国のエンタメコンテンツが世界を席捲しているいまこそ、日本のエンタメの可能性を考える。
公式サイト

今月号の目次

総力特集:グリーン経済が変える覇権地図
気候変動の国際政治は「中国問題」
田中明彦
36p
米中対立、高まる気候安保リスク
秋田浩之
46p
欧州グリーン・ディールと日本の活路
平沼 光
54p
脱炭素革命は日本企業逆襲の好機
冨山和彦
64p
「持続可能性」と「経済成長」は両立できる
馬奈木俊介
72p
ESG投資の潮流は止まらない
吉高まり
80p
日本を変えるグリーンベンチャー最前線
古川雅子
88p
宇宙から取り組む地球保護
アージロ・カヴァーダ
98p
特別企画:野党の大問題
自力を勘違いした立民・共産
筆坂秀世
106p
何のための政権交代か‐衰退没落国家からの脱却
井上達夫
116p
メディア戦略、維新の成功と立民の失敗
逢坂 巌
126p
連載 ほか
習近平、透明性なき体制の挫折
野嶋 剛
134p
官民で「スポーツのまち」を加速させる
清水勇人&根石高宏
142p
「若者の危機」と身体への還帰
田口 茂
150p
分断を生まない「公平な祝祭」を
磯野真穂&與那覇 潤
166p
空気という「戒律」
中野信子&山口真由
208p
「学びの変革」を先導する叡智学園の挑戦
広島県未来対話・前編
158p
巻頭インタビュー
日本のエンタメは韓国に劣らない
渡辺ミキ
18p
地政学的要衝研究会〈3〉
中国は台湾を武力侵攻するか
小野田治
184p
コロナ下の夜の街〈2〉
弘前、クラスター騒動の真実
谷口功一
194p
言葉のリハビリテーション〈8〉
「ミュート」を解除する
森田真生
202p
日本人よ、世界の「壁」を越えよ
古坂大魔王
216p
権力争いと悲しみの男を演じて
小栗 旬
224p
令和の事業家
バイオマス燃料でタンザニアを救う
角田弥央
228p
著者に聞く
もし日本が明日なくなったら
松村圭一郎
232p
ニッポン新潮流〈歴史論争〉
トロツキーの不倫〈その二〉
渡辺惣樹
26p
ニッポン新潮流〈政治外交〉
二〇二二年、膠着する米中関係
三浦瑠麗
28p
ニッポン新潮流〈現代社会〉
政治の正月気分も松の内まで
西田亮介
30p
ニッポン新潮流〈都市文化〉
人びとは建築で会う
藤村龍至
32p
歴史家の書棚〈20〉
段瑞聡『?介石の戦時外交と戦後構想』
奈良岡聰智
240p
人生の道しるべ あなたの悩みに答えます〈6〉
彼女との結婚に踏み切れない
森本あんり
236p
巻頭言〈14〉
文化とは何か
長谷川眞理子
15p
文明之虚説〈50〉
仕事の中の人生
渡辺利夫
246p
今そこにある近代〈16〉
新垣家の東ヌ窯
写真・文/門井慶喜
1p
Wonder People〈14〉
遊牧民が暮らす「宇宙基地」
写真・文/佐藤健寿
8p
令和の撫子〈33〉
露木志奈
撮影/川島伸一
11p
Voiceブックス
編集者の読書日記

242p
Voiceシネマ
編集者の映画三昧

243p
Voiceレター
読者の感想&意見

244p

Voice とは

 月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。