Voice
発売日
2022年6月6日
税込価格
840円
(本体価格764円)
バックナンバー

Voice 2022年7月号

今月号の読みどころ

特集1は「独裁国家と闘う」。ウクライナ戦争が勃発してから早や3カ月以上が経ったが、依然として事態の収拾の見込みはなく泥沼化の様相を呈している。今回のウクライナ侵攻は「プーチンの戦争」とも囁かれているが、そもそもなぜプーチン大統領のロシアのような独裁国家が生まれるのか。その歴史的背景や誕生のメカニズム、行動原理を知ることは、やはり習近平国家主席のもとで膨張を続ける中国を前にするわが国の安全保障を考えるうえでも、大きな意味があるはずだ。歴史を座標軸とした本村凌二氏と岡本隆司氏の特別対談、民主主義の価値を語る「ミスター・デモクラシー」ラリー・ダイアモンド氏の独占インタビュー、いまこそ「保守思想」と向き合い直すべきとする仲正昌樹氏の論考など、民主主義の未来のために独裁国家/独裁主義について徹底議論する。

特集2「日本の領土を守れ」は表題のとおり、この厳しい国際情勢のなかで、あらためて尖閣諸島、竹島、北方領土への具体的な備えの在り方を考える。藤原正彦氏と森本あんり氏の初対談、先崎彰容氏と立憲民主党の泉健太氏の白熱議論も必読だ。
公式サイト

今月号の目次

特集1:独裁国家と闘う
中露の「帝国」的膨張と歴史の教訓
本村凌二&岡本隆司
38p
敗戦と民主主義の後退を阻め
ラリー・ダイアモンド
48p
ゼレンスキーvs.プーチン ヒトラーvs.チャップリンの再来か
岡部芳彦
58p
市民社会を粉砕する習近平
天児 慧
66p
経済制裁ではロシアを止められない
吉崎達彦
74p
ネオ・ユーラシア主義と露外交の関係性
浜由樹子
82p
独裁者誕生のメカニズム
武内和人
89p
「真の保守思想」を取り戻せ
仲正昌樹
96p
特集2:日本の領土を守れ
尖閣防衛、長期持久戦への備えを
武居智久
144p
竹島問題、古地図で韓国に反論せよ
舩杉力修
152p
安倍対露外交・北方領土交渉の「失敗」
堀内賢志
159p
国にとって「領土」とは何か
黒宮一太
166p
連載 ほか
巻頭対談
「国語と教養」を軽視する愚かさ
藤原正彦&森本あんり
16p
二十世紀史のなかの第二次世界大戦と日本
中西 寛
106p
立憲民主党に「新たな国家像」はあるか
先崎彰容&泉 健太
116p
圧倒する中露、日本漁業は復活できるか
佐々木貴文
128p
日銀への直言
柿埜真吾
136p
地政学的要衝研究会〈6〉
安全保障の命運を握る宇宙
片岡晴彦
182p
コロナ下の夜の街〈6〉
小倉で戦争を想う
谷口功一
192p
言葉のリハビリテーション〈13〉
「変化」という宿命
森田真生
200p
天才の光と影〈5〉―異端のノーベル賞受賞者たち―
オットー・ハーン
高橋昌一郎
206p
喫煙規制と喫煙所難民を考える
瀬戸山晃一
214p
『SPY×FAMILY』の令和的新しさ
渡邉大輔
222p
令和の事業家
人間の全体をみて病を治す
笹森有起
226p
著者に聞く
失敗を許す中国、許さぬ日本
西村友作
230p
ニッポン新潮流〈歴史論争〉
古代地形の重要性〈その2〉
渡辺惣樹
26p
ニッポン新潮流〈政治外交〉
欧州の弱体化とマクロンの力量
三浦瑠麗
28p
ニッポン新潮流〈現代社会〉
経済安全保障、本末転倒への懸念
西田亮介
30p
ニッポン新潮流〈都市文化〉
集中か分散か
藤村龍至
32p
地域から日本を動かす〈3〉
神話の国、島根からの発信
結城豊弘
34p
歴史家の書棚〈25〉
川島真・細谷雄一編『サンフランシスコ講和と東アジア』/波多野澄雄編『国家間和解の揺らぎと深化』
奈良岡聰智
238p
人生の道しるべ あなたの悩みに答えます〈11〉
宗教の役割とは何か
森本あんり
234p
巻頭言〈19〉
「戦争の文化」と人間の本性
長谷川眞理子
13p
文明之虚説〈55〉
台湾海峡有事
渡辺利夫
244p
今そこにある近代〈21〉
旧毎日新聞京都支局
写真・文/門井慶喜
1p
Wonder People〈19〉
第二の仏陀を祀る聖なる奇祭
写真・文/佐藤健寿
6p
令和の撫子〈38〉
河村真菜 
撮影/川島伸一
9p
Voiceブックス
編集者の読書日記

240p
Voiceシネマ
編集者の映画三昧

241p
Voiceレター
読者の感想&意見

242p

Voice とは

 月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。