株式会社 大雄 代表取締役 阿部嘉澄 様

 「YOU HOUSE」というブランド名で優れた注文住宅を提供し、地域の人々から絶大な信頼を集める建築会社の株式会社大雄様。1962年の創業以来、地域の発展とともに歩み、地域のニーズの変化をとらえて、常に業態を進化させ続けておられます。
 若くして社業を継いだ二代目社長の阿部嘉澄様は、家づくりをはじめとする技術力の向上に加え、社員教育の充実による人間力の向上にも力を尽くしてこられました。『PHP』などの活用により「共通言語」が生まれ、「人間関係」が円滑になったという人材の育て方について語っていただきました。

高い気密性を備えた在来工法の家づくり

  私たちは土木工事を請け負う会社としてスタートしました。当初は道路工事や河川工事関連が中心でしたが、地域の基盤整備が行き届いてからは、宅地造成に軸足を移しました。さまざまなチェーン店が地元に進出する際、地主の方々と懇意にしていた私たちが間に入ってコーディネートしたり、土地の造成をしたりしているうちに、住宅建築を手がけるチャンスが訪れました。以後、建築業の比率が高まり、現在は注文住宅の設計・施工・管理を主体に、地域に根差した工務店として事業を展開しています。
  住宅建築を開始した当時は北米からの輸入住宅も手がけていました。その後、在来の木造軸組工法を得意とする技術者が入社したのをきっかけに、日本の気候風土に適した在来工法に特化した家づくりに取り組んでまいりました。在来工法に切り替える際、北米の輸入住宅の優れた特長である「気密・断熱」に関する技術をミックスすることで、冷暖房の効率が高く、光熱費を低く抑えられる、当社ならではの家づくりができるようになったのです。
  もう一つ、設計スタッフに女性を多く採用することで、「主婦目線」の家づくりにも力を入れてきました。収納や家事動線など、女性ならではの設計思想を盛り込むことで、暮らしやすい家づくりが可能になったと自負しています。このような姿勢で、理想の家づくりを目指すお客様に選ばれる住宅会社を志してまいりました。そのほか、リノベーション事業や不動産事業も手がけ、さまざまなニーズにお応えしています。

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代表取締役の阿部嘉澄様             

マニフェストを導入し、人間教育に注力

 地域の工務店として、ライバルである大手メーカーに負けない組織をつくっていくため、社員教育にも力を入れています。かつてISOを導入した際、私たちはこれを組織運営の基準にしようと考えました。しかしながら「よき人材を育てる」ためには、自社ならではの理念を確立する必要があると感じ、社員の行動規範等をまとめた「大雄マニフェスト」を作成しました。60項目(現在は整理し直して54項目)からなる、いわばクレド(企業の信条)の集大成であり、大雄の基本的な姿勢・仕事に対する考え方・ビジネスマナーや大切な決まりごとなどが、余すところなく列挙されています。またマニフェストをつくるだけでなく、社員一人ひとりに浸透させていく方法を考え、実践していくために、「マニフェスト委員会」というチームもつくりました。
  こうした流れで、さらに社員の人間力を高めていくために始めたのが、パナソニック創業者・松下幸之助さんの代表的な著書である『道をひらく』(PHP研究所刊)を、朝礼で活用することでした。同書には、「人としてのあり方」や「道徳的なものの考え方」がとてもわかりやすく書かれており、誰が読んでも共鳴し、感動を呼びます。当社には、世代も育ってきた環境も考え方もさまざまな人間が集まっていますが、皆で『道をひらく』を読むようになって以降、社員たちの間に「共通言語」が形成されてきたように思います。

よき人材を育て、優れた住宅をつくる

 よりいっそう人間教育に力を入れていくため、2年ほど前から、月刊誌『PHP』を社員全員分購入し、毎号配付するようにしました。また、読んでもらうだけでなく、社員が持ち回りで、記事の感想を朝礼でスピーチしてもらうことにしました。当社では週に1回、月曜日の朝7時30分にショールームのセミナールームに集まって、全体朝礼を行なっています。その際、毎回7人程度、1人3分間ずつスピーチをするのです。どの記事をテーマに選ぶのかは社員の自由です。
  限られた時間の中で、記事を紹介しながら感想を話すために、社員たちは事前に準備をします。これが非常に頭の体操になると同時に、『PHP』の記事全体に通底する「人としての良心」や「良識」のようなものが、皆に浸透しているのではないかと考えます。
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朝礼のスピーチで『PHP』を活用             
 

  朝礼でスピーチを行なうようになってから、「この社員はこういう記事に関心を持ち、こういうところに感動するんだな」といった具合に、それぞれの社員の人柄や考え方などが伝わってくるようになりました。1回の朝礼で7人が発表するため、複数の社員が同じ記事の感想を述べることもあります。ところが、同じ記事でも人によって感じ方や理解の仕方が違うことがわかり、これも大変興味深いことでした。
  約2年間、全員で『PHP』を読み、感想を発表し合ってきたことで、社員たちはぐんぐん成長し、人として頼もしくなってきたのを感じます。さらに、相互理解が深まったことで、社内の人間関係もより円滑になっています。今後もこれらの活動を継続することで、高い人間力と優れた技術力を備えた会社を目指していきたいと思っています。

 


インタビューにご協力いただいた株式会社大雄様、ありがとうございました。

※企業名、お役職は取材当時のものです。

【会社概要】

社 名  株式会社大雄

創 業  1962年

業 種  建築・不動産

代表者  代表取締役 阿部嘉澄 様

社員数  約60名

所在地  岐阜県各務原市

URL  https://www.daiyuu.com/

記事作成日:2018年4月16日

 

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