リンボウ先生のへそまがりなる生活
発売日
1998年07月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-57172-0

リンボウ先生のへそまがりなる生活

著者 林 望著 《東京芸術大学音楽学部助教授》
主な著作 知性の磨き方』(PHP研究所)
税込価格 649円(本体価格590円)
内容 カラオケ嫌い、スポーツ嫌い、お酒も嫌い。天下無類のへそまがり、リンボウ先生が楽しき日常を描いたエッセイ95篇。待望の文庫化。



 父も、その父も、みな少なからず癇癪持ちで短気、しかも偏屈。その特徴を遺伝的に受け継いだ、筋金入りのへそまがりを自認するリンボウ先生。そのへそまがりぶりは幼い頃から発揮されて、野球にメンコ、運動会に修学旅行……、ふつう子供たちが好きなこととされていることが好きになれず、なにかと「ああ、いやだなぁ」という気分を味わっていたという。長じるにつれて、その偏屈、へそまがりぶりには磨きがかかり、飲酒、煙草、カラオケ、ゴルフ、テニス、電車、旅行、会議、お節介、無神経、怠け者と、「いやな感じ」のするものはますます増えるばかり。そんな「いやな感じ」のするものに、言葉の槍で一矢を酬いたエッセイ94篇を収めたのが本書である。底抜けの明るい善意と、ユーモアという隠し味がほどよく効いた厭味のない文章に、読者は著者の言いたい放題にもさっぱりとした読後感を感じるはず。リンボウファンならずとも、大いに満足できる一冊。