細川幽斎の経営学
発売日
2005年03月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-66350-0

細川幽斎の経営学
価値観大転換時代を生き抜く知恵

著者 童門冬二著 《作家》
主な著作 男の論語』、『上杉鷹山の経営学』、『名補佐役の条件』(PHP研究所)
税込価格 545円(本体価格495円)
内容 信長、秀吉、家康という性格の異なる武将に重用された細川幽斎。戦乱の時代から泰平の世に生きた男の物の見方・考え方を童門流に分析。



 織田信長、豊臣秀吉、徳川家康……。「泣かぬなら」の句を引き合いにだすまでもなく、あまたいる戦国武将のなかでも、これほど性格が異なる三人はいないだろう。その違いを象徴的に表現すれば、「破壊の信長」、「創造の秀吉」、「守勢の家康」とすることができるかもしれない。信長によって旧価値観が壊され、新しい価値観が創造されるという、価値観の大転換時代に、この三人に上手く仕え、重用された人物がいた。その人物こそ、本書のタイトルにある細川幽斎である。

 細川幽斎といえば、武将としてよりも歌人、または歌学研究家として、その名を残しているイメージを強く持つ方が多いかもしれない。しかし、激変する時代のなかにあって、「家」を守り通した処世術は、今日、学んで余りあるものがあるのではないだろうか。

 名著『上杉鷹山の経営学』で、ビジネス感覚で歴史を見事に解釈してみせた著者の眼力が、細川幽斎をどう斬るか。興味津々の一冊である。