全国藩校紀行
発売日
2014年12月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-76280-7

全国藩校紀行
日本人の精神の原点を訪ねて

著者 中村彰彦著 《作家》
主な著作 会津武士道』、『会津のこころ』(PHP研究所)
税込価格 748円(本体価格680円)
内容 日本人の「美しい精神」は、江戸時代の藩校教育にこそ源流がある。会津藩校、長州藩校はじめ、今に残る藩学の精神を訪ねる歴史紀行。



 長く続いた徳川幕府の時代には様々な文化が爛熟したが、とくに教育では全国300藩といわれる各藩が、家風や地域風土に根差した独自の子弟教育を行なってきた。その中心が藩校であり、今でも往時の教えを大切に守り伝える土地も多い。

 幕末に武士道の精華を見せた会津藩の日新館、水戸学が勃興し尊皇攘夷の中心となる水戸藩の弘道館、吉田松陰ら維新回天の重要人物が学んだ長州藩の明倫館……。本書は、各藩の俊英が集った江戸の昌平坂学問所を皮切りに、直木賞受賞の歴史作家が、自らの足で13カ所の藩校文化を訪ね歩く。

 巻末には、山内昌之東大名誉教授との特別対談「藩校に学ぶ日本人の『道』」を収録。現代教育を思うとき、「学問とは人としての道を知るためのもの」とする対談での著者の言葉が重い。藩校を訪ねる旅は、歩きながら日本人の「美しさ」の本質に出会う旅でもある。東北から九州まで、深くて楽しい歴史紀行。

 『捜魂記』を改題。