寿命はどこまで延ばせるか?
発売日
2009年09月19日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-77207-3

寿命はどこまで延ばせるか?

著者 池田清彦著 《生物学者、早稲田大学教授》
主な著作 『環境問題のウソ』(筑摩書房)
税込価格 880円(本体価格800円)
内容 ゾウリムシや大腸菌はなぜ死なないのか? 人間はいったい何歳まで生きることができるか? 生物にとって寿命とは何かを根源的に考える。



 生物は死ぬのが当たり前、と考えるのは間違っている。最も原始的な生物であるバクテリアやアメーバは基本的に死なない。ではなぜ、ヒトに寿命はあるのか? じつは単細胞生物から多細胞生物への進化が、死すべき運命をもたらしたのだ。脳神経系のような複雑なシステムを維持するためには、せいぜい百二十年が最大寿命だという。その生物学的根拠とは何か? 本書は、構造主義生物学者として知られる著者が、寿命や老化の仕組みについて分かりやすく解説する。「代謝と遺伝」「原核生物と真核生物」「減数分裂」「アポトーシス」「がん遺伝子」など、近年の生物学が明らかにした生命の仕組みや最新理論のトピックを紹介。そして、ヒトにとって不老不死が無理だとしたら、遺伝子組み換えやクローン技術によって、寿命をどこまで延ばすことができるかについて考察する。最終章では、超長寿社会の未来を空想しながら、人間にとって寿命とは何かを根源的に考える。