暁天の星
発売日
2022年07月06日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-90231-9

暁天の星

著者 葉室麟著 《作家》
主な著作 霖雨』、『墨龍賦』(PHP研究所)
税込価格 880円(本体価格800円)
内容 坂本龍馬が認めた男・陸奥宗光は、維新後、不平等条約の改正に挑む。日本の尊厳をかけて戦った男を描いた、葉室麟最後の未完の大作。



 坂本龍馬に愛され、認められた男・陸奥宗光――。

 明治新政府では県知事などを務めるも、政府転覆を企てたとして投獄されてしまった陸奥。そんな彼の才能に目を留め、花開かせたのは、時の総理大臣・伊藤博文だった。

 外務大臣として入閣した陸奥は、日本を欧米列強に伍する国家にすべく奔走し、不平等条約の改正に尽力する。

 そして、日本の尊厳をかけて強国に挑まんとする陸奥を支え続けたのは、妻の亮子だった。

 本書は、著者が最期に「これだけは書いておきたい」と願い、病と闘いながら綴った長編小説。

 残念ながら未完ではあるが、著者の歴史作家としての矜持を感じ取れる貴重な作品である。

 陸奥宗光のその後は、解説の細谷正充氏が、連載中の著者の想いは、長女の涼子氏が紹介。

 坂本龍馬の姉を描いた短篇「乙女がゆく」を特別収録。