Voice
発売日
2020年12月10日
税込価格
840円
(本体価格764円)
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Voice 2021年1月号

今月号の読みどころ

2020年は「決定的な1年」だった――。本号の巻頭論稿を飾る中西輝政氏はそう語る。予想だにせぬパンデミック、大混乱の米大統領選挙、そして中国の孤立の鮮明化がその要因に他ならない。この激動の一年を終えようとしている私たちは、いかなる新年を迎えるのか。
総力特集では2021年の世界と日本が向き合うべき論点を7名の識者に論じていただいた。米大統領選を振り返りつつ、日本の「責任ある保守」の使命を説く中西氏のほか、世界的経済学者のジャック・アタリ氏、そして日本学術会議問題への発言でも注目を集めた科学史家・村上陽一郎氏などが登場するほか、待鳥聡史氏は菅政権の特性と課題を鋭く指摘。
巻頭インタビューには台湾デジタル担当大臣として世界の注目を集めるオードリー・タン氏が、台湾のコロナ対策と李登輝元総統への想いを語る。
特別企画ではコロナ禍でもっとも注目を集めたテーマの一つ「デジタル化」を徹底議論。政府の旗振り役である平井卓也デジタル担当大臣と、自治体において先駆けてデジタル化に取り組んできた湯﨑英彦広島県知事の対談は必読だ。
そのほか、安宅和人氏の論考も掲載。金田一秀穂氏と乃木坂46の鈴木絢音さんの異色対談、Jリーグの村井満チェアマンの単独インタビューなどバラエティに富んだ記事を掲載し、来る2021年を考えるうえで欠かせない一冊となっている。
公式サイト

今月号の目次

総力特集:2021年の世界
米国の難局と「責任ある保守」の使命
中西輝政
42p
団結する欧州諸国、無責任の中国
ジャック・アタリ
54p
対中劣勢を挽回する準大国の役割
秋田浩之
62p
台湾海峡の地殻変動を座視するな
松田康博
70p
多国間貿易体制の再興を主導せよ
渡邊頼純
78p
菅政権は「官邸の力」を何に使うのか
待鳥聡史
86p
科学理解と「寛容」の精神を取り戻せ
村上陽一郎
94p
持守の精神と東アジアの未来
オードリー・タン
20p
特別企画:新デジタル国家の幕明け
ともに「言い訳なき改革」に臨む覚悟
平井卓也&湯崎英彦
104p
AI×データ化時代の生存戦略
安宅和人
112p
DXとサイバーセキュリティの両立を
持永 大
120p
「会津モデル」を「日本モデル」に
室井照平
127p
連載 ほか
財政破綻の可能性を楽観視するな
宮本弘曉
134p
【温室ガスゼロ目標】
グリーン・イノベーションの旗手となれ
竹内純子
142p
紳士の決闘――歴史のなかの関・森嶋論争〈前編〉
森田吉彦
159p
読むこと、書くこと、伝えること
金田一秀穂&鈴木絢音
168p
「Qアノン」を人はなぜ信じるのか
サミュエル・ウーリー
214p
Jリーグは「世界一」をめざせる
村井 満
150p
賢慮の世界史〈10〉
米国の混乱と菅外交
佐藤 優&岡部 伸
186p
中国vs.世界〈9〉〈パキスタン〉
「全天候型友好関係」を貫く隣人
安田峰俊
196p
「次」の歴史と人類の新軌道〈1〉
国難を救った理数系武士団
長沼伸一郎
204p
長寿企業を育む「百年の計」プロジェクト 未来を創る伝統の力〈2〉
時を超えた「企業の存在意義」を問う

222p
第29回山本七平賞発表 奨励賞
近内悠太『世界は贈与でできている』

228p
令和の事業家
コロナ禍で変わる薬局の在り方
中尾 豊
234p
著者に聞く
業平は言葉に心を凝縮した
高樹のぶ子
238p
ニッポン新潮流〈歴史論争〉
選挙の本質は誰に開票させるかにあり
渡辺惣樹
32p
ニッポン新潮流〈政治外交〉
米国の分断は悪なのか
三浦瑠麗
34p
ニッポン新潮流〈現代社会〉
代弁愛好家がつくる溝のなかで
開沼 博
36p
ニッポン新潮流〈日本文化〉
「自走」する大切さ
舘鼻則孝
38p
西南、南西、テレビ風〈51〉
「大阪都構想」の真実
結城豊弘
40p
歴史家の書棚〈7〉
茶谷誠一編『象徴天皇制のゆくえ』
奈良岡聰智
242p
巻頭言〈1〉
生物の四面体と進化の理論
長谷川眞理子
17p
文明之虚説〈37〉
後藤新平の台湾
渡辺利夫
248p
今そこにある近代〈3〉
勝鬨橋
写真・文/門井慶喜
1p
Wonder People〈1〉
サハラ砂漠の女
写真・文/佐藤健寿
10p
令和の撫子〈20〉
池田有沙
撮影/川島伸一
13p
Voiceブックス
編集者の読書日記

244p
Voiceシネマ
編集者の映画三昧

245p
Voiceレター
読者の感想&意見

246p

Voice とは

 月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。