Voice
発売日
2022年3月10日
税込価格
840円
(本体価格764円)
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Voice 2022年4月号

今月号の読みどころ

2月24日、世界に衝撃が走った。ロシア軍がウクライナの軍事施設に対する攻撃を始めたと発表した。今次のウクライナ危機はキューバ危機まで引き合いにだされる事態だが、国際秩序に大きな傷を与え、世界が混迷に向かっているのは間違いない。ロシアの行動を支持する中国も膨張を止めることはないし、北朝鮮もミサイルを連発するなど不穏な動きをみせている。「複合危機」が生じかねない現実を前に、日本はじめ西側諸国はいかに対処するべきか。プーチンとバイデンという米露首脳の「判断ミス」を指摘する宮家邦彦氏、軍事や地政学の観点からロシアの狙いを考察する長島純氏、エネルギー覇権をめぐる世界の現在を語るダニエル・ヤーギン氏など、さまざまな角度から現在の危機を紐解く。アメリカの苦境を論じる森本あんり氏と村田晃嗣氏の対談も必読。日本外交の要諦を語る谷内正太郎・元国家安全保障局長の巻頭インタビューと併せてご一読願いたい。特別企画は「デジタル防災が守る日本」。東日本大震災から11年目のいま、安宅和人氏らが新時代の防災の在り方を考える。また今号では、橋下徹氏による特別追悼論考「酒と政治は『体温』だ―石原慎太郎さんの遺訓」も掲載。
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今月号の目次

総力特集:ウクライナ危機、中露の膨張
米露首脳の「判断ミス」が招いた有事
宮家邦彦
40p
ロシアの再膨張と欧州再編への挑戦
長島 純
48p
プーチンの足を引き摺る歴史の呪縛
片山杜秀
56p
チャイナリスク時代の新安保戦略
阿南友亮
62p
エネルギー覇権を目論む独裁者たち
ダニエル・ヤーギン
70p
北朝鮮の後ろ盾、囁かれる「四月危機」
五味洋治
78p
「介入」と内向きの狭間に立つアメリカ
森本あんり&村田晃嗣
86p



「日本外交の志」をたてるとき
谷内正太郎
18p
特別企画:デジタル防災が守る日本
位置情報の共有で命を救え
安宅和人
104p
災害対応デジタルツインの実装を急げ
臼田裕一郎
114p
「奪い合い」を乗り越える防災備蓄システム
藪原拓人
122p
被災者の「日常性」を守れ
後藤至功
128p
連載 ほか
「夢」を語れない韓国政治の危うさ
木村 幹
96p
『呪術廻戦』が祓う現代のケガレ
小松和彦
136p
【インテリジェンス比較】縦割りの日米、情報集約の英国
小谷 賢
142p
人類史から「能力主義」を再考する
田村光平
150p
アフリカの対中感情と天安門事件の記憶
ゾマホン・ルフィン&安田峰俊
158p
【追悼】酒と政治は「体温」だ―石原慎太郎さんの遺訓
橋下 徹
166p
地政学的要衝研究会〈4〉
米欧の脅威に怯えるロシア
佐々木孝博
184p
コロナ下の夜の街〈3〉
いわき、「非英雄的な起業家」の奮闘
谷口功一
196p
言葉のリハビリテーション〈10〉
病が開く世界
森田真生
204p
天才の光と影〈2〉―異端のノーベル賞受賞者たち―
フィリップ・レーナルト
高橋昌一郎
210p
脱炭素化は産業革命以上の大変革
竹内純子
218p
首長の力量
繁華街と若者がまちの活力
吉住健一
228p
著者に聞く
幸せは時間の中にある
川内有緒
232p
ニッポン新潮流〈歴史論争〉
赤い大統領夫人〈その二〉
渡辺惣樹
30p
ニッポン新潮流〈政治外交〉
複数の専門性による感染症対策を
三浦瑠麗
32p
ニッポン新潮流〈現代社会〉
「公共メディア」はどうあるべきか
西田亮介
34p
ニッポン新潮流〈都市文化〉
新所沢パルコ撤退から考える
藤村龍至
36p
歴史家の書棚〈22〉
木村幹『韓国愛憎』『誤解しないための日韓関係講義』
奈良岡聰智
240p
人生の道しるべ あなたの悩みに答えます〈8〉
オンライン講義に集中できない
森本あんり
236p
巻頭言〈16〉
一生懸命に働くということ
長谷川眞理子
15p
文明之虚説〈52〉
反日の再生産
渡辺利夫
246p
今そこにある近代〈18〉
門司港駅
写真・文/門井慶喜
1p
Wonder People〈16〉
「躓き」から三十三年目の宮殿
写真・文/佐藤健寿
8p
令和の撫子〈35〉
林家つる子
撮影/増田元太
11p
Voiceブックス
編集者の読書日記

242p
Voiceシネマ
編集者の映画三昧

243p
Voiceレター
読者の感想&意見

244p

Voice とは

 月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。