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Voice 2025年12月号
今月号の読みどころ
自民党総裁選とそれに続く連立協議を経て、高市早苗政権が発足し、参議院選挙以降の政治的空白にようやく終止符が打たれた。積年の課題に真正面から取り組む安定政治を実現できるのか、引き続き停滞と混乱に甘んじるのか、高市首相の手腕が問われる。世界では、先進国の多くで既存政治への異議申し立てが続き、戦後国際秩序の命脈が尽きつつある。国内でも物価・賃金・金利の「3つのゼロ」の時代が終わり、日本経済が新たな成長軌道に向かい、豊かな国民生活を実現できるかどうかの正念場にある。こうした時代に求められているのは、どのような政治指導者か。歴史の評価に耐える政治指導の要諦から、トランプやメルケルに見る現代のリーダー像、そして多党化が進む日本政治の課題などを多面的に検討したうえで、政治指導者は理念と現実の狭間で、国民の政治への信頼をいかに取り戻すべきか、その条件を探る。中西輝政・京都大学名誉教授と冨田浩司前駐米大使の対談や、伊吹文明元衆議院議長のインタビューなど、必読の内容となっている。特集2は「学力低下の『盲点』を考える」。メディアでも報道されている学力低下の背景や真因を検討する。
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今月号の目次
特集1:時代が求める政治指導者
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高市早苗はサッチャーになれるか |
中西輝政&冨田浩司 |
38p |
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永田町を救えるのは「対話型リーダー」だ |
牧原 出 |
52p |
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トランプが束ねる「特異な支持連合」 |
待鳥聡史 |
60p |
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痛みを避けたメルケルが遺した負債 |
岩間陽子 |
68p |
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100年前の「少数与党政権」からの教訓 |
村井良太 |
78p |
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政治指導論が示す、あるべき地方首長像 |
佐藤 信 |
86p |
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志ある女性たちを次のステージへ |
村上フレンツェル玲 |
94p |
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新宰相が呼びかけるべき「国民の覚醒」 |
伊吹文明 |
102p |
特集2:学力低下の「盲点」を考える
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子どもたちの学びに何が起きているのか |
耳塚寛明 |
128p |
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「学校システムの脆弱化」と教育の未来 |
おおたとしまさ |
136p |
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デジタル教科書のバランス良い活用を |
三井一希 |
144p |
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スマホ時代に必要な「言葉の力」 |
俵 万智 |
152p |
巻頭インタビュー
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競争が消えたアメリカ経済の末路 |
トマ・フィリポン |
16p |
特別鼎談
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インテリジェンスで読む〈二つの戦争〉 |
小谷 賢&小泉 悠&須賀川 拓 |
114p |
連載 ほか
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中国のAI逆転戦略に日本の活路を探る |
山田世智 |
200p |
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挑戦のたびに「半分論」を実践してきた |
村上信五 |
208p |
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【トランプ2.0、翻弄される世界を歩く】〈2〉 インド |
岡部 伸 |
160p |
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それでも、生まれてきたことを肯定する〈7〉 忘れられた「奥の思想」 |
近内悠太 |
182p |
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【宗教と現代世界研究会】 ダライ・ラマ十五世認定をめぐる正統性 |
石濱裕美子 |
216p |
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「自転車青切符」、カオス化する令和の公道 |
疋田 智 |
191p |
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政治に幸せはつくれるか |
岸谷蘭丸 |
226p |
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著者に聞く 「競争過剰時代」を生き抜く哲学 |
田村正資 |
234p |
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ニッポン新潮流〈現代社会〉 問われる新総裁の真価 |
西田亮介 |
26p |
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ニッポン新潮流〈教育企業〉 なんちゃって二元論にご用心 |
勅使川原真衣 |
28p |
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ニッポン新潮流〈都市文化〉 政治家はどのような公共空間をつくるのか |
藤村龍至 |
30p |
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ニッポン新潮流〈現代思想〉 教養主義幻想を超え、人文主義が創る読者 |
谷川嘉浩 |
32p |
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地域から日本を動かす〈44〉 万博のレガシーを未来につなげ |
結城豊弘 |
34p |
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歴史家の書棚〈65〉 増田剛『次期戦闘機の政治史』赤根智子『戦争犯罪と闘う』 |
奈良岡聰智 |
238p |
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巻頭言〈21〉 外交の街で |
冨田浩司 |
13p |
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文明之虚説〈96〉 平均寿命はなぜ延びたのか |
渡辺利夫 |
244p |
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戦跡が語る「先の大戦」〈11〉 マレーシア |
写真・文/安島太佳由 |
1p |
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里山―未来へつなげたい日本の風景〈終〉 水鳥たちへの夢 |
写真・文/今森光彦 |
6p |
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令和の撫子〈79〉 冨尾礼美 |
撮影/吉田和本 |
9p |
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Voiceブックス 編集者の読書日記 |
240p |
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Voiceシネマ 編集者の映画三昧 |
241p |
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Voiceレター 読者の感想&意見 |
242p |
Voice とは
月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。








