雑誌
歴史街道 2012年12月号
今月号の読みどころ
「いよいよその日が参ったな、源次郎」。真田信之はひとり江戸の空を見上げ、戦場の弟・幸村に語りかけます。慶長20年(1615)5月7日。大坂では夏の陣の最終決戦を迎えていました。「おぬしのことだ。本日の戦では、父上譲りの兵法を存分に駆使するのであろう。赤備えに白熊の兜で突進する姿は、徳川の者には武田の大御屋形様(信玄)が甦ったかと見えような」。信之は一瞬頬を緩め、「それでよいのだ。兄への気兼ねは無用のこと。数を恃む腰抜け武者どもに、真田の戦ぶりを見せつけてやれ。後のことは案ずるな。わしはわしの戦をするまでだ」。関ケ原直前に敵味方に分かれた真田信之、幸村兄弟。それぞれの「六文銭」の誇りを貫く生き方を描きます。第二特集は「紅葉の古都・鎌倉を歩く」です。
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三枚の六文銭 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.71 |
岡田将生 |
7p |
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【総力特集】真田信之と幸村 「六文銭」の誇りを貫く
特別対談 信じる道を貫き、大敵に屈さなかった誇り高き兄弟 |
眞田幸俊 童門冬二 |
14p |
ビジュアル1 六文銭の旗を掲げ、それぞれ信じる道へ |
20p |
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ビジュアル2 甦る武田流築城術! 真田丸の攻防 |
22p |
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ビジュアル3 信之が守り抜いた城・松代城復元図 |
24p |
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武田家滅亡! 落人狩りが襲い来る中、一族を率いて脱出に挑む |
江宮隆之 |
26p |
コラム1 実年齢は? 名前は? 幸村の謎 |
31p |
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これが信玄公直伝の兵法か! 父の神算に従い、信之は敵を蹂躙す |
海道龍一朗 |
32p |
年表 真田兄弟、それぞれの戦いの日々 |
37p |
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ビジュアル4 三強を翻弄! 真田と天正壬午の乱 |
38p |
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兄は家康の養女を娶り、弟は大谷の娘と…二人を分かつ秀吉の思惑 |
橋場日月 |
40p |
三者三様、信じる道をゆく…漢たちが犬伏で踏み切った決断と別れ |
秋月達郎 |
44p |
コラム2 独立した武将と見られていた信幸 |
49p |
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「私にも死を賜りますよう」秀忠軍を痛撃した後の、もう一つの戦い |
秋月達郎 |
50p |
コラム3 幸村を支えた十勇士のモデルたち |
55p |
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信之が整えた沼田城下 |
56p |
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六文銭の旗の下に! 松代藩家臣団 |
58p |
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「真田の武名を再び天下へ」遺命を胸に、真田丸に十字砲火が轟く |
工藤章興 |
60p |
「遥か江戸よりご覧あれ」兵法の限りを尽くし、幸村隊火の玉と化す |
工藤章興 |
64p |
「酒井の勝手にはさせぬ」真田の家名を守るべく、老雄最後の戦いへ |
永岡慶之助 |
68p |
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【特集】武士が築き、文士や映画監督が愛した町 紅葉の古都・鎌倉を歩く
北鎌倉から天園散策路、瑞泉寺、朝夷奈切通へ 紅に染め上げられた「別世界」を巡る |
文・稲生達朗/写真・原田 寛 |
82p |
寿福寺、鶴岡八幡宮から江ノ電で長谷へ 洋風の佇まいが似合う「古き町並み」をゆく |
文・稲生達朗/写真・原田 寛 |
88p |
紅葉の鎌倉「見所」マップ |
92p |
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アメリカを売った男 ―「二重スパイ」エイムズの暗躍 第2回 亡命者ユルチェンコ |
吉田一彦 |
95p |
[連載小説]真田昌幸 連戦記 第34回 我、六道を懼れず |
海道龍一朗 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 徳川恒孝 |
114p |
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龍馬暗殺の濡れ衣…天満屋事件、もう一人の主役 ―紀州藩士・三宅精一の幕末 |
伊東成郎 |
116p |
きまぐれ探検 昭和なスケッチ 第31回 門前仲町界隈 |
本山賢司 |
122p |
明治人の志が「工業立国」の道を開いた! 渡邉洪基と十四人のサムライたち |
茅原 健 |
126p |
歴史街道クイズ 「戦国検定!」 |
132p |
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歴史街道・ロマンへの扉 春日大社 |
鶴田純也 |
134p |
江戸の料理再現づくし 第4回 ねぎま鍋・揚げ出し大根 |
向笠千恵子 料理再現・福田浩 |
136p |
続・自転車紀行 シルクロードをゆく 第23回 ザグレブからヴェネツィアへ |
長澤法隆(写真・文) |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。