歴史街道
発売日
2013年1月5日
税込価格
660円
(本体価格600円)
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歴史街道 2013年2月号

今月号の読みどころ

「この会津とお城を、理不尽な敵の好きにはさせぬ!」。慶応4年(1868)8月、会津若松城に迫る新政府軍に、最新鋭の七連発スペンサー銃を放ち、敵を次々と撃ち倒す凄腕の女性がいました。それから8年後。その女性は洋服を身にまとい、アメリカ帰りの夫と肩を並べて、京都の町を人力車で颯爽と駆け抜けます。彼女の名は新島八重。会津藩砲術師範・山本家に生まれ、山本覚馬を兄に持ち、同志社の創始者・新島襄の妻となって支えた女性でした。「幕末のジャンヌ・ダルク」「ハンサム・ウーマン」「日本のナイチンゲール」とも称される彼女は、会津戦争の苦難と悲しみを乗り越えて、なぜ強く、清々しく、自分らしく生き抜くことができたのかを探ります。
第二特集は「東北の英雄・アテルイ」です。

公式サイト
今月号の目次
八重に咲く会津の心
黒鉄ヒロシ
3p
この人に会いたい
vol.73
綾瀬はるか
7p



【総力特集】八重と幕末会津 武士の「誇り」を貫く
総論
会津武士の「誇り」を胸に堂々と、そして清々しく
中村彰彦
14p
ビジュアル1
「ならぬことはならぬ!」会津女性、決然と起つ

20p
ビジュアル2
八重を取り巻く人々

22p
ビジュアル3
幕末の会津城下地図

24p
大君の儀、忠勤を存ずべし…容保主従を動乱の京へ向かわせたもの
河合 敦
26p
ビジュアル4
八重とともに歩んだ家族たち

30p
「寒夜に霜を聞くごとく」少年に伝えた、覚馬仕込みの鉄砲の冴え
秋月達郎
32p
年表・強く、誇り高く生き抜いて

37p
それ人は三つの大恩ありて…士魂を培った藩校日新館と童子訓の教え
野口信一
38p
八・一八、禁門の変、鳥羽伏見…藩は人身御供に、覚馬は光を失って
楠戸義昭
42p
「仇はこの姉がとってやる!」スペンサー銃を手に苛酷な籠城戦へ
永岡慶之助
48p
ビジュアル5
故郷と誇りを守るために! 徹底抗戦の日々

54p
戦場に散り、自ら相果て、節を尽くす…毅然と処した会津女性たち
伊東成郎
56p
コラム 会津戦争がもたらした家族それぞれの道

61p
ビジュアル6
スペンサー銃、四斤山砲…籠城戦の両軍主力兵器

62p
兄や夫と新たな理想を目指し、「和魂洋才」で明治の京都を生きる
童門冬二
64p
大らかな妻と従軍看護婦の顔…それからの八重

70p
八重と幕末会津MAP

74p



【特集】1200年前、朝廷軍に挑んだ男がいた! 東北の英雄・アテルイ 何のために戦ったのか
蝦夷の誇りと将来のために…伝説の男が語りかけるもの
高橋克彦
78p
ビジュアル 族旗、騎射、巫女…古代東北に生きた蝦夷たちの世界

86p
巣伏の圧勝、田村麻呂との激闘…史料に見る実像とは
松田十刻
88p
アテルイが駆けた陸奥

94p



アメリカを売った男 ―「二重スパイ」エイムズの暗躍
第四回 裏切り者の軌跡
吉田一彦
95p
[連載小説]真田昌幸 連戦記
第三十六回 我、六道を懼れず
海道龍一朗
100p
「歴史街道」伝言板

110p
BOOKS・DVD

112p
この著者に注目!
岡部伸

114p
お参り、事始めに温もり料理… 真冬にだけ味わえる京都の愉しみ
柏井 壽
116p
古都の文明開化とすき焼き 京都人・三嶌兼吉の挑戦
河島順一郎
123p
きまぐれ探検 昭和なスケッチ
第三十三回 板橋界隈
本山賢司
128p
歴史街道クイズ 「戦国検定!」

132p
歴史街道・ロマンへの扉
明日香村
鶴田純也
134p
江戸の料理再現づくし
第六回 しゃも鍋・白和え
向笠千恵子 料理再現・福田浩
136p
日本ふるさと紀行
第一回 新潟・出雲崎
写真・中塚裕 文・西澤健二
141p

歴史街道 とは

「いま、歴史がおもしろい」
 歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。