雑誌
歴史街道 2015年10月号
今月号の読みどころ
「智謀は七日の後れあり」。かの上杉謙信が、智謀の面で自分は後れをとっていると認めたのが、真田幸隆でした。信州の真田氏といえば、一般に知られているのは智将・真田信繁(幸村)です。しかし信繁の活躍は、祖父・幸隆、父・昌幸の存在なしにはあり得ませんでした。一度は流浪の身になりながら、仇敵・武田氏に仕えることで旧領を回復、外様ながら重臣として信玄から篤く信頼された幸隆。幼少より信玄の側近くに仕え、名将の軍略用兵術を学び、主家滅亡後は大勢力に囲まれながら、したたかな戦略眼で所領を死守、精強徳川軍を撃退して独立大名に至った昌幸。二人の生き方から、鬼神をも欺く真田の智謀の真髄に迫ります。来年の大河ドラマ「真田丸」の背景がわかり、予習として最適の特集です。
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真田教育 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.105 |
桜井美南 |
7p |
総力特集 真田幸隆と昌幸 「智謀」で戦国に挑んだ父子
総論 戦わずして勝つ調略、独立への軍略…父子に見る「真田の流儀」とは |
平山 優 |
14p |
特別インタビュー 「真田太平記」の幸村から「真田丸」の昌幸へ…来年の大河への思い |
草刈正雄 |
20p |
ビジュアル1 一目でわかる! 幸隆・昌幸の転機 |
22p |
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ビジュアル2 主家、仇敵、恩人…真田家と関わる人々 |
24p |
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ビジュアル3 信濃・上野に翻る六文銭の旗 |
26p |
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「道」と「水」と「修験者」…智謀を育んだ真田の地、三つのキーワード |
山田順子 |
28p |
コラム1 各地の情報をもたらした歩き巫女 |
33p |
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「良薬を求められよ」本領を奪われた流浪の敗将、仇敵武田のもとへ |
清水 昇 |
34p |
年表・智略を武器に…父子の軌跡 |
39p |
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「我らのみで落とす!」信玄を驚嘆させた砥石攻略、さらに吾妻を制す |
海道龍一朗 |
40p |
コラム2 「砥石崩れ」の悪夢を払拭した手腕 |
45p |
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智将、勇将、忍び…父子を支えた男たち |
46p |
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長篠の悪夢…兄の死で真田家に復した「小信玄」、斜陽の主家で気を吐く |
江宮隆之 |
48p |
コラム3 百足衆、侍大将…信玄に重用された二男・昌輝 |
53p |
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「勢いが肝心よ」北条を脅かし、徳川に築城させ、上杉が後ろ盾の強かさ |
橋場日月 |
54p |
コラム4 真田生き残りの陰の立役者 |
59p |
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ビジュアル4 独立へ! 昌幸の鬼謀、群雄を手玉に取る |
60p |
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「父祖伝来の地は渡さぬ!」獰猛徳川勢を震え上がらせた上田合戦の策略 |
工藤章興 |
62p |
真田一族の故郷を訪ねて・真田MAP |
68p |
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真田一族の故郷を訪ねて・上田市街MAP |
70p |
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歴史街道インフォメーション |
72p |
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高野山開創1200年 写経、瞑想、精進料理… 宿坊に一泊、自分と向き合う旅 |
藻上 釉 |
78p |
お江戸ぶらり散歩 あの日、あの時、この場所で 第19回 丸橋忠弥、磔刑 |
文・絵 堀口茉純 |
84p |
「若松」と「鶴ヶ城」を命名した武将 不遇の逸材・蒲生氏郷と会津 |
楠戸義昭 |
89p |
キャッチャーはスパイだった 「大リーガー」モー・バーグの謎 第1回 試合を欠場し、東京を撮影した選手 |
吉田一彦 |
94p |
我、六道を懼れず 真田昌幸 連戦記 立国篇 第29回 |
海道龍一朗 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 唐澤太輔 |
114p |
特別企画 神武天皇と橿原神宮
「日本の原点」を再確認できる場所 |
河合 敦 |
115p |
神武天皇二千六百年大祭とともに、橿原で感じたい「日本の原点」 |
120p |
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建設開始より150年 横須賀製鉄所と小栗上野介 日本の近代化の原点とは |
村上泰賢 |
125p |
歴史街道脇本陣 |
131p |
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歴史街道・ロマンへの扉 伊勢・倭姫宮 |
林 宏樹 |
134p |
文人がこよなく愛した味と店 第8回 赤坂 津つ井・マルセイユ鍋 獅子文六 |
木内 昇 |
136p |
四国百景 第9回 松山城 漱石と子規ゆかりの地 |
写真・文 藤田 建 |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。