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歴史街道 2016年3月号
今月号の読みどころ
東から北条、南から徳川、北から上杉が信濃へ…。天正10年(1582)3月、武田家が滅亡。さらに三カ月後、本能寺の変で織田信長が横死すると、甲斐・信濃・上野の旧武田領は、北条氏直・徳川家康・上杉景勝の三強が覇権を競う草刈り場と化し、「関東三国志」と呼ぶべき状況となります。しかし、この争乱で主導権を握ったのは三者のいずれでもなく、信州小県から上州吾妻、沼田を自領とする真田昌幸でした。真田領は三者の領地と接し、真っ先に併呑されてもおかしくないところ、昌幸は冷静に相手の弱点を見抜き、智略をもってむしろ三者を翻弄、ついに独立大名となるのです。いかにして「小」が「大」に挑むべきかを、昌幸から探ります。
第二特集は「鍋島直正と近代化に挑んだ男たち」です。
第二特集は「鍋島直正と近代化に挑んだ男たち」です。
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毛だらけ真田昌幸 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.110 |
早見あかり |
7p |
真田昌幸と関東三国志 智謀を武器に「小」が「大」に挑む
総論 真田領を死守せよ! なぜ昌幸が争奪戦の「キーマン」になれたのか |
平山 優 |
14p |
特別インタビュー 変わり身が早くて計算高く、人間味があって泥臭い…そんな昌幸を演じたい |
草刈正雄 |
22p |
ビジュアル1 昌幸が挑む三人の好敵手たち |
24p |
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なぜ旧武田領が争乱の舞台に? Q&Aでわかる「天正壬午の乱」の背景 |
平山 優 |
26p |
ビジュアル2 三つ巴の争いの行方を決めた、真田の去就 |
30p |
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油断ならぬ男…巧みな調略と、北条・上杉に疑心暗鬼を抱かせた謀計の凄み |
江宮隆之 |
32p |
コラム1 北条を押し潰せ! 昌幸が主導した包囲網 |
37p |
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ライバルたちの横顔 (1)関東の覇者を自認―北条氏政、氏直の狙い |
38p |
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「北条を上野に追い払ってくれましょう」徳川への手土産に、碓氷峠を断つ |
秋月達郎 |
40p |
コラム2 真田の戦いを受け継ぐもう一人の男 |
45p |
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ライバルたちの横顔 (2)信玄を敬う海道一の弓取り―徳川家康の狙い |
46p |
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ビジュアル3 争乱を左右した信濃国衆たち |
48p |
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「沼田を抱えて手切れじゃ」上田築城後、徳川の理不尽を断乎として許さず |
工藤章興 |
50p |
ライバルたちの横顔 (3)義将謙信の衣鉢を継いで―上杉景勝の狙い |
56p |
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「軍配通りに動け」一枚岩でない弱みを衝き、数倍の徳川勢を壊滅させる |
高橋直樹 |
58p |
コラム3 もし昌幸が町工場の社長だったら |
63p |
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ライバルたちの横顔 (4)信長の後継者―羽柴秀吉の狙い |
64p |
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大義名分を進上いたす…秀吉の狙いを読んだ駆け引きの末に、独立大名へ |
四條たか子 |
66p |
コラム4 北条を滅ぼした名胡桃城事件 |
71p |
鍋島直正と近代化に挑んだ男たち 幕末佐賀藩と三重津海軍所
長崎警固役と西洋列強…なぜ佐賀藩が近代化をリードしたのか |
浦川和也 |
116p |
反射炉、蒸気機関、鉄製大砲鋳造…命がけのプロジェクト |
植松三十里 |
120p |
海軍育成と造船所建設、そして実用蒸気船「凌風丸」誕生へ |
植松三十里 |
124p |
ビジュアル 近代化を先駆けた佐賀の象徴! 三重津海軍所 |
128p |
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コラム 三重津で世界遺産の史跡を「体感」してほしい |
前田達男 |
130p |
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覆る昭和史… 松岡の国際連盟脱退は外務省の指示だった |
井上寿一 |
88p |
イベリア半島を彩ったイスラム王朝 アル・アンダルス興亡史 【前編】旭日のコルドバ |
戸田京助 |
78p |
月島もんじゃ 六十年変わらぬ楽しみ方 |
136p |
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お江戸ぶらり散歩 あの日、あの時、この場所で 最終回 徳川慶喜 新政府に恭順 |
文・絵 堀口茉純 |
74p |
キャッチャーはスパイだった 「大リーガー」モー・バーグの謎 最終回 ドイツの原爆開発を阻止せよ |
吉田一彦 |
94p |
我、六道を懼れず 真田昌幸 連戦記 立国篇 第34回 |
海道龍一朗 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 深緑野分 |
114p |
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歴史街道脇本陣 |
131p |
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歴史街道・ロマンへの扉 三木 |
林 宏樹 |
134p |
安芸折々 第2回 広島 |
写真・文 松尾 純 |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。