歴史街道
発売日
2016年7月6日
税込価格
693円
(本体価格630円)
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歴史街道 2016年8月号

今月号の読みどころ

「お父さんは(夢で)みんなの顔がはっきり見えたので、会ったも同じようでした」。栗林忠道中将が硫黄島から娘に送った手紙の一節です。昭和20年(1945)2月19日、アメリカ軍は硫黄島に上陸を開始。その数は日本軍の3倍以上で、「5日で落とせる」と豪語しました。しかし激戦は5日どころか、実に36日間に及びます。「島が落ちれば、本土が空襲される。ただ我々が少しでも頑張れば、その分、内地の人々の命を救うことができる」。指揮官・栗林のもと、日本軍将兵が歯をくいしばって戦いに臨んだ結果でした。そして指揮官から兵士一人ひとりに至るまで、胸には最愛の家族の顔があったのです。家族を守るために命を賭けた男たちの姿を描きます。第二特集は「知られざるアイヌの世界」です。

公式サイト
今月号の目次
東京から1200㎞、南の島の上の二万人の覚悟
黒鉄ヒロシ
3p
この人に会いたい
vol.115
佐々木蔵之介
7p
総力特集 硫黄島のサムライたち 愛する「家族」を守るために
総論
家族を思い、家族に支えられ、己の責務を最後まで果たした男たち
梯久美子
14p
ビジュアル1
硫黄島、鉄壁の要塞と化す


ビジュアル2
次代につなげたい敬意と感謝の祈り

22p
ビジュアル3
妻子の笑顔を力に…守るべき家族

24p
どの辺にある島? なぜ激戦の舞台に? Q&Aで知る硫黄島の戦い
原 剛
26p
年表・決戦の島へ…男たちの歩み

31p
最後の一兵まで踏み留まる…闘志の源となった家族への思い ◆栗林忠道
山之口洋
32p
特別インタビュー
「いま帰ったよ」兵士と同じものを食べ、家の隙間風を案じた祖父の優しさ
栗林快枝
37p
サイパン、ペリリューから導いた縦深防禦…栗林が構想した鉄壁の備え
原 剛
40p
「人情に変わりはねぇ」初めて得た家族を胸に、還らざる戦場へ ◆西 竹一
大野 芳
44p
コラム1
指揮官、将兵が同じ覚悟を抱いて

49p
五度目の生死関頭…疎開した娘を励まし、最後まで戦い抜く ◆市丸利之助
松田十刻
50p
特別インタビュー 家族と故郷に思いを馳せ、「もののふ」として戦い抜いた祖父に感謝したい
市丸 誠
55p
淡々と理を通す…「ルーズベルトニ与フル書」に込めた市丸司令官の気迫
平川?弘
58p
コラム2
思いは一つ…第二御盾隊の特攻

61p
ビジュアル
写真が語る父島と硫黄島、激闘の跡

62p
特別インタビュー
誰一人帰りたいと言わず、任務を全うした戦友たちの笑顔が忘れられない
西進次郎
64p
豊かだった暮らしを伝えたい…全国硫黄島島民の会の願い

67p
激戦の島で平和を学ぶ…小笠原の中学生が感じた硫黄島
夏井坂聡子
70p
戦いの記憶と、純粋な想いを後世につなぐ…昨年、24時間テレビを制作して
倉田忠明
72p



AKB48と学ぶ! 四十七都道府県 この偉人を知っている?
第1回 関西〈前編〉
河合敦×太田奈緒
74p
知られざるアイヌの世界 彼らが大切にしていたものとは
主食は何? どんな住まい? Q&Aアイヌ民族
木原仁美
80p
コラム 声に出してみよう! 魅惑の単語集

85p
ビジュアル 受け継がれる伝統の味! アイヌ料理の魅力

86p
アイヌが支え合って生きる「カムイ」とはどんな存在か
中川 裕
88p



ドゥーリトル日本空襲の内幕
第5回 肥溜めに落ちたヒーロー
吉田一彦
94p
短期連載小説 南洋のサン=テグジュペリ ~based on a true story~ 
後篇
秋月達郎
100p
「歴史街道」伝言板

110p
BOOKS・CINEMA

112p
この著者に注目!
笠井亮平

114p
井上和彦がゆくガダルカナル
最終回 受け継がれる日本軍将兵への敬意
井上和彦
116p
真面目で不器用な天才編集長…僕なりの花山伊佐次を目指して
唐沢寿明
122p
「上から目線」も乙なもの パリの「名所&高所」を訪ねて
田中次郎
124p
歴史街道脇本陣

131p
歴史街道・ロマンへの扉
新宮
林 宏樹
134p
ヨーロッパ「ビール」紀行
最終回 ベルギー/ブリュッセル
藻上 釉
136p
安芸折々
第7回 江田島1
写真・文 松尾 純
141p

歴史街道 とは

「いま、歴史がおもしろい」
 歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。