雑誌
歴史街道 2017年8月号
今月号の読みどころ
太平洋戦争の、分水嶺――。そう語られるのが、75年前の昭和17年(1942)6月に起きた、ミッドウェー海戦です。前年の真珠湾攻撃以来、破竹の快進撃を続けた日本軍でしたが、戦力的には勝っていたこの戦いで惨敗を喫し、以降、敗戦への道を歩むこととなります。そんなミッドウェー海戦で、判断ミスを繰り返す連合艦隊の上層部に対して、意見具申を行なうなど奮闘したのが、第二航空戦隊司令官の山口多聞でした。海軍内で傑出した存在であった多聞は、最後の瞬間まで、あくまでも「勝つため」にベストを尽くしました。ミッドウェーの悲劇が起きた背景をふまえつつ、多聞の凄まじい闘いぶりを描いた特集です。そのほかの内容は、注目が集まっている「知っているようで知らない『戦国の忍び』」を第2特集で、特別企画では幕末に活躍した隻腕の剣士「伊庭八郎」を取り上げています。
公式サイト | ![]() |
---|
「山口多聞」改メ「山口毘沙門天」 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.127 |
ムロツヨシ |
7p |
山口多聞とミッドウェー海戦
総論 「日米衝突の本質」から真の敗因に迫る |
中西輝政 |
14p |
ビジュアル1 昭和17年6月、その時、日本は… |
22p |
|
ビジュアル2 徹底解剖! イラストで見る空母飛龍 |
24p |
|
即断即決と、稀有な闘志…アメリカ海軍が恐れた男 |
戸高一成 |
26p |
ビジュアル3 飛龍攻撃隊の航空機たち |
31p |
|
黙殺された必死の訴え、そして訪れた悪夢の光景 |
松田十刻 |
32p |
コラム1 「司令官も…」出撃する部下への言葉 |
37p |
|
必ずや一矢報いる! 空母飛龍、最期の戦い |
鈴木英治 |
38p |
ビジュアル4 「敵空母ヲ撃滅セントス」飛龍攻撃隊、最後の猛攻 |
44p |
|
日米両軍の強み・弱みの比較から見えてくるものとは? |
森 史朗 |
46p |
コラム2 意志が強くて大食漢、そして愛情深き男 |
51p |
|
インタビュー1 「経営のプロ」が大局的な視点で語る! 孤立の道を選んだとき、日本の敗戦は決まっていた |
出口治明 |
52p |
インタビュー2 「現場力」の第一人者が分析! リーダーとしての魅力は「不完全性」にこそある |
遠藤 功 |
57p |
「自分の屍を踏み越えて…」山口司令官、最後の訓示 |
安元 堂 |
60p |
ビジュアル5 全機発進! 海戦史に刻まれる反撃 |
64p |
|
|
||
AKB48と学ぶ! 四十七都道府県 この偉人を知っている? 第13回 中部〈前編〉 |
河合 敦×太田奈緒 |
66p |
知っているようで知らない「戦国の忍び」
諜報・火術・伏兵―― 戦の帰趨を決めた「異能の集団」 |
山田雄司 |
72p |
比興なり百地 「天正伊賀の乱」異聞 |
谷津矢車 |
76p |
ビジュアル これであなたも「忍び」気分!? 全国忍者屋敷ガイド |
82p |
|
インタビュー 北条氏のために働き続けた「風魔」の魅力 |
宮本昌孝 |
84p |
|
||
江戸時代=儒教的は大間違い!? 10分でわかる「日本人と儒教」 |
河野有理 |
88p |
日本大空襲 「無差別戦略爆撃」の真実 第4回 B-29、インドからの来襲 |
吉田一彦 |
94p |
年間購読のご案内 |
99p |
|
連載小説 果てなき図面 帝国ホテル建築物語 第8回 石と土の章 |
植松三十里 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
|
BOOKS・CINEMA |
112p |
|
この著者に注目! 松岡圭祐 |
114p |
|
世界で出会った「日本人の魂」~取材紀行から~ 最終回 台湾 |
早坂 隆 |
116p |
特別企画 伊庭八郎 ――隻腕の「ラストサムライ」
総論 武士の時代の幕引きを彩った「遊撃隊」隊長 |
山村竜也 |
122p |
ビジュアル 最後の「江戸侍」に魅せられて |
岡田屋鉄蔵 |
126p |
鬼神の如く――たとえ左腕を失おうとも |
秋山香乃 |
128p |
|
||
歴史街道脇本陣 |
133p |
|
歴史街道・ロマンへの扉 宇治十帖古蹟 |
林 宏樹 |
136p |
女子高生女優・北村優衣がゆく! 老舗の「味」と「歴史」を体験レポート 第5回 揚子江菜館 |
138p |
|
次号予告! |
142p |
|
廃線をたどる 第1回 東京編 |
写真・文 丸田祥三 |
143p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。