雑誌
歴史街道 2021年3月号
今月号の読みどころ
今月の特集1は、「渋沢栄一◎この国を変える力」です。
明治新政府の樹立、それは武士の時代の終焉とともに、近代化の幕開けでもありました。
世界と渡り合うため、日本は国力を上げなくてはなりません。このとき、資本主義のシステムを日本に根付かせたのが、「日本資本主義の父」となる渋沢栄一です。
農民だった渋沢が武士を志し、攘夷活動を経て徳川慶喜に仕え、幕臣としてパリ万博へ……。そこで、進んでいるヨーロッパに衝撃を受け、日本がいかに遅れているかを痛感しました。
そして、大政奉還後に帰国。新政府の官僚となり、やがて民間に下り、渋沢は常に時代の一歩先を見据えて、経済面での改革を続けるのです。
その意味で渋沢栄一は、「この国を変えた男」といっても過言ではありません。
本特集では、渋沢の人生における転機となった出来事を追いつつ、彼を突き動かしたものに迫るとともに、近代日本において果たした役割を紹介します。
特集2は、「織田信雄・信孝・秀信◎なぜ秀吉に天下を奪われたのか」です。
天正十年(一五八二)六月、本能寺の変により、織田信長・信忠父子は討たれました。
後継者候補は、二男の信雄、三男の信孝、そして信忠の嫡男・三法師(のちの秀信)。
しかし、彼らは天下を手中にすることなく、羽柴秀吉にその座を奪われてしまいました。
なぜ天下を手にすることができなかったかに迫ります。
特別企画は、「マリアナ沖海戦◎日本的失敗の本質」です。
昭和十九年(一九四四)六月、マリアナ諸島沖に侵攻するアメリカ軍に対し、絶対国防圏として死守しようとした日本海軍。
結果は日本軍の惨敗――。
そこから何が見えてくるのでしょうか。
明治新政府の樹立、それは武士の時代の終焉とともに、近代化の幕開けでもありました。
世界と渡り合うため、日本は国力を上げなくてはなりません。このとき、資本主義のシステムを日本に根付かせたのが、「日本資本主義の父」となる渋沢栄一です。
農民だった渋沢が武士を志し、攘夷活動を経て徳川慶喜に仕え、幕臣としてパリ万博へ……。そこで、進んでいるヨーロッパに衝撃を受け、日本がいかに遅れているかを痛感しました。
そして、大政奉還後に帰国。新政府の官僚となり、やがて民間に下り、渋沢は常に時代の一歩先を見据えて、経済面での改革を続けるのです。
その意味で渋沢栄一は、「この国を変えた男」といっても過言ではありません。
本特集では、渋沢の人生における転機となった出来事を追いつつ、彼を突き動かしたものに迫るとともに、近代日本において果たした役割を紹介します。
特集2は、「織田信雄・信孝・秀信◎なぜ秀吉に天下を奪われたのか」です。
天正十年(一五八二)六月、本能寺の変により、織田信長・信忠父子は討たれました。
後継者候補は、二男の信雄、三男の信孝、そして信忠の嫡男・三法師(のちの秀信)。
しかし、彼らは天下を手中にすることなく、羽柴秀吉にその座を奪われてしまいました。
なぜ天下を手にすることができなかったかに迫ります。
特別企画は、「マリアナ沖海戦◎日本的失敗の本質」です。
昭和十九年(一九四四)六月、マリアナ諸島沖に侵攻するアメリカ軍に対し、絶対国防圏として死守しようとした日本海軍。
結果は日本軍の惨敗――。
そこから何が見えてくるのでしょうか。
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特集1 渋沢栄一 この国を変える力
【総論】 なぜ今、渋沢栄一なのか──「分断」の時代への処方箋 |
江上 剛 |
14p |
ビジュアル 大河ドラマでみる人物相関図 |
22p |
|
五つの転機が「日本資本主義の父」を生み出した |
河合 敦 |
24p |
「国を変える志」、そして無謀なる高崎城奪取計画 |
秋山香乃 |
30p |
倒幕派だった若者を、慶喜との出会いが変えた |
植松三十里 |
36p |
官を辞して民間へ…その決断に込められた熱き想い |
江宮隆之 |
42p |
パリ万博◎模倣ではなく、本質を見抜いたからこその到達点 |
鹿島 茂 |
48p |
益田孝・安田善次郎・浅野総一郎・大倉喜八郎…渋沢と歩んだ男たち |
岡田 晃 |
54p |
【歴史散歩】 渋沢の「生誕&晩年」の地を訪ねて |
60p |
|
特集をもっと知るための本 |
63p |
特集2 織田信雄・信孝・秀信 なぜ秀吉に天下を奪われたのか
「愚鈍」か「利発」か──後継者になれなかった兄弟 |
谷口克広 |
118p |
「天下布武では断じてない」信長の嫡孫が選んだ道 |
谷津矢車 |
126p |
スペシャルインタビュー 『麒麟がくる』で織田信長を演じて |
染谷将太 |
131p |
特別企画 マリアナ沖海戦 日本的失敗の本質
乾坤一擲の大勝負に、小沢治三郎はいかに挑んだのか |
松田十刻 |
86p |
問われるべき「三つの敗因」と敗戦処理 |
戸高一成 |
92p |
連載 読み物
渋沢先生を笑わすの一手 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.168 |
吉沢 亮 |
7p |
鬼、土蜘蛛、両面宿儺 …記紀を彩る“異形”のものたち |
古川順弘 |
66p |
百万都市・江戸を何度も救った「すごい感染症対策」 |
安藤優一郎 |
72p |
ふるさとの先人×SDGs~嚶鳴だより 第9回 先人を慈しみ育む地域 |
76p |
|
大航海時代のパイオニア 3ポイントで読み解く「ポルトガル」の歴史 |
宇山卓栄 |
78p |
連載小説 月と日の后 第35回 日輪の章 |
冲方 丁 |
98p |
「歴史街道」伝言板 |
104p |
|
BOOKS・CINEMA |
106p |
|
この著者に注目! 上杉和央 |
108p |
|
連作読切小説 戦国武将×四十七都道府県 第19回 蜂須賀家政×徳島県「古狸と孫」 |
今村翔吾 |
110p |
上杉鷹山が尊敬し続けた実兄・秋月鶴山 |
童門冬二 |
132p |
名将かそれとも…諸葛孔明の後継者・姜維の実像 |
渡邉義浩 |
136p |
年間購読のご案内 |
141p |
|
次号予告! |
142p |
|
歴史街道脇本陣 |
143p |
|
歴史とともに味わう世界の城 第8回 クラック・デ・シュヴァリエ |
島崎 晋 |
146p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。