雑誌
歴史街道 2009年4月号
今月号の読みどころ
その男の卓抜した智謀、滔々たる弁舌、そして戦場での采配の冴えに、羽柴秀吉は驚嘆します。男の名は黒田官兵衛。播州小寺氏の家老でした。そして類稀な才能とともに、何よりも信義を重んじる官兵衛の本質を見抜いた男が、1人だけ秀吉の傍らにいました。天才軍師・竹中半兵衛です。「我らの軍略は、己の見栄や欲得に用いてはなるまい。むしろ欲得ずくの戦をやませるためにこそ、用いるべきではないか」。半兵衛は真の軍師のあり方を官兵衛に説き、やがて形見の采配とともに、志を官兵衛に託すことになります。戦国乱世を終焉に向かわせた2人の天才の志と、終生変わることのなかった強い絆を描きます。第二特集は、英首相の思惑を覆したマレー沖海戦を描く「チャーチルが震えた日」です。
公式サイト |
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ニ兵衛+一秀吉=円 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたいvol.27 |
相武紗季 |
7p |
総力特集 天才軍師、二人 竹中半兵衛と黒田官兵衛 己の「智略」を何に賭けるか
総論 本当の軍師とは…半兵衛から官兵衛に受け継がれた志 |
火坂雅志 |
14p |
ビジュアル1 完全包囲! 三木城兵糧攻め |
20p |
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ビジュアル2 官兵衛の鬼謀! 毛利の大軍を二度痛撃す |
22p |
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「約束を守るために」小谷城を落とし、於市を救った眼力の冴え |
海道龍一朗 |
26p |
コラム1 横山城の攻防で見せた天才の素顔 |
31p |
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ビジュアル3 織田か? 毛利か? 予断を許さぬ播州情勢 |
32p |
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「織田に付くべし」小寺家家老の機略が導いた半兵衛との出会い |
永岡慶之助 |
34p |
コラム2 祖父・重隆と父・職隆が伝えたもの |
39p |
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「孫子の兵法でござるな」心を通わせるニ兵衛、播州平定戦へ |
工藤章興 |
40p |
コラム3 期せずして一致した策 |
45p |
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強かな真の軍師に…形見の采配とともに天才が天才に託したもの |
八尋舜右 |
46p |
コラム4 「英声はきわまりなし」長治の決断 |
57p |
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ビジュアル4 遺志を継承し、史上空前の大包囲戦へ |
58p |
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今こそわが才覚を…天下を二分する大乱を前に、軍師再び起つ |
秋月達郎 |
60p |
コラム5 受け継がれた「ニ兵衛」の絆 |
66p |
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都心に残る懐かしさと歴史の香り 世田谷線ゆったり散歩 |
68p |
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時の迷路―明治・大正・昭和篇 未来の博物館 |
香川元太郎 |
74p |
特集 チャーチルが震えた日 マレー沖海戦の真実
日本を大戦に引きずり込め! 英首相の思惑と誤算 |
渡部昇一 |
78p |
戦艦か? 航空機か? 海軍陸攻隊、プリンス・オブ・ウェールズに挑む |
84p |
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アジアの抑止力として、「Z部隊」シンガポールへ |
吉田一彦 |
86p |
[コラム]大英帝国の不沈戦艦、来る! |
91p |
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海軍陸攻隊の猛攻が、英戦艦とともに沈めたもの |
吉田一彦 |
92p |
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太平洋戦争の天王山 ソロモンの死闘 指揮官たちの決断 第三回 前代未聞の作戦! 戦艦部隊のガ島砲撃 |
三野正洋 |
102p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 佐藤賢一 |
114p |
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人物で語る日本近代史 第十一回 小村寿太郎 前編 日英同盟を締結させた気力と胆力 |
中西輝政 |
116p |
グラフィティ にっぽんの剣豪 91 土方歳三 |
本山賢司 |
124p |
ハイドン没後200年 世界遺産の街・ウィーンを訪ねて |
中塚裕(写真)田中泰(文) |
127p |
歴史街道クイズ 「戦国検定!」 |
132p |
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歴史街道・ロマンへの扉 西大寺 |
鶴田純也 |
134p |
江戸のスイーツを食べ歩く 第十五回 向島・言問団子 言問団子 |
岸朝子(選) 逢坂剛(筆) |
136p |
大阪百景 摂河泉を紀行する 第三回 豊能 |
登野城弘(写真・文) |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。