雑誌
歴史街道 2009年9月号
今月号の読みどころ
「わが立花は、西軍につく」。慶長5年(1600)7月のその日、宗茂の言葉に、家臣たちは息を呑みました。石田三成が糾合する西軍より、徳川家康率いる東軍が有利とする者は、正室誾千代をはじめ家中に多く、まして宗茂は三成と親しいわけではありません。ではなぜ?「いま家康に味方するは幼い秀頼公を見捨てることに他ならぬ。わが家が今日あるは、太閤殿下のお引き立て。殿下亡き今こそ豊家に尽くし、恩に報いるのが真の武士!」。家臣たちは次第に目頭を熱くします。眼前の宗茂が、義に篤い先代の鬼道雪や、岩屋城に散った高橋紹運の姿と重なったのです。かくして、立花家の精鋭は立ち上がりました。乱世に信義を通して生きた不世出の将・立花宗茂を描きます。
第2特集はお城に伝わる怖い話です。
第2特集はお城に伝わる怖い話です。
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その合理、鎮西一 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたいvol.32 |
福田紗紀 |
7p |
総力特集 天下無双の快男児 立花宗茂 「信義」を通して生きる
総論 乱世を真っ直ぐに生き、「武人の鑑」と謳われた快男児 |
童門冬二 |
14p |
ビジュアル1 「今こそ岩屋城の仇を討つ時ぞ!」 |
20p |
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ビジュアル2 明・朝鮮連合軍15万を撃退! 碧蹄館の戦い |
22p |
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ビジュアル3 大友、島津、龍造寺…三雄鼎立の戦国九州 |
24p |
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「首を掻き取れい!」初陣で見せた大器の片鱗に鬼道雪、感嘆す |
永岡慶之助 |
28p |
ビジュアル4 攻守逆転! 島津勢を蹴散らした追激戦 |
31p |
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コラム1 紹運と道雪、名将を生んだ2人の父 |
33p |
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「降伏とは笑止!」紹運の覚悟を胸に、精強島津勢を猛然と追撃 |
海道龍一朗 |
34p |
立花の3千は他家の1万! 碧蹄館で大敵を潰走させた采配の冴え |
工藤章興 |
42p |
ビジュアル5 日本軍を幾度も救った立花勢 |
48p |
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「天に誓って恥じることなし」関ケ原の大乱で貫いた立花の誇り |
八尋舜右 |
50p |
ビジュアル6 あくまで西軍の将として…江上・八院の戦い |
56p |
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コラム2 逸話から香るその人柄 |
58p |
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特別インタビュー その迷いのなさに、大いに心惹かれます |
立花宗鑑 |
60p |
まさに武徳の人…領民・家臣に支えられ、浪々の身から旧領復帰へ |
秋月達郎 |
62p |
コラム3 徳川の時代でも変わらなかったもの |
67p |
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ビジュアル7 質実剛健! 愛用の武具の数々 |
68p |
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グラフィティ にっぽんの剣豪 96 片山久安 |
本山賢司 |
74p |
開藩400年 光圀と斉昭ゆかりの水戸を歩く |
76p |
特集 怨念、愛憎、人柱… お城に伝わる怖い話
第1部・彦根城、岡山城、北ノ庄城、佐賀城 血の消えぬ橋、首なし行列…敗者たちの怨み |
楠戸義昭 |
84p |
第2部・姫路城、前橋城、金沢城、盛岡城 城主の死、洪水、落雷…女たちの嫉妬の果てに |
90p |
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ビジュアル 恐怖伝説の残る城・全国マップ |
96p |
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第3部・松江城、郡上八幡城、白河城、小浜城 「人身御供」にされた者たちの哀しい伝説 |
98p |
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コラム 今も噂が絶えない悲劇の八王子城 |
102p |
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マッカーサーが震えた日 レイテ沖海戦の真実 後編 |
吉田一彦 |
104p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 黒田涼 |
114p |
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人物で語る日本近代史 第13回 乃木希典 前編 松陰の志を継ぐ宿命を己に課して |
中西輝政 |
116p |
世界遺産の街 ストックホルムを訪ねて |
中塚裕(写真)西和久(文) |
125p |
歴史街道クイズ 「戦国検定!」 |
130p |
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特別付録 「島津義弘」イラスト壁紙・携帯待受画像ダウンロード |
132p |
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歴史街道・ロマンへの扉 大坂・敵塾 |
鶴田純也 |
134p |
江戸のスイーツを食べ歩く 第20回 浅草・常盤堂雷おこし本舗 雷おこし |
岸朝子(選) 逢坂剛(筆) |
136p |
大阪百景 摂河泉を紀行する 第8回 天王寺界隈 |
登野城弘(写真・文) |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。