歴史街道
発売日
2012年5月7日
税込価格
660円
(本体価格600円)
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歴史街道 2012年6月号

今月号の読みどころ

「基地攻撃ヲ取リヤメ、艦隊攻撃ニ兵装転換セヨ」。南雲司令部より空母飛龍に信号が届いたのは、午前7時45分でした。昭和17年(1942)6月5日、ミッドウェーです。偵察機より敵艦隊発見の報せを受けての、兵装転換命令でした。しかし転換には90分を要します。「敵は待ってくれない。今が勝負時だ」。第二航空戦隊司令官・山口多聞は決断し、司令部に進言しました。「現装備ノママ攻撃隊直チニ発進」。この進言こそミッドウェー海戦を、さらには戦争の行方をも左右するものでした。「兵は拙速を尊ぶ」ものの、時に犠牲を伴います。その犠牲に対する覚悟と責任が指揮官には問われます。勝ち方を忘れた日本人が今、多聞から学ぶべきものを示します。第二特集は「神々から読み解く『古事記』」です。

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今月号の目次
四天王が一人の孤独
黒鉄ヒロシ
3p
この人に会いたい
vol.65
黒川芽以
7p



【総力特集】ミッドウェー海戦から70年 山口多聞 「勝つ」ために何をすべきか
総論
現実を見据えた覚悟と責任感…稀代の提督が示す「勝利の要諦」とは
山内昌之
14p
ビジュアル1
全機発進! 敵空母ヲ撃滅セントス

20p
ビジュアル2
米機動部隊に一隻で挑む空母飛龍

22p
ビジュアル3
ヨークタウンを撃沈へ! これぞ飛龍攻撃隊

24p
一番になってみせる! 古武士の魂を抱き、海軍軍人の極意を学ぶ
松田十刻
26p
闘将の歩んだ道 ―山口多聞人生年表

31p
敵を知り、己を磨く…Uボート戦、米国駐在、重慶爆撃から得たもの
高橋文彦
32p
コラム1
戦艦伊勢の空前絶後の快挙

37p
ビジュアル4
何を書きとめていたか…直筆の手帳とノート

38p
第二次攻撃準備完了! 真珠湾の生命線を断つ意見具申、容れられず
三野正洋
40p
コラム2
甲乙決めがたいときは積極性をとれ

45p
ビジュアル5
秘蔵写真が語る、飾らぬ素顔

46p
叩きつけた壮大な作戦計画…軍人の本分を忘れた海軍上層部への憤り
戸高一成
48p
負けず嫌いで気配りができて、優しかった父の思い出
山口宗敏
54p
ビジュアル6
「日本の為になる事をやりなさい」子供たちへの手紙

56p
ビジュアル7
大胆シミュレーション! もし二航戦が即時発進させていたら…

58p
直ちに攻撃隊発進の要あり! 訪れた「一瞬の勝機」を見抜いたが…
赤城 毅
60p
敵空母を撃滅せんとす! 僅か飛龍一隻で、あくまで攻撃を止めず
秋月達郎
66p
コラム3
諸子の奮闘に感謝する…最後の訓示

72p



きまぐれ探検 昭和なスケッチ
第25回 早稲田界隈
本山賢司
74p



【特集】神々から読み解く『古事記』 前編 ―日本人の魂の源流とは
誰が、何のために作ったのか…神々の物語の本当の楽しみ方
鎌田東二
78p
国生みから天孫降臨まで…神々のストーリー
鎌田東二
84p
コラム 心に生き続ける『古事記』の神々 ・イザナギ、イザナミ編

87p
天の中心にいる神と生成発展の神 ・造化三神
鎌田東二
88p
国や神々を生んだ夫婦神とその別れ ・イザナギとイザナミ
鎌田東二
90p



「ヒトラー日記」の幻
第1回 世界を驚愕させた歴史的発見
吉田一彦
94p
[連載小説]真田昌幸 連戦記
第28回 我、六道を懼れず
海道龍一朗
100p
「歴史街道」伝言板

110p
BOOKS・CINEMA

112p
この著者に注目!
高森明勅

114p
駐日米大使グルーの昭和史 ―天皇を敬慕し、開戦回避に尽くしたアメリカ人
第15回 なぜ、三国同盟を結んだのか
太田尚樹
116p
「和」と「不撓不屈」と ―ある会津人夫婦の挑戦
河島順一郎
122p
ゴトゴトと銀座、新宿、雷門… 東京を縦横に! 懐かしの都電

128p
歴史街道クイズ 「戦国検定!」

132p
歴史街道・ロマンへの扉
大檗山萬福寺
鶴田純也
134p
東京で味わう ふるさとの料理×うまい酒
第23回 石川県 海老のいしる煮
石田 千
136p
続・自転車紀行 シルクロードをゆく
第17回 エディルネからソフィアへ
長澤法隆(写真・文)
141p

歴史街道 とは

「いま、歴史がおもしろい」
 歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。