雑誌
歴史街道 2013年6月号
今月号の読みどころ
「アベノミクス」が現在取り組むデフレ不況克服には、実は偉大な先例となる人物がいました。高橋是清です。「ダルマさんが出てきたから、もう大丈夫だ」。戦前、日本の経済危機を幾度も救い、国民から「ダルマさん」の愛称で篤く信頼された大蔵大臣が是清でした。昭和4年(1929)に始まった世界恐慌では、世界中で最も早く、日本を恐慌から脱出させています。生来陽性で「自分は運がいい」と信じる彼は、その前半生で「どん底」の境遇に何度も落ちました。しかしその体験から人間と世の中を見る目を養い、「運」をつかむ生き方を見出していくのです。是清が恐慌から日本を救い、好況へと導く力を生み出したものは何であったのかを探ります。第二特集は鬼と呼ばれた武将、「戦国の鬼たち」です。
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是清の縫いぐるみ、これ着よ |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.77 |
平野綾 |
7p |
総力特集 好景気を呼び寄せた男 高橋是清 「運」をつかむ生き方
総論 人間、失うものは何もない…なぜ彼は「日本の運」をつかみ得たのか |
童門冬二 |
14p |
ビジュアル1 高橋蔵相を信頼し、賛成しよう…深夜の法案可決 |
20p |
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ビジュアル2 是清人生すごろく |
22p |
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ビジュアル3 体温が伝わる日々愛用の品々 |
24p |
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米国留学、奴隷、放蕩…豪快かつ破天荒な若き日々に学んだもの |
渡部昇一 |
26p |
コラム1 「箱屋」時代の甘酸っぱい思い |
31p |
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再び丁稚奉公から始める! ペルー銀山の失敗で一文無しになろうとも |
松田十刻 |
32p |
ときどき反省、ますます奮励 ―『自伝』が語る若き日々 |
38p |
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「会いたければ訪ねてこい」シフに感謝はすれど、国家の誇りは捨てず |
赤城毅 |
40p |
コラム2 シャンドを味方に武士道を説く |
45p |
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達磨さんの笑顔に国民はついてくる…金融恐慌を鎮めた「神通力」とは |
秋月達郎 |
46p |
コラム3 勝負事はせず、気ままに昼寝 |
51p |
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自分の目で見て、自分の頭で考え、自分の手で道をひらけ…祖父の教え |
井上泰 |
52p |
機会は作るべからず、捉えなければならぬ ―珠玉の名言の数々 |
56p |
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国富増進とは人々を豊かにすること…その信念が世界恐慌を捻じ伏せた |
若田部昌澄 |
60p |
コラム4 「戦前」は暗いか明るいか…是清と昭和モダン |
65p |
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ビジュアル4 再現! 終の棲家・赤坂の邸宅 |
66p |
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例題も紹介! 第三回「新選組検定」対策講座 ―二級突破を目指して |
菊地明 |
69p |
梅雨時に訪ねたい「魅惑の名所」 大江戸あじさいMAP |
74p |
鬼柴田、鬼佐竹、鬼美濃… 戦国の「鬼」たち
【柴田勝家】 「甕を割れ! 意地を見せようぞ」織田随一の猛将、吼える |
永岡慶之助 |
78p |
【佐竹義重】 「我と思わん者はかかって参れ」漆黒の武者、敵を撫で斬り |
近衛龍春 |
81p |
ビジュアル まさに無敵! 「鬼」たちが駆けた戦場 |
84p |
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【原虎胤と馬場信春】 その働き比類なし! 敵が畏怖した武田の「鬼美濃」ふたり |
江宮隆之 |
86p |
赤鬼の疾駆、鬼虎の一番槍、鬼真壁の豪勇…東国の鬼たち |
工藤章興 |
89p |
鬼玄蕃の胆力、鬼道雪の叱咤、人間無骨の槍…西国の鬼たち |
工藤章興 |
92p |
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緑十字船「阿波丸」の悲劇 第二回 タイタニックを上回る犠牲者数 |
吉田一彦 |
95p |
[連載小説]真田昌幸 連戦記 立国篇 我、六道を懼れず 第一回 |
海道龍一朗 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・DVD |
112p |
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この著者に注目! 津野田興一 |
114p |
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台湾を豊饒の地に! 八田與一の足跡を訪ねて |
早坂隆 |
116p |
明治・大正・昭和―手紙に託された思いを読む 男の恋文、女の恋文 |
梯久美子 |
122p |
古典的な雰囲気の中に「新しさ」を描く 時空を超越した「摩訶不思議」な世界 |
山口晃 |
129p |
歴史街道・ロマンへの扉 新開地 |
林宏樹 |
134p |
江戸の料理再現づくし 第十回 鰺の煮びたし・きゅうり揉み |
向笠千恵子 料理再現・福田浩 |
136p |
日本ふるさと紀行 第五回 群馬・倉渕 |
写真・中塚裕 文・西澤健二 |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。