雑誌
歴史街道 2013年12月号
今月号の読みどころ
「おもてなし」――。オリンピック招致活動でこの言葉が使われたこともあり、今、日本人が伝統の中で育んできた心に、改めて注目が集まっています。その時に忘れてはならない人物こそが、千利休でしょう。もし利休が茶の湯を大成していなければ、日本の「おもてなし」はよほど違っていたのかもしれません。茶の湯というと現代人は細かい作法を連想しがちですが、お茶の要諦はそれではありません。亭主は客に対して精一杯の心を込めて接し、客もまた亭主の心づくしを感じて喜ぶ。そんな互いが相手を思いやるところから、本物の「おもてなし」が生まれてきます。利休は茶の湯で何を目指したのか、そして私たちが見直すべき日本人の心とは何かを探ります。第二特集はQ&A日本海軍艦艇入門です。
公式サイト |
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表無し、裏ばかり |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.83 |
比嘉愛未 |
7p |
総力特集 千利休 「もてなしの心」の真髄
総論 相手のために何ができるか…「一碗のお茶」が教えてくれるもの |
千玄室 |
14p |
ビジュアル1 心を奪われる煌き・茶道具一 |
20p |
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ビジュアル2 深遠に秘められた美・茶道具二 |
22p |
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人の心を溶かすお茶の魅力と、利休が内に秘めた思いを伝えたい |
市川海老蔵 |
24p |
ビジュアル3 茶杓、花入、風炉、棗…点前を彩る道具の数々 |
28p |
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「侘び茶」って何? 利休はどんな人? Q&A初歩からの茶の湯 |
熊倉功夫 |
30p |
迎付、懐石、濃茶…イラストでわかる「茶事」の流れと楽しみ |
38p |
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信長の名物狩り、秀吉の大茶の湯…武将たちはなぜ、茶を愛したのか |
千宗屋 |
44p |
エピソード 茶入の片耳を打ち欠く…美を知り、人を知る逸話 |
50p |
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茶は魂で喫むもの…関ケ原前夜、三高弟が得心した乱世の茶の真髄 |
秋月達郎 |
52p |
家族、三千家、そして七哲…受け継がれた利休の茶 |
58p |
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エピソード 心だに岩木とならばそのままに…茶の湯の道と最期の逸話 |
60p |
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命の芽吹きの不安定さに「美」を見出す心…利休の「もてなし」とは |
山本兼一 |
62p |
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天下一の繁栄を極めた海の商都・堺、その夢の証 |
吉田豊 |
69p |
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茶人気分を味わう! 京の名茶室&一服処マップ |
74p |
意外と知らない? Q&A日本海軍艦艇入門
第一部・艦艇篇 軍艦と艦艇は同じ? 重巡と軽巡の違いは? 提督って誰? |
戸高一成 |
78p |
ビジュアル1 威風堂々! 連合艦隊の主要艦艇 |
84p |
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ビジュアル2 激闘! 太平洋戦争、海戦の航跡 |
86p |
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第二部・決戦篇 勝敗は何で決まる? 大破と中破の違いは? 一斉撃ち方とは? |
戸高一成 |
88p |
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「パネー号事件」の真相 第三回 優雅な昼下がりの暗転 |
吉田一彦 |
95p |
[連載小説]真田昌幸 連戦記 立国篇 我、六道を懼れず 第七回 |
海道龍一朗 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 垣根涼介 |
114p |
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特別企画 巣鴨プリズンの最後のワイン 教誨師・花山信勝が見送った七人の戦争責任者 |
早坂隆 |
116p |
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喧騒を忘れる都会の大名庭園 六義園の紅葉を訪ねて |
127p |
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歴史街道脇本陣 |
130p |
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歴史街道・ロマンへの扉 斑鳩三塔 |
林宏樹 |
134p |
江戸の料理再現づくし 第十六回 小田巻き蒸し・えびかね |
向笠千恵子 料理再現・福田浩 |
136p |
日本ふるさと紀行 第十一回 滋賀・近江八幡 |
写真・中塚裕 文・西澤健二 |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。