歴史街道
発売日
2014年1月6日
税込価格
660円
(本体価格600円)
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歴史街道 2014年2月号

今月号の読みどころ

「お手前方の実に天晴れな戦いぶり、われら一同感服してござる。勝ち負けは時の運。ここは将兵の命を無駄にせぬためにも、城を開けて下され」。黒田官兵衛の情理を尽くした説得に、城将は頷き、降伏します。無駄な血を流さず、交渉や調略を用いて敵の戦意を失わせ屈服させる…。豊臣秀吉をして「わしに代わって天下を取る男」と言わしめた、官兵衛の戦法の真骨頂はここにありました。しかしそれは、巧みな弁舌だけでは成し得ません。その根底には、相手を信じる心が不可欠でした。裏切りや保身、謀略が日常茶飯事の乱世に、綺麗事など通用しないことを承知しながら、なぜ官兵衛は困難な道を選んだのか。「天下の軍師」が目指していたものを探ります。第二特集は「Q&A『和食』の歴史」です。

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今月号の目次
燃える如水
黒鉄ヒロシ
3p
この人に会いたい
vol.85
岡田准一
7p
総力特集 黒田官兵衛 「不戦屈敵」の軍師が目指したもの
総論 
戦わずして敵を降す…「天下の軍師」は何を重んじたのか
小和田哲男
14p
ビジュアル1
人を生かす男が、乱世を終わらせた

20p
ビジュアル2
官兵衛を取り巻く人々

22p
ビジュアル3
山陽道の要衝、黒田氏時代の姫路城推定復元図

24p
風雅の道より軍学を! 戦乱の播磨で祖父、父より黒田家を託されて
橋場日月
26p
年表・天下平定へと駆けた59年

31p
近江の佐々木氏か? 播磨の赤松氏か? 黒田氏の出自の謎に迫る
渡邊大門
32p
「一周り大きゅうなられよ」秀吉と半兵衛が示した、才を活かす道
秋月達郎
34p
[コラム1]秀吉が重用した叔父・休夢

39p
ビジュアル4
織田か? 毛利か? 激動の播磨

40p
もう一度、天下のために働きたい…裏切りと幽囚の中で到達した思い
童門冬二
42p
[コラム2] 官兵衛はキリスト教を棄てなかった?

47p
小寺家の家臣か? 織田家の部将か? 官兵衛の主君は誰なのか
渡邊大門
48p
兵は詭道なり! 敵の利点を逆手にとり、不測の危機を好機に転じる
江宮隆之
50p
黒田二十四騎! 官兵衛を支えた勇猛かつ個性豊かな家臣たち
本山一城
56p
これぞ不戦屈敵! 長宗我部、島津、北条らの心を屈して天下平定へ
工藤章興
60p
ビジュアル5
天下統一へ! 稀代の軍師、戦いの軌跡

66p
現代人が共感できる官兵衛の生き方を描きたい
中村高志
68p
先を読み続けて…それからの官兵衛

70p
官兵衛と戦国姫路MAP

74p
Q&A「和食」の歴史 世界が注目する「日本の美味」の原点とは
第1部
料理の変遷 大饗、本膳、懐石…日本人はこんな料理を食べてきた
熊倉功夫
78p
第2部
伝統の味 味噌、醤油、だし…「ほっ」とする味はいつ生まれた?
熊倉功夫
86p
ビジュアル
「うま味」はどこから生まれる? 和食の「だし」の特徴

90p



巨頭会談の内幕
第1回 籠絡されたルーズベルト
吉田一彦
94p
[連載小説]真田昌幸 連戦記 立国篇
我、六道を懼れず 第9回
海道龍一朗
100p
「歴史街道」伝言板

110p
BOOKS・CINEMA

112p
この著者に注目!
村木嵐

114p
何のために生きるのか? 石田梅岩が語る商売への誇り 現代人が再確認すべき倫理とは
平田雅彦
116p
リスボンからの日帰り旅行 天正遣欧使節も訪れた「森の都シントラ」を満喫する!
田中次郎
122p
明治・大正の古写真に見る
東京・銀座界隈
平塚七郎
126p
歴史街道脇本陣

131p
歴史街道・ロマンへの扉
書寫山圓教寺
林 宏樹
134p
江戸の料理再現づくし
第18回 あさりと大根の鍋・霰豆腐
向笠千恵子 料理再現・福田 浩
136p
近江花伝
第1回 湖北 神と仏と人と
写真・文 寿福 滋
141p

歴史街道 とは

「いま、歴史がおもしろい」
 歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。