雑誌
歴史街道 2014年5月号
今月号の読みどころ
「主人が好きなのは、一番が児玉さん。二番が私、三番がビーフステーキ」。大山巌の妻・捨松がそう語るほど、大山は児玉源太郎に信頼を置いていました。一方の児玉も、「蝦蟇坊(がまぼう・大山のあだ名)の下ならば喜んで」と、次期首相の呼び声も高い中、降格人事を快諾して、日露戦争の戦略立案の要となる参謀本部次長に就任、大山を支えるのです。このコンビの誕生が、日露戦争の奇跡的な勝利を決定づけたといっても過言ではありません。西郷隆盛を終生敬慕した大山と、大村益次郎、山田顕義の超合理主義を受け継ぐ児玉は、なぜ絶妙の「上司と部下」になることができたのか。彼らが抱いていた思いから、その秘密に迫ります。
第二特集は、大河ドラマにも登場中の智将「小早川隆景」です。
第二特集は、大河ドラマにも登場中の智将「小早川隆景」です。
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大山に児玉す |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.88 |
桐谷美玲 |
7p |
総力特集 大山巌と児玉源太郎 この「上司と部下」はなぜ奇跡を起こしたのか
総論 合理性と情を両立し、「命懸けの覚悟」を固めた最上の同志 |
中西輝政 |
14p |
ビジュアル1 稀代の将器の裡にあった、西郷の面影 |
20p |
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ビジュアル2 奉天決戦に挑んだ、「超合理主義」の系譜 |
22p |
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ビジュアル3 決戦を求め北へ…大山・児玉の采配 |
24p |
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砲術を極め、電光石火で勝負を決めよ! 若き日に西郷から得たもの |
中村彰彦 |
26p |
[コラム1] 西郷顔真ごわす…大山のチャリ |
31p |
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兵学を何のために活かすか? 山田が伝えた超合理主義と松陰の教え |
童門冬二 |
32p |
[コラム2] 児玉の手腕が冴えた神風連鎮圧 |
37p |
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城外へ打って出よ! 城山総攻撃の悲痛な想い…それぞれの西南戦争 |
高野澄 |
38p |
[コラム3] 兵器の独立なくして…大山の尽力 |
43p |
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軍制をドイツ式に! 改革を断行した大山と、活用した児玉の「肚」 |
渡部昇一 |
44p |
[コラム4] 英語でデートした巌と捨松 |
49p |
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年表・近代国家を目指して…二人の歩んだ道 |
50p |
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部下に任せる、部下が上司を使う…明治日本を支えた多彩な名コンビ |
菅原明由 |
52p |
もう一つの名コンビ! 児玉と後藤新平の支援が冴えた日清戦争 |
56p |
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「俺が蝦蟇坊の次長になろう」児玉はなぜ、降格人事を快諾したのか |
江宮隆之 |
58p |
[コラム5] 早期開戦へ…児玉のグランドデザイン |
63p |
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「万事、お任せしもす」児玉を思う存分に泳がせた、大山の将器とは |
秋月達郎 |
64p |
日露戦争後の日本を見据えて…大山と児玉のそれから |
70p |
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66年ぶりに公開! 歌麿の真骨頂「深川の雪」 |
74p |
小早川隆景 「毛利の盾」に徹した智将
元就の教えと厳島の激戦…若き日々に得たもの |
秋山伸隆 |
78p |
年表・毛利家を支え続けた65年 |
83p |
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ビジュアル 難攻不落! 小早川水軍の拠点・新高山城 |
84p |
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あえて追撃せず! 大返しの先を読んでの決断 |
近衛龍春 |
86p |
「秀秋さまをお迎えしたく」毛利を守るために |
橋場日月 |
90p |
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巨頭会談の内幕 第4回 仕掛けられた日米開戦と無条件降伏 |
吉田一彦 |
94p |
真田昌幸 連戦記 立国篇 我、六道を懼れず 第12回 |
海道龍一朗 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! ヘンリー・S・ストークス |
114p |
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大東亜戦争写真紀行 世界で感謝された日本人 第1回 勇敢な日本人への敬意は朽ちず・パラオ |
文・写真 井上和彦 |
116p |
30センチの「リアルな侍」の世界 |
野口哲哉 |
122p |
お江戸ぶらり散歩 あの日、あの時、この場所で 第2回 新選組の最期 |
文・絵 堀口茉純 |
126p |
歴史街道脇本陣 |
131p |
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歴史街道・ロマンへの扉 大和神社 |
林宏樹 |
134p |
江戸の料理再現づくし 第21回 掻き鯛・筍とうどの木の芽あえ |
向笠千恵子 料理再現・福田浩 |
136p |
近江花伝 第4回 金勝山 「狛坂磨崖仏」の神秘 |
写真・文 寿福滋 |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。