歴史街道
発売日
2016年3月5日
税込価格
693円
(本体価格630円)
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歴史街道 2016年4月号

今月号の読みどころ

パーフェクト・ゲーム…。太平洋戦争中、アメリカが感嘆した日本軍の作戦がありました。「キスカ島撤退作戦」です。昭和18年(1943)5月、日本軍が進出していたアリューシャン列島のアッツ島が陥落。米軍は次の攻撃の矛先を東隣のキスカ島に向け、二隻の戦艦を基幹とする強力な艦隊で包囲、5200人の守備隊は全滅を覚悟します。しかし、「アッツの二の舞にはさせない」と北方軍司令官・樋口季一郎がキスカ島将兵救出を大本営に認めさせ、第一水雷戦隊司令官・木村昌福も全員救出を期し、艦隊突入を準備しました。しかし、敵艦隊に発見されれば、救出艦隊は一巻の終わり。彼らはいかにして奇跡を起こしたのか、日本人の奮闘を描きます。第二特集は「『江戸の改革』を再評価する」です。

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今月号の目次
照覧の眼
黒鉄ヒロシ
3p
この人に会いたい
vol.111
広瀬すず
7p
1943 キスカ島の奇跡 「全員脱出」を成し遂げた男たち
総論
最後の最後まで人事を尽くす…「奇跡の生還」を導いたものは何か
早坂隆
14p
ビジュアル1
陸海軍5200人が拠ったキスカ島

22p
ビジュアル2
映画「太平洋奇跡の作戦 キスカ」が描く男たちの奮闘

24p
本土空襲阻止、米ソ遮断…陸海軍がアリューシャンに進出した理由とは
戸髙一成
26p
年表・太平洋戦争の中のアリューシャン作戦

31p
特別インタビュー
「必ず、また会おう」酷寒の地で二式水戦を整備し、陸軍とともに戦った日々
安川 毅
32p
武士道に殉じるのみ…四倍の敵に十九日間の死闘を強いたアッツの男たち
松田十刻
36p
コラム1
人々の胸を打ったアッツ守備隊の敢闘

41p
孤島と内地を結んだ野戦郵便局員たちの戦い

42p
指揮官の横顔 日本人たる矜持とアッツ島への思い――樋口季一郎

44p
潜水艦から水雷戦隊への転換…「ケ号作戦」の概要

46p
ビジュアル3
忙中閑あり…将兵たちの日常

48p
「先任参謀、帰ろう」反転した髭の司令官、非難を甘受して好機を待つ
将口泰浩
50p
コラム2
大らかな司令官のもと、結束した一水戦

55p
指揮官の横顔 慎重にして大胆、責任感溢れる司令官――木村昌福

56p
「本当に助けにきてくれた」敵艦隊が退いた隙を衝き、救出艦隊突入す
将口泰浩
58p
ビジュアル4
濃霧と運を味方につけたパーフェクト・ゲーム

64p
幸運なことに、操縦士は間違っていた…ドナルド・キーンが語るキスカ島上陸

66p
特別インタビュー
「来た、来た、来たぞ」霧に望みを託して待ち、ついに訪れた歓喜の瞬間
小野打数重
68p
実は斬新? リーダーの個性が決め手? 「江戸の改革」を再評価する
はじめに
江戸の改革はすべて失敗なのか?
飯田泰之
78p
享保の改革
見習いたい米将軍の方向転換
飯田泰之
80p
田沼時代
画期的な商業課税と武士の妬み
飯田泰之
82p
寛政の改革
名君の倹約に消費は冷え込む
飯田泰之
84p
文化文政期
爛熟の世は高度経済成長期?
飯田泰之
86p
天保の改革
成功例のつまみ食いで空回り
飯田泰之
88p
コラム 
賄賂は給料? 改革こぼれ話

90p
連載 ほか
ドゥーリトル日本空襲の内幕
第1回 奇襲を阻んだ日本哨戒艇
吉田一彦
92p
我、六道を懼れず 
真田昌幸 連戦記 立国篇 第35回
海道龍一朗
98p
「歴史街道」伝言板

110p
BOOKS・CINEMA

112p
この著者に注目!
谷津矢車

114p
沖縄の聖地を廻る 古琉球の心に触れる「開闢の七御嶽」への旅
座間味栄議
115p
イベリア半島を彩ったイスラム王朝 アル・アンダルス興亡史 【後編】落日のグラナダ 
戸田京助
122p
ちょいと一服! 煙草を詠んだ川柳が教えてくれる江戸の暮らし
谷田有史
127p
歴史街道脇本陣

131p
歴史街道・ロマンへの扉
佐和山
林 宏樹
134p
料理で楽しむ文学の世界
BUNDAN COFFEE&BEERのメニュー

136p
安芸折々
第3回 竹原
写真・文 松尾純
141p

歴史街道 とは

「いま、歴史がおもしろい」
 歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。