雑誌
歴史街道 2016年12月号
今月号の読みどころ
大坂の陣は所詮、大坂方に勝ち目はなく、真田信繁らは「死に花」を咲かせようとしたのだ…。そう語られることがよくありますが、果たして真実でしょうか。関ケ原に倍する軍勢が対峙した冬の陣はもちろん、堀を埋め立てられ、大坂城が裸城となった夏の陣においてすら、大坂方の武将たちは戦意高く、関東方の大軍勢に最後まで挑みました。寄せ集めの将兵である彼らを一つにしたのは、真田信繁らが立案した絶妙の策と、勝利への希望です。すなわち家康を「討つ」ことさえできれば関東方は瓦解し、逆転できるというこの戦いの本質を理解し、勝つことを諦めていなかったのです。「死に花」とは真逆の、勝つために戦った信繁と大坂の陣を描きます。第二特集は「日本史をより深く愉しむ法 後篇」です。
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いざ! 幸村 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.119 |
芳根京子 |
7p |
総力特集 真田信繁と大坂の陣 あくまでも「勝つ」ために
総論 断じて「死に花」に非ず! 勝利を諦めなかった信繁と大坂の男たち |
童門冬二 |
14p |
ビジュアル1 彼らの思いを胸に、天下の大戦へ |
20p |
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ビジュアル2 大坂の陣に臨む幸村を取り巻く人々 |
22p |
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ビジュアル3 関東方を翻弄粉砕! 甦る真田丸の威容 |
24p |
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【特別インタビュー】 絶対に勝つ! そう信じて戦い抜いた、「イカしてる男」又兵衛を演じて |
哀川 翔 |
26p |
「次の策こそ本命」信繁が示す狙いが一騎当千の強者たちを一つにした |
江宮隆之 |
28p |
コラム 信繁たちを悩ませた城内の「敵」 |
33p |
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牢人武将たち、大坂城初軍議の前口上 |
34p |
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「ひきつけよ、放て!」難攻不落の真田丸に勝ち鬨上がり、家康爪を?む |
松永弘高 |
36p |
まさに真田の戦法! 新発見史料が示す、真田丸は恐るべき「攻めの城」 |
千田嘉博 |
41p |
大坂方は士気高く…「平戸オランダ商館文書」が語る大坂の陣 |
フレデリック・クレインス |
46p |
望まぬ講和、関東の罠、結束の乱れ…されど逆転の僅かな可能性を信じて |
橋場日月 |
48p |
【年表】 関ケ原から大坂の陣へ…激動の15年 |
53p |
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後は頼む…痛恨の又兵衛の死、そして決戦に起死回生を賭けた最後の秘策 |
工藤章興 |
54p |
二段構えで迎撃! 夏の陣、大坂方の戦略とは |
監修 乃至政彦 |
60p |
「左衛門佐、見参!」家康の首級のみを狙い、真田隊は紅蓮の疾風と化す |
海道龍一朗 |
62p |
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日本史をより深く愉しむ法 【後篇】
STEP4 参勤交代の実際は? 気になるテーマを立体的に探る |
山本博文 |
82p |
STEP5 真田信繁の手紙、刀狩令… 古文書の世界を知る |
山本博文 |
88p |
結びに代えて 何のために歴史を学ぶのか |
山本博文 |
94p |
コラム 大人のための日本史講座 |
96p |
連載 ほか
AKB48と学ぶ! 四十七都道府県 この偉人を知っている? 第5回 中国・四国〈前編〉 |
河合 敦×太田奈緒 |
72p |
児玉、好古、乃木、東郷… 煙草が語る「日露戦争の名将たち」の飾らない素顔 |
松田十刻 |
76p |
ヨーロッパ大空襲 「無差別戦略爆撃」の真実 第3回 都市無差別爆撃の号砲 |
吉田一彦 |
98p |
【小説新連載記念対談】心地よく、わくわくする空間を… 帝国ホテル建築に賭けた男たち |
植松三十里 遠藤現 |
104p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 小松エメル |
114p |
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世界で出会った「日本人の魂」~取材紀行から~ 第4回 イスラエル |
早坂 隆 |
116p |
特別グラビア |
松平 健 |
121p |
赤穂浪士と「鍋島侍」 『葉隠』と山本常朝は、元禄赤穂事件をどう見たのか |
藤井祐介 |
126p |
歴史街道脇本陣 |
131p |
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歴史街道・ロマンへの扉 斎宮跡 |
林 宏樹 |
134p |
古本片手に… 神保町で百年愛されるビヤホール |
藻上 釉 |
136p |
安芸折々 第10回 神楽 |
写真・文 松尾 純 |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。