雑誌
歴史街道 2017年3月号
今月号の読みどころ
軍神毘沙門天の加護を.信じ、生涯不犯を通して、利ではなく義を重んじて戦った戦国最強の武将…。上杉謙信といえば、高潔である一方、やや観念的な、現実離れした人物というイメージがあるかもしれません。そもそも領土拡張をしない謙信は、何のために戦ったのでしょうか。しかし最近の研究で、その政治手腕が極めて合理的・現実的であったこと、また、彼が生涯を賭けて求め続けていたものが、明らかになり始めています。さらに、謙信が第四次.川中島合戦で用いたという車懸りの実像は、どんなものだったのか。実は私たちが知る戦国の陣形は、実際と異なり、車懸りとは陣形ではなく、恐るべき戦法だったのです。従来像を覆す、新たな謙信を描き出します。第二特集は「志士たちの学校」です。
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堅陣の謙信の献身の検診 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.122 |
三浦春馬 |
7p |
総力特集 上杉謙信 「戦国の終焉」を目指した最強の武将
総論 乱世を終わらせる! 「理想」は実現できることを示し続けた生涯 |
乃至政彦 |
14p |
ビジュアル1 集え関東武士! 関八州を鳴動させた新管領の呼びかけ |
20p |
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ビジュアル2 鶴翼はV字型ではない? 戦国の陣形の真実とは |
22p |
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この越後を鎮められるのは、この景虎しかおらぬということじゃ 東村アキコ『雪花の虎』 |
24p |
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己が毘沙門天たらん! 迷いの中で見出した、乱世をどう生きるべきか |
童門冬二 |
26p |
コラム1 「人の足元を見る」を憎む |
31p |
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幕府の奸臣を討つ! 将軍、関白の信頼と「密約」が転機をもたらす |
江宮隆之 |
32p |
コラム2 塩を止めなかった本当の理由 |
37p |
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我は関東管領なり! 十一万五千を動員した小田原攻めの真のねらい |
工藤章興 |
38p |
コラム3 手を焼いた関東諸士の掌握 |
43p |
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ビジュアル3 毘沙門天の化身、戦いの軌跡 |
44p |
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緒戦の鑓で目にもの見せん! 『陰徳記』が語る真実の川中島合戦とは |
乃至政彦 |
46p |
コラム4 信玄との一騎打ちはあったのか |
51p |
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密約の破綻、将軍義輝の死を乗り越えて |
52p |
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敵を川に叩き込め! 手取川で織田軍を粉砕、されど上洛戦は一睡夢に |
海道龍一朗 |
54p |
乱世の終焉を目指して・上杉謙信人生年表 |
59p |
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第四次川中島合戦の真実を探る 【従来説】妻女山・茶臼山布陣、鶴翼vs.車懸り! |
60p |
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第四次川中島合戦の真実を探る 【新説】西条山・雨ノ宮の渡布陣、車懸り戦術! |
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第四次川中島合戦の真実を探る 八幡原の決戦と車懸りの実像とは? |
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より深く知るための本 |
66p |
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ゆくさ、おさいじゃした! 鹿児島市に「西郷どん」の人柄と魅力を訪ねて |
69p |
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AKB48と学ぶ! 四十七都道府県 この偉人を知っている? 第八回 関東〈前編〉 |
河合 敦×太田奈緒 |
76p |
志士たちの学校 維新へと衝き動かした教育の力
郷中教育と什の掟…若者たちを育んだ薩摩と会津のシステム |
町田明広 |
82p |
会津武士たちの学び舎…日新館に見る幕末の「藩校」 |
86p |
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象山書院、韮山塾、松下村塾…下級武士たちの危機感に応えて |
伊東成郎 |
88p |
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ヨーロッパ大空襲 「無差別戦略爆撃」の真実 第六回 航空機産業を空爆せよ |
吉田一彦 |
94p |
連載小説 果てなき図面 帝国ホテル建築物語 第三回 出会いの章 |
植松三十里 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 木村忠啓 |
114p |
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世界で出会った「日本人の魂」~取材紀行から~ 第七回 ルーマニア |
早坂 隆 |
116p |
二度即位した女帝・斉明天皇と飛鳥の歩み |
吉村武彦 |
120p |
特別グラビア |
麻生裕未 |
125p |
歴史街道脇本陣 |
131p |
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歴史街道・ロマンへの扉 藤原宮跡 |
林 宏樹 |
134p |
東京で道産子のソウルフード「ジンギスカン」を味わう |
136p |
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小笠原遥か 第二回 鯨と冬の訪れ |
写真・文 冨田マスオ |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。