歴史街道
発売日
2019年6月6日
税込価格
693円
(本体価格630円)
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歴史街道 2019年7月号

今月号の読みどころ

今月の特集1は、「日清・日露戦争 名将の決断」です。

19世紀末から20世紀にかけての日清・日露戦争の時代は、圧倒的超大国は存在せず、西洋列強がアジア進出にしのぎを削り、それに日本、清、李氏朝鮮が対応を迫られる構図にありました。
多国間の様々な思惑が絡み合い、明確な答えを出しにくいという点で、その状況は現代と似ているのではないでしょうか。
そうした先を見通せない時代において、日本の陸海軍の名将たちは、いかにして決断を下し、どのようにして勝利を手繰り寄せたのか――。
今回の特集では、日清・日露戦争の陸海軍それぞれの名将たちの決断から、現代人が学ぶべきものを導き出します。

特集2は、「万葉集と日本人のこころ」です。
「令和」の原典である『万葉集』とは、どのように編纂され、日本人にどんな影響を与えつづけたのか。
新元号の発案者として報道された中西進先生に、解説していただいています。
また、この最古の歌集の歴史的背景や、歌に詠まれた下級役人たちの悲哀も紹介しています。

特別企画は、「北条・伊達が怖れた“常陸の鬼”佐竹義重」です。
北関東の雄として、五十四万石の礎を築いた佐竹義重にスポットを当てて、彼がどのようにして戦国の世、そして豊臣から徳川への激動の時代を生き抜いたのかを描いています。

単発企画では、新紙幣の“顔”に決定した、渋沢栄一、津田梅子、北里柴三郎の三人も紹介しています

公式サイト
今月号の目次
屋根の上のヴァイオリン弾きを支える縁の下の力持ち
黒鉄ヒロシ
3p
この人に会いたい
vol.150
横山 裕
7p
特集1 日清・日露戦争 名将の決断 その選択が歴史を変えた
【総論】
「世界史の奇跡」をもたらした二つのエネルギー
中西輝政
14p
ビジュアル1
ひと目でわかる「日清戦争」

22p
ビジュアル2
ひと目でわかる「日露戦争」

24p
【日清戦争】徹底分析
兵力・軍艦数で劣る日本が勝てた理由
原 剛
26p
【日清戦争】坪井航三
単縦陣が勝つ! その時、世界の海戦の常識が変わった
誉田龍一
32p
【日清戦争】乃木希典
名将の原点――「徳目の将」が最前線に立つとき…
谷津矢車
38p
コラム
二つの戦いの間に何があったのか

44p
【日露戦争】徹底分析
増強されていくロシアに日本が負けなかった理由
原 剛
46p
【日露戦争】奥保鞏
十六時間の激闘――ロシアが誇る難攻不落の要塞を攻略
鈴木英治
52p
【日露戦争】上村彦之丞
東郷平八郎の判断ミスを救った「まさかの独断専行」
秋月達郎
58p
二つの勝利は、日本と世界をどう変えたか
茂木 誠
64p
特集をもっと知るための本

70p
特集2 万葉集と日本人のこころ
【総論】
どのように成立し、どんな影響を与えつづけたのか
中西 進
118p
権力抗争、遷都、遣唐使、防人…
“最古の歌集”から浮かび上がってくる歴史とは
長尾 剛
122p
下級役人はつらいよ――万葉びとが込めた想い
山口 博
129p
特別企画 北条・伊達が怖れた“常陸の鬼”佐竹義重
五十四万石の礎を築いた「阿修羅の如き男」
近衛龍春
80p
コラム
敵か味方か――義重をめぐる人びと

88p



歴史こぼれ話 日本海海戦と戦艦三笠
第6回 受け継がれる「Z旗」に込めた想い

71p
「日本人の国民食」ラーメンのすごい進化史
青木ゆり子
72p
「禅」は剣豪・武蔵をどのように成長させたのか
富田基房
76p
新紙幣の“顔”に決定!
渋沢栄一、津田梅子、北里柴三郎ってどんな人?
楠戸義昭
91p
「働くことの意味」とは――石田梅岩の思想に学ぶ
森田健司
96p
連載小説 月と日の后
第15回 初花の章
冲方 丁
102p
「歴史街道」伝言板

110p
BOOKS・CINEMA

112p
この著者に注目!
森山光太郎

114p
古代エジプト、聖書からディズニーまで
「シンデレラ」はこうして世界に広まった
川田雅直
134p
年間購読のご案内

139p
歴史街道・ロマンへの扉
嵯峨鳥居本
林 宏樹
140p
次号予告!

142p
歴史街道脇本陣

143p
〈城紀行〉戦国の風
第11回 逆井城◎後北条が息衝く城郭公園
写真・文 畠中和久
146p

歴史街道 とは

「いま、歴史がおもしろい」
 歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。