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Voice 2022年8月号
今月号の読みどころ
特集1は「戦時下の世界経済」。世界経済の先行きの不透明さが指摘され続けている。7月10日に投開票される参院選でも物価上昇への対策が論点となり、まさに「グローバルインフレ」が私たちを襲っている。コロナ禍の「後遺症」、ウクライナ戦争の影響によるエネルギー問題、中国の「内向き化」によるサプライチェーンの混乱など、折り重なるリスクに私たちはどう対処するべきか。グローバリズムの限界を大局的に指摘する佐伯啓思氏や、グローバルインフレの原因と先行きを鋭く分析する渡辺努・東京大学教授、そしてウクライナ戦争が経済に及ぼす影響を論じるトーマス・セドラチェク氏など、世界と日本が直面する経済の混迷の「本質」を議論する特集となっている。「行動規制の緩和に本腰を入れよ」と提言する谷口功一氏と飯田泰之氏の巻頭対談、日本電産㈱代表取締役会長兼最高経営責任者を務める永守重信氏が語る「経営の要諦」も注目の内容だ。
特集2では、来る参院選を前に、最重要論点である「憲法改正」を、法哲学、国際政治学、憲法学の観点から読み解く。
特集2では、来る参院選を前に、最重要論点である「憲法改正」を、法哲学、国際政治学、憲法学の観点から読み解く。
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今月号の目次
特集1:戦時下の世界経済
「歴史の終わり」と「文明の衝突」の帰結 |
佐伯啓思 |
40p |
戦争の余波、米国金融政策の真贋 |
今村 卓 |
52p |
IPEF、脱中国依存経済圏の意義 |
寺田 貴 |
60p |
グローバルインフレの原因と先行き |
渡辺 努 |
68p |
中国の内向き化と「一帯一路」の衰退 |
梶谷 懐 |
77p |
エネルギー安全保障を強化せよ |
小宮山涼一 |
84p |
大戦で壊れた国際金本位制の教訓 |
横山和輝 |
90p |
プーチンが招いた新しい経済戦争 |
トーマス・セドラチェク |
98p |
特集2:参院選で問う憲法改正
九条改正なくして自衛なし―現実逃避政治をやめよ |
井上達夫 |
148p |
集団的自衛権の行使を明確にせよ |
篠田英朗 |
160p |
緊急事態条項は独裁につながるのか |
井上武史 |
168p |
連載 ほか
困難な時代を乗り越える「経営の要諦」 |
永守重信 |
106p |
自由と人間の尊厳を笑う欧米知識人 |
原田 泰 |
112p |
「繋がり」を金で買う日本社会 |
石田光規 |
120p |
三船遭難事件とL-19潜水艦〈前編〉 |
秦 郁彦 |
128p |
東大総長に問う大学の「価値」と「未来」 |
藤井輝夫 |
138p |
将棋を創造するのは人間の棋士だ |
佐藤康光 |
208p |
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巻頭対談 行動規制の緩和に本腰を入れよ |
谷口功一&飯田泰之 |
18p |
リーダーになるための映画〈1〉 「シン・シリーズ」が描く理想像 |
伊藤弘了 |
220p |
地政学的要衝研究会〈7〉 「兵器なき戦場」としてのサイバー空間 |
田中達浩 |
184p |
言葉のリハビリテーション〈14〉 ゲームとプレイのあいだで |
森田真生 |
194p |
天才の光と影〈6〉 ―異端のノーベル賞受賞者たち―ヴェルナー・ハイゼンベルク |
高橋昌一郎 |
200p |
ぬいぐるみと新世代の「かわいい文化」 |
内藤理恵子 |
216p |
令和の事業家 買い物が養う高齢者の自尊心 |
岡田知拓 |
228p |
著者に聞く 男がモテ戦略を学ぶべき理由 |
橘 玲 |
232p |
ニッポン新潮流〈歴史論争〉 IMF総裁人事の不思議 |
渡辺惣樹 |
28p |
ニッポン新潮流〈政治外交〉 台湾有事と過剰な円安の危機 |
三浦瑠麗 |
30p |
ニッポン新潮流〈現代社会〉 参院選で問われる国民の「目」と「頭」 |
西田亮介 |
32p |
ニッポン新潮流〈都市文化〉 子育てと都市 |
藤村龍至 |
34p |
地域から日本を動かす〈4〉 甦れ、酒場の活気 |
結城豊弘 |
36p |
歴史家の書棚〈26〉 半澤朝彦編著『政治と音楽 国際関係を動かす〝ソフトパワー〟』 |
奈良岡聰智 |
240p |
人生の道しるべ あなたの悩みに答えます〈最終回〉 人生の新たな目標を見つけたい |
森本あんり |
236p |
巻頭言〈20〉 ソーシャルメディアが助長する分断 |
長谷川眞理子 |
15p |
文明之虚説〈56〉 古傷が痛い |
渡辺利夫 |
246p |
今そこにある近代〈22〉 大和ミュージアム |
写真・文/門井慶喜 |
1p |
Wonder people〈20〉 青い炎の火山 |
写真・文/佐藤健寿 |
8p |
令和の撫子〈39〉 安倍真結 |
撮影/川島伸一 |
11p |
Voiceブックス 編集者の読書日記 |
242p |
|
Voiceシネマ 編集者の映画三昧 |
243p |
|
Voiceレター 読者の感想&意見 |
244p |
Voice とは
月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。