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Voice 2022年12月号
今月号の読みどころ
10月16日より開催された、第20回中国共産党大会。「三期目」が正式に決定したことによって、習近平国家主席はいよいよ建国の父・毛沢東と並ぶ存在となった。一方で、アメリカでは11月8日に中間選挙が投開票される。伝統的に政権与党は苦戦を強いられる選挙であり、やはり主役はトランプ前大統領との声も聞こえるが、はたして結果は――。ロシア・ウクライナ戦争が泥沼化しているが、国際秩序の基軸が米中対立であることは明白だ。米中ともにターニング・ポイントを迎える2022年秋、両国はどこへ向かい、角逐はどう展開するのか。そして、両国の衝突はどのような「犠牲者」を生むのか。駐米大使を務める冨田浩司氏の独占インタビューや、村田晃嗣氏と千々和泰明氏の対談、また中国の内情に精通する峯村健司氏の論考などから、多角的に検討する。特集2は「現代に問う『新しい人間観』」。小誌の創刊者である松下幸之助が著書『人間を考える』を発表してから半世紀のいま、衆知を集め、令和に即した人間観を議論する。巻頭には、経済同友会副代表幹事を務めるリクルートHDの峰岸真澄会長の特別インタビュー「『新しい資本主義』を阻むもの」を掲載。
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今月号の目次
特集1:米中対立の犠牲者
冷戦より遥かに複雑な「戦略的競争」 |
冨田浩司 |
42p |
米中間選挙と「新・悪の枢軸」との緒戦 |
吉野直也 |
52p |
習近平政権の「三期目」を解剖する |
峯村健司 |
60p |
「周縁政策の成功」にこだわる中国 |
熊倉 潤 |
68p |
対立の「受益者」北朝鮮外交の行動原理 |
倉田秀也 |
76p |
ASEANに根づくプラグマティズム |
鈴木早苗 |
84p |
「新世界内戦」下で直面する経済危機 |
柴山桂太 |
92p |
戦争がもたらす「インフレ・ジレンマ」 |
マーカス・K・ブルネルマイヤー |
100p |
「一国平和主義」で国は守れない |
村田晃嗣/千々和泰明 |
108p |
特集2:現代に問う「新しい人間観」
中国哲学で人間中心主義を超える |
中島隆博 |
142p |
近代に見失われた共時性が貫く共同体 |
会田弘継 |
150p |
なぜ人類は「わかり合える」のか |
海部陽介 |
158p |
「人間らしさ」の限界を自覚した先に |
瀬名秀明 |
166p |
連載 ほか
巻頭インタビュー 「新しい資本主義」の実行を阻むもの |
峰岸真澄 |
18p |
特別対談 日本人が「新しい知」を生む時代へ |
上野千鶴子&森本あんり |
118p |
武器を捨てても平和は訪れない―香港とウクライナでみた現実 |
安田峰俊/クレ・カオル |
130p |
F1を制したマネジメント術と人間力 |
山本雅史 |
206p |
承久の乱にみる「敗者に学ぶ歴史」 |
呉座勇一 |
216p |
コロナ下の夜の街〈10〉 十勝のスナックと地域のつながり |
谷口功一 |
184p |
天才の光と影〈10〉―異端のノーベル賞受賞者たち― エルヴィン・シュレーディンガー |
高橋昌一郎 |
192p |
言葉のリハビリテーション〈18〉 マチガイの恩恵 |
森田真生 |
200p |
リーダーになるための映画〈5〉 ゴダール作品という反面教師 |
伊藤弘了 |
224p |
著者に聞く 言葉は生きるための「心の船」 |
石井光太 |
232p |
ニッポン新潮流〈歴史論争〉 家康の遺言〈その2〉 |
渡辺惣樹 |
30p |
ニッポン新潮流〈政治外交〉 中国の歪な国家資本主義 |
三浦瑠麗 |
32p |
ニッポン新潮流〈現代社会〉 進まぬメディアの規制改革 |
西田亮介 |
34p |
ニッポン新潮流〈都市文化〉 「歩く」からまちを動かす |
藤村龍至 |
36p |
地域から日本を動かす〈8〉 東日本大震災の被災地の「次の道標」 |
結城豊弘 |
38p |
令和の人文アニメ批評〈4〉 『うる星やつら』 |
渡邉大輔 |
236p |
歴史家の書棚〈30〉 井上達夫『ウクライナ戦争と向き合う』 |
奈良岡聰智 |
240p |
巻頭言〈24〉 人類進化に見る「老後」 |
長谷川眞理子 |
15p |
文明之虚説〈60〉 生きづらさの時代 |
渡辺利夫 |
246p |
今そこにある近代〈26〉 筑波山 |
写真・文/門井慶喜 |
1p |
Wonder People〈24〉 無言の抵抗から生まれた奇跡の丘 |
写真・文/佐藤健寿 |
8p |
令和の撫子〈43〉 小野なぎさ |
撮影/吉田和本 |
11p |
Voiceブックス 編集者の読書日記 |
242p |
|
Voiceシネマ 編集者の映画三昧 |
243p |
|
Voiceレター 読者の感想&意見 |
244p |
Voice とは
月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。