Voice
発売日
2023年8月4日
税込価格
880円
(本体価格800円)
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Voice 2023年9月号

今月号の読みどころ

昨年末にオープンAI社が対話型AI「ChatGPT」を公開すると、わずか2カ月間でアクティブユーザーが1億人を突破し、現在に至るまで大きな話題を呼んでいます。生成AIについては、仕事や生産性に与える影響などについてビジネス誌が特集してきましたが、私たちの社会や生き方をどう変えるかなど、より大きな視点から考える姿勢が必要ではないでしょうか。また、AIの開発競争は米中対立の今後を左右するなど、国際政治や世界経済にとっても重要なファクターとなります。ユヴァル・ノア・ハラリは生成AIについて核兵器以上の脅威になりうると指摘しますが、現代の社会や政治経済、文化にどのような影響を与えて、時代にいかなる変化をもたらすのか、本特集では多角的に議論します。なお巻頭には、松岡正剛氏と現代美術家の舘鼻則孝氏による特別対談「AIのアートには『スタイル』がない」も掲載しています。
特集2は「日本人が知らない『核の現実』」。ロシア・ウクライナ戦争が長期化しているいまだからこそ、核の問題について考えます。そのほか、ジョン・ミアシャイマー氏のインタビュー「ウクライナ侵攻、消耗戦の行方」を独占掲載するほか、峯村健司氏の新連載「台湾有事シミュレーション」にもご注目ください。
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今月号の目次

特集1:生成AIは時代を変えるか
テクノロジーは幸福をもたらすか
村上陽一郎
38p
人類を待ち受ける「重大リスク」
ニック・ボストロム
46p
激化する米中ハイテク覇権競争
木内登英
54p
「技術革新」は人と企業を幸せにするか
山本 勲
62p
政治の意志決定は自動化されるか
鈴木 健
70p
哲学的な語り口から考える
國分功一郎
78p
文学は「身体」から生まれる
羽田圭介
88p
良い問いは「アンラーニング」から
孫 泰蔵
96p
特集2:日本人が知らない「核の現実」
「持たざる者」の核戦略の構築を
村田晃嗣
132p
新段階に移行した「ロシアの核恫喝」
畔蒜泰助
140p
金正恩が命じた危険な「第二の使命」
井上智太郎
148p
韓国で高まる独自核武装論
宮本 悟
155p
連載 ほか
巻頭対談
AIのアートには「スタイル」がない
松岡正剛&舘鼻則孝
16p
地政学リスク時代の「攻めの経済安全保障」
布施 哲
116p
日韓カップルの理想と現実
安宿緑
124p
安倍元首相暗殺の源流は大正時代
筒井清忠
182p
地方創生でベンチャー精神を呼び戻す
南部靖之
204p
ウクライナ侵攻、消耗戦の行方
ジョン・ミアシャイマー
106p
台湾有事シミュレーション〈1〉
戸惑う政権と国民保護
峯村健司
162p
「中国嫌い」のための中国史〈2〉
諸葛孔明
安田峰俊
188p
大人の国語力が危ない〈5〉
ネットの言葉に踊らされる人たち
石井光太
196p
「健康経営」より生活実感を
大脇幸志郎
212p
「日本語ラップ」は高度な知的遊戯
川原繁人
220p
献身は本当に美しい物語なのか
竹宮ゆゆこ
224p
令和の事業家
「お寺のDX」が日本を救う
小久保隆泰
230p
ニッポン新潮流〈歴史論争〉
伊豆沖に沈むはずだった金の鯱
渡辺惣樹
28p
ニッポン新潮流〈現代社会〉
LGBT理解推進法の理解不足
西田亮介
30p
ニッポン新潮流〈都市文化〉
Amazon化する都市
藤村龍至
32p
地域から日本を動かす〈17〉
日本の違和感からの脱却
結城豊弘
34p
令和の人文アニメ批評〈13〉
『古の王子と3つの花』
渡邉大輔
234p
歴史家の書棚〈38〉
石原敬浩『北極海』
奈良岡聰智
238p
巻頭言〈32〉
文明の発展は速すぎか
長谷川眞理子
13p
文明之虚説〈69〉
反日歴史認識の起源
渡辺利夫
244p
今そこにある近代〈35〉
高山彦九郎皇居望拝之像
写真・文/門井慶喜
1p
Wonder People〈33〉
プレシディオ・モデーロ
写真・文/佐藤健寿
6p
令和の撫子〈52〉
宮台由美子 
撮影/吉田和本
9p
Voiceブックス
編集者の読書日記

240p
Voiceシネマ
編集者の映画三昧

241p
Voiceレター
読者の感想&意見

242p

Voice とは

 月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。