戦史に学ぶ「勝敗の原則」
発売日
2003年08月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-66010-3

戦史に学ぶ「勝敗の原則」
戦略・戦術・指揮官の三つの視点で分析する

著者 土門周平著 《戦史研究家》
主な著作 天皇と太平洋戦争』(PHP研究所)
税込価格 943円(本体価格857円)
内容 戦史には勝利の定理が存在する。戦国武将から帝国軍人まで勝利を収めた人物をとおして、真の勝利の本質と敗北との概念を問う長編評論。



 「戦う」とはどういうことなのか。辞書的に説明すれば、「力」を行使して相手の意志を屈服させ、わが意を通すために勝利を争うこと、といえる。では、「意志の争い」を「勝利」と「敗北」に分かつものはいったい何なのだろうか。

 本書は、「戦略・戦術・指揮官の能力」の3つの観点から、13の戦いを分析し、そこから戦いに潜む「勝利の定理」を導き出すことを試みた戦史研究の書である。

 たとえば、織田信長と今川義元が相まみえた桶狭間の戦いは、信長勢4000人に対し、今川勢2万5000人といわれている。数字上は信長の圧倒的劣勢である。しかし、勝利を手中に収めたのは信長であった。

 古来「奇をもって勝つ」といわれる。いわゆる「奇襲攻撃」である。桶狭間こそ、奇襲の典型であると著者はいう。

 ビジネスにおいても勝ち負けはある。視点を変えれば、現代に通じる、負けないビジネスの手引き書として有益な示唆を与えてくれる「戦略書」でもある。