[新訳]荘子
発売日
2013年02月05日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-80746-1

[新訳]荘子
天命に逆らわずあるがままに生きる

著者 岬龍一郎編訳 《作家、評論家》
主な著作 [新訳]老子』、『[現代語抄訳]論語』(PHP研究所)
税込価格 1,045円(本体価格950円)
内容 道教のもととなり、禅の思想や西洋哲学にも多大な影響を与えた『荘子』。無為自然を説く難解な教えをわかりやすく解説する。



 戦後、復興と発展のため日本人は寝食を忘れて働いた。仕事をし、少しはお金持ちになった。家も建てた。車も持てた。出世もした。

 それはなんのため、誰のためだったのか。多くの人は「自分のため人のため社会のため」と答えるであろう。しかし、人生で大切なことは、「一生懸命」とか「頑張る」ということだったのか。

 3.11の大震災を経験し、われわれは気がついたはずだ。人生でいちばん大切だったのは、生命であり家族の安全であり仲間との絆だったことを。

 『荘子』では、天命に逆らわずあるがままに生きることや、自然界のすべてのものはみな平等といった根源的真理をベースに置いているので、現実社会の価値観に慣らされ、疲れた現代人にとっては、夢のような理想の生き方が見えてくる。

 これこそが『荘子』の最大の魅力なのである。