歴史街道
発売日
2010年7月6日
税込価格
660円
(本体価格600円)
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歴史街道 2010年8月号

今月号の読みどころ

「わしらの手で、海軍を創っちゃるぜよ!」。揃いの白袴をはき、気炎を上げつつ街をゆく彼らが、日本を変える大仕事をするとは、どれほどの人が思ったでしょうか。慶応元年(1865)5月、長崎。彼らは自らを「社中」と呼びます。亀山社中の誕生でした。坂本龍馬を筆頭に、近藤長次郎、沢村惣之丞、陸奥陽之助ら元神戸海軍操練所の面々が興した商社は、普段は海運・貿易を営み、一朝事あらば「私設海軍」と化すのです。そんな彼らにやがて土佐藩が接近し、岩崎弥太郎も関わっていきます。背景を持たない僅かな若者たちが、なぜ動乱の時代に突破口を開くことができたのかを探りつつ、「夢」や「志」を諦めない姿を描きます。第2特集は戦国の九州を席捲した「島津家久と『釣り野伏』」です。

公式サイト
今月号の目次
夢薬「海援隊」
黒鉄ヒロシ
3p
この人に会いたい vol.43
白石美帆
7p



【総力特集】坂本龍馬と亀山社中  「日本の海軍」を目指して
総論
「夢」や「志」を諦めるな! 亀山社中が語りかけるもの
童門冬二
14p
ビジュアル1
海軍の本領発揮! ユニオン号、馬関に吼える

20p
ビジュアル2
龍馬と亀山社中をめぐる人々

22p
ビジュアル3
慶応2年3月の長崎

24p
海運をしながら海軍をやる…
      操練所閉鎖に薩摩の「褌」を借りて
八尋舜右
26p
コラム1
他藩が欲しがった逸材・長次郎の足跡

31p
日本初の貿易商社結成! 「亀山の白袴」が長崎の坂道をゆく
山村竜也
32p
コラム2
喧嘩、口論、掴み合い…社中の日常

37p
「俺は饅頭屋ではない」仲間への反発と留学の夢が呼んだ悲劇
植松三十里
38p
ビジュアル4
社中から「世界の海援隊」へ

44p
薩長同盟締結、高杉とともに下関海戦…社中の真価ここにあり
松田十刻
46p
コラム3
まさかの痛恨事、ワイルウェフ号遭難

51p
「前途の大局のみを説く」海援隊誕生、そして弥太郎も長崎へ
楠戸義昭
52p
コラム4
「1、2、3」…和英辞書も手がけた海援隊

57p
ビジュアル5
大海原にそれぞれの夢を賭けて――龍馬・亀山社中年表

58p
いろは丸事件、大政奉還、龍馬暗殺…しかし志は受け継がれた
八尋舜右
60p
長崎「龍馬と亀山社中」MAP

66p
NHK大河ドラマ「龍馬伝」第3部の楽しみ方
鈴木 圭
68p






<読み物>
高野山奥之院に戦国武将の墓碑を訪ねて
日野西眞定
76p






【特集】九州を席捲した必勝の戦法 島津家久と「釣り野伏」
「ならば本陣は此処に!」沖田畷に龍造寺軍を誘う
永岡慶之助
84p
ビジュアル
恐るべき秘策! 10倍の敵「肥前の熊」を討ち取る

88p
コラム
信長殿は居眠りしていた… 家久君上京日記

91p
伏兵にて討つ…敵はなぜ、悉く罠に落ちたのか
工藤章興
92p
「三方より圧し包めっ」豊臣勢を粉砕した采配の冴え
秋月達郎
96p



【連載小説】 
我、六道を懼れず 真田昌幸 連戦記 第6回
海道龍一朗
100p
「歴史街道」伝言板

110p
BOOKS・CINEMA

112p
この著者に注目!
荻窪 圭

114p
<新連載>真実の日米衝突史―その歴史から何を学ぶべきか
第1回 「騎士道精神」がなく、常に自分たちを正義と考える国
渡部昇一
116p
きまぐれ探検 昭和なスケッチ 第3回 神田界隈
本山賢司
122p
<読み物>
作曲家ハイドンを支援した名門貴族の城下町 
       アイゼンシュタットで音楽とワインを楽しむ
中塚 裕
(写真・文)
125p
歴史街道クイズ 「戦国検定!」

130p
【特別付録】 
「長宗我部元親・盛親」 
     イラスト壁紙・携帯待受画像ダウンロード

132p
歴史街道・ロマンへの扉
有馬温泉
鶴田純也
134p
東京で味わう ふるさとの料理×うまい酒
第1回 沖縄県 ラフティー
石田 千
136p
湖国百景 近江路をゆく
第7回 野洲川流域
寿福 滋
(写真・文)
141p

歴史街道 とは

「いま、歴史がおもしろい」
 歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。