雑誌
歴史街道 2010年8月号
今月号の読みどころ
「わしらの手で、海軍を創っちゃるぜよ!」。揃いの白袴をはき、気炎を上げつつ街をゆく彼らが、日本を変える大仕事をするとは、どれほどの人が思ったでしょうか。慶応元年(1865)5月、長崎。彼らは自らを「社中」と呼びます。亀山社中の誕生でした。坂本龍馬を筆頭に、近藤長次郎、沢村惣之丞、陸奥陽之助ら元神戸海軍操練所の面々が興した商社は、普段は海運・貿易を営み、一朝事あらば「私設海軍」と化すのです。そんな彼らにやがて土佐藩が接近し、岩崎弥太郎も関わっていきます。背景を持たない僅かな若者たちが、なぜ動乱の時代に突破口を開くことができたのかを探りつつ、「夢」や「志」を諦めない姿を描きます。第2特集は戦国の九州を席捲した「島津家久と『釣り野伏』」です。
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夢薬「海援隊」 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.43 |
白石美帆 |
7p |
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【総力特集】坂本龍馬と亀山社中 「日本の海軍」を目指して
総論 「夢」や「志」を諦めるな! 亀山社中が語りかけるもの |
童門冬二 |
14p |
ビジュアル1 海軍の本領発揮! ユニオン号、馬関に吼える |
20p |
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ビジュアル2 龍馬と亀山社中をめぐる人々 |
22p |
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ビジュアル3 慶応2年3月の長崎 |
24p |
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海運をしながら海軍をやる… 操練所閉鎖に薩摩の「褌」を借りて |
八尋舜右 |
26p |
コラム1 他藩が欲しがった逸材・長次郎の足跡 |
31p |
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日本初の貿易商社結成! 「亀山の白袴」が長崎の坂道をゆく |
山村竜也 |
32p |
コラム2 喧嘩、口論、掴み合い…社中の日常 |
37p |
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「俺は饅頭屋ではない」仲間への反発と留学の夢が呼んだ悲劇 |
植松三十里 |
38p |
ビジュアル4 社中から「世界の海援隊」へ |
44p |
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薩長同盟締結、高杉とともに下関海戦…社中の真価ここにあり |
松田十刻 |
46p |
コラム3 まさかの痛恨事、ワイルウェフ号遭難 |
51p |
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「前途の大局のみを説く」海援隊誕生、そして弥太郎も長崎へ |
楠戸義昭 |
52p |
コラム4 「1、2、3」…和英辞書も手がけた海援隊 |
57p |
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ビジュアル5 大海原にそれぞれの夢を賭けて――龍馬・亀山社中年表 |
58p |
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いろは丸事件、大政奉還、龍馬暗殺…しかし志は受け継がれた |
八尋舜右 |
60p |
長崎「龍馬と亀山社中」MAP |
66p |
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NHK大河ドラマ「龍馬伝」第3部の楽しみ方 |
鈴木 圭 |
68p |
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<読み物> 高野山奥之院に戦国武将の墓碑を訪ねて |
日野西眞定 |
76p |
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【特集】九州を席捲した必勝の戦法 島津家久と「釣り野伏」
「ならば本陣は此処に!」沖田畷に龍造寺軍を誘う |
永岡慶之助 |
84p |
ビジュアル 恐るべき秘策! 10倍の敵「肥前の熊」を討ち取る |
88p |
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コラム 信長殿は居眠りしていた… 家久君上京日記 |
91p |
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伏兵にて討つ…敵はなぜ、悉く罠に落ちたのか |
工藤章興 |
92p |
「三方より圧し包めっ」豊臣勢を粉砕した采配の冴え |
秋月達郎 |
96p |
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【連載小説】 我、六道を懼れず 真田昌幸 連戦記 第6回 |
海道龍一朗 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 荻窪 圭 |
114p |
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<新連載>真実の日米衝突史―その歴史から何を学ぶべきか 第1回 「騎士道精神」がなく、常に自分たちを正義と考える国 |
渡部昇一 |
116p |
きまぐれ探検 昭和なスケッチ 第3回 神田界隈 |
本山賢司 |
122p |
<読み物> 作曲家ハイドンを支援した名門貴族の城下町 アイゼンシュタットで音楽とワインを楽しむ |
中塚 裕 (写真・文) |
125p |
歴史街道クイズ 「戦国検定!」 |
130p |
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【特別付録】 「長宗我部元親・盛親」 イラスト壁紙・携帯待受画像ダウンロード |
132p |
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歴史街道・ロマンへの扉 有馬温泉 |
鶴田純也 |
134p |
東京で味わう ふるさとの料理×うまい酒 第1回 沖縄県 ラフティー |
石田 千 |
136p |
湖国百景 近江路をゆく 第7回 野洲川流域 |
寿福 滋 (写真・文) |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。