歴史街道
発売日
2013年8月6日
税込価格
660円
(本体価格600円)
バックナンバー

歴史街道 2013年9月号

今月号の読みどころ

「私は一瞬、自分がこの飛行機の設計者であることも忘れて、『美しい!』と、咽喉の底で叫んでいた」…。十二試艦戦、のちの零式艦上戦闘機を完成させた設計主任・堀越二郎の言葉です。航空分野で日本が欧米に後れをとっていた昭和の初め、斬新な機体設計で成功を収めつつあった堀越は、海軍の新型艦上戦闘機の開発に臨みました。海軍側の要求は、航続距離、速力、格闘性能を兼備せよという無理難題でしたが、堀越率いる開発チームは血のにじむような努力を重ね、ついに要求以上の傑作戦闘機を誕生させるに至ります。そこにあったのは、世界最高のものづくりに挑む「技術者魂」でした。堀越と若き技術者たちの情熱と誇りを描きます。第二特集は戦国の覇王信長の城、「安土城の謎Q&A」です。

公式サイト
今月号の目次
アタマは零戦でも堀越ガソリンの注入で、飛ぶ
黒鉄ヒロシ
3p
この人に会いたい
vol.80
夏帆
7p
総力特集 強く、そして美しく… 零戦と堀越二郎 「傑作戦闘機」を生み出したもの
総論
世界最高の性能で扱いやすく、美しい…日本人の努力と魂を宿して
三野正洋
14p
ビジュアル1
零戦二一型(A6M2b)のコックピット

20p
ビジュアル2
傑作機誕生! 零式艦上戦闘機一一型

22p
ビジュアル3
まさに万能機! 無敵を誇った四つの強み

24p
世界に追いつけ! 堀越班の若き技術者たち、低翼単葉の艦戦に挑む ◆七試
秋月達郎
26p
ビジュアル4
技術の粋を集めて…堀越設計の戦闘機

32p
今度こそ夢を…異次元の軽量化と直感の冴えが、驚異の軽戦を生んだ ◆九六戦
山之口洋
34p
堀越二郎と傑作機が歩んだ道

39p
堀越を支え、零戦を作り上げた男たち

40p
1グラムでも減らせ! 最先端技術と知力を尽くして、傑作機誕生す ◆零戦
赤城毅
42p
ビジュアル5
見て、読んで零戦を体感しよう!

48p
「風立ちぬ」のモデルとなった父は、航空機設計がエブリシングでした
堀越雅郎
50p
護衛から主兵力へ! 零戦の登場が機動部隊を生み、戦術思想を覆した
戸高一成
54p
コラム1
間に合わなかった後継機・烈風

59p
零戦あらば鬼に金棒! 必勝の信念と、自分が日本を守るという思い
原田要
60p
コラム2
捻り込み、横滑り…空中戦の奥義

65p
ビジュアル6
改良を重ねて…歴代の零戦と搭乗員

66p
圧勝の初陣、常識破りの長距離奇襲、ラバウルの激闘…零戦かく戦えり
松田十刻
68p
戦国の覇王・信長の城 安土城の謎Q&A
第一部・築城篇 戦国最大の城なのか? 安土城の特徴は何か?
小和田哲男
78p
「劇場版タイムスクープハンター」に見る安土城「幻」の天主

82p
ビジュアル
『安土日記』をもとに再現! 安土城天主の内部構造

84p
第二部・野望篇 安土を選んだ理由は? なぜ「見せる城」なのか?
小和田哲男
86p
第三部・謎と炎上篇 絢爛な天主の姿とは? 誰が天主を焼いたのか?
小和田哲男
89p



緑十字船「阿波丸」の悲劇
最終回 巨額の財宝を積んでいたのか?
吉田一彦
94p
[連載小説]真田昌幸 連戦記 立国篇
我、六道を懼れず 第四回
海道龍一朗
100p
「歴史街道」伝言板

110p
BOOKS・DVD

112p
この著者に注目!
山田純大

114p
丑の刻参り、鵺、将門の首 京の闇に棲む鬼と怨霊の話
高野澄
116p
その事件、新暦なら何月何日? 「歴史」に潜む「暦の落とし穴」
菅原明由
123p
次に登録されるのはどれ? 日本の世界遺産候補地12

128p
歴史街道・ロマンへの扉
元興寺
林宏樹
134p
江戸の料理再現づくし
第十三回 にぎりずし・白瓜の吸物
向笠千恵子 料理再現・福田浩
136p
日本ふるさと紀行
第八回 長野・木曾町
写真・中塚裕 文・西澤健二
141p

歴史街道 とは

「いま、歴史がおもしろい」
 歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。