雑誌
歴史街道 2013年9月号
今月号の読みどころ
「私は一瞬、自分がこの飛行機の設計者であることも忘れて、『美しい!』と、咽喉の底で叫んでいた」…。十二試艦戦、のちの零式艦上戦闘機を完成させた設計主任・堀越二郎の言葉です。航空分野で日本が欧米に後れをとっていた昭和の初め、斬新な機体設計で成功を収めつつあった堀越は、海軍の新型艦上戦闘機の開発に臨みました。海軍側の要求は、航続距離、速力、格闘性能を兼備せよという無理難題でしたが、堀越率いる開発チームは血のにじむような努力を重ね、ついに要求以上の傑作戦闘機を誕生させるに至ります。そこにあったのは、世界最高のものづくりに挑む「技術者魂」でした。堀越と若き技術者たちの情熱と誇りを描きます。第二特集は戦国の覇王信長の城、「安土城の謎Q&A」です。
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アタマは零戦でも堀越ガソリンの注入で、飛ぶ |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.80 |
夏帆 |
7p |
総力特集 強く、そして美しく… 零戦と堀越二郎 「傑作戦闘機」を生み出したもの
総論 世界最高の性能で扱いやすく、美しい…日本人の努力と魂を宿して |
三野正洋 |
14p |
ビジュアル1 零戦二一型(A6M2b)のコックピット |
20p |
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ビジュアル2 傑作機誕生! 零式艦上戦闘機一一型 |
22p |
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ビジュアル3 まさに万能機! 無敵を誇った四つの強み |
24p |
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世界に追いつけ! 堀越班の若き技術者たち、低翼単葉の艦戦に挑む ◆七試 |
秋月達郎 |
26p |
ビジュアル4 技術の粋を集めて…堀越設計の戦闘機 |
32p |
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今度こそ夢を…異次元の軽量化と直感の冴えが、驚異の軽戦を生んだ ◆九六戦 |
山之口洋 |
34p |
堀越二郎と傑作機が歩んだ道 |
39p |
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堀越を支え、零戦を作り上げた男たち |
40p |
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1グラムでも減らせ! 最先端技術と知力を尽くして、傑作機誕生す ◆零戦 |
赤城毅 |
42p |
ビジュアル5 見て、読んで零戦を体感しよう! |
48p |
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「風立ちぬ」のモデルとなった父は、航空機設計がエブリシングでした |
堀越雅郎 |
50p |
護衛から主兵力へ! 零戦の登場が機動部隊を生み、戦術思想を覆した |
戸高一成 |
54p |
コラム1 間に合わなかった後継機・烈風 |
59p |
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零戦あらば鬼に金棒! 必勝の信念と、自分が日本を守るという思い |
原田要 |
60p |
コラム2 捻り込み、横滑り…空中戦の奥義 |
65p |
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ビジュアル6 改良を重ねて…歴代の零戦と搭乗員 |
66p |
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圧勝の初陣、常識破りの長距離奇襲、ラバウルの激闘…零戦かく戦えり |
松田十刻 |
68p |
戦国の覇王・信長の城 安土城の謎Q&A
第一部・築城篇 戦国最大の城なのか? 安土城の特徴は何か? |
小和田哲男 |
78p |
「劇場版タイムスクープハンター」に見る安土城「幻」の天主 |
82p |
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ビジュアル 『安土日記』をもとに再現! 安土城天主の内部構造 |
84p |
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第二部・野望篇 安土を選んだ理由は? なぜ「見せる城」なのか? |
小和田哲男 |
86p |
第三部・謎と炎上篇 絢爛な天主の姿とは? 誰が天主を焼いたのか? |
小和田哲男 |
89p |
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緑十字船「阿波丸」の悲劇 最終回 巨額の財宝を積んでいたのか? |
吉田一彦 |
94p |
[連載小説]真田昌幸 連戦記 立国篇 我、六道を懼れず 第四回 |
海道龍一朗 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・DVD |
112p |
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この著者に注目! 山田純大 |
114p |
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丑の刻参り、鵺、将門の首 京の闇に棲む鬼と怨霊の話 |
高野澄 |
116p |
その事件、新暦なら何月何日? 「歴史」に潜む「暦の落とし穴」 |
菅原明由 |
123p |
次に登録されるのはどれ? 日本の世界遺産候補地12 |
128p |
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歴史街道・ロマンへの扉 元興寺 |
林宏樹 |
134p |
江戸の料理再現づくし 第十三回 にぎりずし・白瓜の吸物 |
向笠千恵子 料理再現・福田浩 |
136p |
日本ふるさと紀行 第八回 長野・木曾町 |
写真・中塚裕 文・西澤健二 |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。