歴史街道
発売日
2016年11月5日
税込価格
693円
(本体価格630円)
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歴史街道 2016年12月号

今月号の読みどころ

大坂の陣は所詮、大坂方に勝ち目はなく、真田信繁らは「死に花」を咲かせようとしたのだ…。そう語られることがよくありますが、果たして真実でしょうか。関ケ原に倍する軍勢が対峙した冬の陣はもちろん、堀を埋め立てられ、大坂城が裸城となった夏の陣においてすら、大坂方の武将たちは戦意高く、関東方の大軍勢に最後まで挑みました。寄せ集めの将兵である彼らを一つにしたのは、真田信繁らが立案した絶妙の策と、勝利への希望です。すなわち家康を「討つ」ことさえできれば関東方は瓦解し、逆転できるというこの戦いの本質を理解し、勝つことを諦めていなかったのです。「死に花」とは真逆の、勝つために戦った信繁と大坂の陣を描きます。第二特集は「日本史をより深く愉しむ法 後篇」です。

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今月号の目次
いざ! 幸村
黒鉄ヒロシ
3p
この人に会いたい
vol.119
芳根京子
7p
総力特集 真田信繁と大坂の陣 あくまでも「勝つ」ために
総論
断じて「死に花」に非ず! 勝利を諦めなかった信繁と大坂の男たち
童門冬二
14p
ビジュアル1
彼らの思いを胸に、天下の大戦へ

20p
ビジュアル2
大坂の陣に臨む幸村を取り巻く人々

22p
ビジュアル3
関東方を翻弄粉砕! 甦る真田丸の威容

24p
【特別インタビュー】
絶対に勝つ! そう信じて戦い抜いた、「イカしてる男」又兵衛を演じて
哀川 翔
26p
「次の策こそ本命」信繁が示す狙いが一騎当千の強者たちを一つにした
江宮隆之
28p
コラム
信繁たちを悩ませた城内の「敵」

33p
牢人武将たち、大坂城初軍議の前口上

34p
「ひきつけよ、放て!」難攻不落の真田丸に勝ち鬨上がり、家康爪を?む
松永弘高
36p
まさに真田の戦法! 新発見史料が示す、真田丸は恐るべき「攻めの城」
千田嘉博
41p
大坂方は士気高く…「平戸オランダ商館文書」が語る大坂の陣
フレデリック・クレインス
46p
望まぬ講和、関東の罠、結束の乱れ…されど逆転の僅かな可能性を信じて
橋場日月
48p
【年表】
関ケ原から大坂の陣へ…激動の15年

53p
後は頼む…痛恨の又兵衛の死、そして決戦に起死回生を賭けた最後の秘策
工藤章興
54p
二段構えで迎撃! 夏の陣、大坂方の戦略とは
監修 乃至政彦
60p
「左衛門佐、見参!」家康の首級のみを狙い、真田隊は紅蓮の疾風と化す
海道龍一朗
62p



日本史をより深く愉しむ法 【後篇】
STEP4 
参勤交代の実際は? 気になるテーマを立体的に探る
山本博文
82p
STEP5
 真田信繁の手紙、刀狩令… 古文書の世界を知る
山本博文
88p
結びに代えて 
何のために歴史を学ぶのか
山本博文
94p
コラム 
大人のための日本史講座

96p
連載 ほか
AKB48と学ぶ! 四十七都道府県 この偉人を知っている?
第5回 中国・四国〈前編〉
河合 敦×太田奈緒
72p
児玉、好古、乃木、東郷… 煙草が語る「日露戦争の名将たち」の飾らない素顔

松田十刻
76p
ヨーロッパ大空襲 「無差別戦略爆撃」の真実
第3回 都市無差別爆撃の号砲
吉田一彦
98p
【小説新連載記念対談】心地よく、わくわくする空間を… 帝国ホテル建築に賭けた男たち

植松三十里 遠藤現
104p
「歴史街道」伝言板

110p
BOOKS・CINEMA

112p
この著者に注目!
小松エメル

114p
世界で出会った「日本人の魂」~取材紀行から~
第4回 イスラエル
早坂 隆
116p
特別グラビア
松平 健
121p
赤穂浪士と「鍋島侍」 『葉隠』と山本常朝は、元禄赤穂事件をどう見たのか

藤井祐介
126p
歴史街道脇本陣

131p
歴史街道・ロマンへの扉
斎宮跡
林 宏樹
134p
古本片手に… 神保町で百年愛されるビヤホール

藻上 釉
136p
安芸折々
第10回 神楽
写真・文 松尾 純
141p

歴史街道 とは

「いま、歴史がおもしろい」
 歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。