雑誌
歴史街道 2018年8月号
今月号の読みどころ
朝鮮半島しかり、企業合併しかり、敵同士だったものが明日は協力関係になるということは、世の中において珍しいことではありません。戦国時代もまた、同様です。そして、その典型とも言えるのが、戦国武将の中でも共に人気が高い「武田」と「真田」でした。
武田家と真田家は本来、宿敵と言っていい関係です。真田幸綱(幸隆)は海野平の合戦で武田信虎に敗れ、本領を失っているからです。
しかし、信虎を追放した信玄に幸綱が仕えると、武田家と真田家は「最良の主従」ともいえる関係を築きます。信玄は幸綱の活躍によって村上義清に勝利、幸綱も本領を回復しました。
一方、信玄は幸綱の息子・昌幸を近習に取り立て、武田の親族の家まで継がせました。昌幸もそれに応え、次の勝頼時代には沼田城を攻略するなど、上野平定戦に多大な貢献をします。
両家の関係は、武田家の滅亡により終焉を迎えますが、武田家は真田家の働きによって領土を拡大し、真田家は武田家の重用によって近世大名への礎を築いたと言えるでしょう。
宿敵から最強の盟友へとなっていく武田・真田両家の絆を浮かび上がらせていく特集です。
特集2は、古代最大の戦乱と言われる「壬申の乱」。そこから古代史を読み解いていきます。
特別企画は、「西郷隆盛と坂本龍馬」。大河ドラマにも龍馬がいよいよ登場します。では、二人の関係はどんなものだったのか。その真実に迫ります。
武田家と真田家は本来、宿敵と言っていい関係です。真田幸綱(幸隆)は海野平の合戦で武田信虎に敗れ、本領を失っているからです。
しかし、信虎を追放した信玄に幸綱が仕えると、武田家と真田家は「最良の主従」ともいえる関係を築きます。信玄は幸綱の活躍によって村上義清に勝利、幸綱も本領を回復しました。
一方、信玄は幸綱の息子・昌幸を近習に取り立て、武田の親族の家まで継がせました。昌幸もそれに応え、次の勝頼時代には沼田城を攻略するなど、上野平定戦に多大な貢献をします。
両家の関係は、武田家の滅亡により終焉を迎えますが、武田家は真田家の働きによって領土を拡大し、真田家は武田家の重用によって近世大名への礎を築いたと言えるでしょう。
宿敵から最強の盟友へとなっていく武田・真田両家の絆を浮かび上がらせていく特集です。
特集2は、古代最大の戦乱と言われる「壬申の乱」。そこから古代史を読み解いていきます。
特別企画は、「西郷隆盛と坂本龍馬」。大河ドラマにも龍馬がいよいよ登場します。では、二人の関係はどんなものだったのか。その真実に迫ります。
公式サイト | ![]() |
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日本人のココロを耕す武田と真田の物語 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.139 |
松本穂香 |
7p |
特集1 武田三代と真田一族 「宿敵」から「最強の盟友」へ
最新研究で読み解く“戦国最強軍団”と“智謀の一族”の真実 |
平山 優 |
14p |
信虎と幸綱◆海野平の合戦、その裏で何が画策されていたのか |
鈴木英治 |
24p |
コラム1 信虎の甲斐統一なくして信玄なし |
29p |
|
信玄と幸綱◆両雄の出会いが可能にした“難攻不落”の戸石城攻略 |
吉川永青 |
30p |
コラム2 甲斐に伝わる真田一族ゆかりの地 |
35p |
|
信玄と昌幸◆育まれた師弟の絆、そして「三増峠の戦い」へ |
富樫倫太郎 |
36p |
勝頼と昌幸◆行き交う二人の想い…その時、要衝・沼田城が危機に |
髙橋直樹 |
42p |
勝頼と昌幸・信幸◆武田滅亡の秋、なぜ真田と共に戦わなかったのか |
今村翔吾 |
48p |
コラム3 明暗が分かれた両家のその後 |
53p |
|
【マーケティングのカリスマが分析】 信長も恐れた武田家の盛衰が、われわれに語りかけるもの |
神田昌典 |
55p |
まだまだいる! 真田一族の勇将・智将 |
橋場日月 |
59p |
特集をもっと知るための本 |
63p |
特集2 「壬申の乱」で読み解く古代史
総論 必要のなかった戦い…それでも日本は大きく変わった |
倉本一宏 |
86p |
皇統奪還へ――天智対天武、百年の闘い |
荒山 徹 |
92p |
特別企画 西郷隆盛と坂本龍馬 二人の間にあったのは「信頼」か、それとも…
【Q&A】 出会いから薩長同盟、大政奉還、そして暗殺まで… |
河合 敦 |
126p |
いよいよ龍馬が大河ドラマに登場! |
135p |
連載・ほか
取材レポート 日露友好のかけはし 東郷平八郎元帥の軍服がロシア・サンクトペテルブルクへ |
64p |
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戊辰戦争秘話 三春と土佐の絆が実現させた「もう一つの無血開城」 |
長尾 剛 |
68p |
「動物」と「歴史」の意外な関係 第九回 猫(後編) |
菅井友香 ヤマザキマリ |
72p |
ジャズ、オペラ、舞踏会… みんな帝国ホテルから始まった |
植松三十里 |
78p |
連載小説 月と日の后 第四回 望月の章 |
冲方 丁 |
98p |
「歴史街道」伝言板 |
104p |
|
短期集中連載 愛姫 ――小説「伊達女」 〈中編〉 |
佐藤巖太郎 |
106p |
BOOKS・CINEMA |
112p |
|
この著者に注目! 兵藤裕己 |
114p |
|
主演俳優が語る「江戸のアウトロー」の美学とは? |
中村梅雀 |
116p |
歴史街道・ロマンへの扉 久米田池 |
林 宏樹 |
120p |
年間購読のご案内 |
138p |
|
歴史街道脇本陣 |
139p |
|
次号予告! |
142p |
|
クゼゥゲ・クシュ ――モンゴル・遊牧民たちの春の移動 |
写真・文 松尾純 |
143p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。