雑誌
歴史街道 2009年6月号
今月号の読みどころ
「謙信公以来、義を重んじる上杉家のご家風は、この乱世に珠玉の価値があると信じます」。石田三成の言葉に、直江兼続は「この男とは誠のつきあいができる」と確信します。秀吉から「才器われと異ならざる者」と評された三成と、同じく「天下執柄の器量人」と評された兼続。彼らを結びつけたのは「義の精神」でした。そんな2人の前に立ちはだかったのが、秀吉亡き後の最大の実力者・徳川家康です。他家を恫喝して天下を狙う家康は、三成を隠居に追い込み、上杉家に謀叛の濡れ衣を着せます。「ここで横車に屈しては義にもとる」。兼続と三成が東西で乾坤一擲の戦いを挑むまでを、2人の義を貫く生き方を中心に描きます。第2特集は「時代劇がもっと面白くなるQ&A 江戸時代の意外な常識」です。
公式サイト |
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義、疑、偽と開ける三成の門 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたいvol.29 |
比嘉愛未 |
7p |
総力特集 直江兼続と石田三成 「義」を貫いて生きる
総論 兼続と三成、天下分け目の勝負を挑んだ二人の真っ直ぐな男 |
火坂雅志 |
14p |
ビジュアル1 兼続と三成を取り巻く人々 |
20p |
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ビジュアル2 「三成に過ぎたる城」、佐和山城の勇姿 |
22p |
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ビジュアル3 佐和山城跡マップ |
24p |
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柴田軍を驚愕させた「美濃返し」、親友吉継とともに才器を示す |
江宮隆之 |
26p |
コラム1 秀吉と上杉を結びつけた二人の書簡 |
31p |
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謙信以来の義の家風を信じて…互いの異才と志を認めた落水の出会い |
永岡慶之助 |
32p |
コラム2 新たに六百万石を捻出した「太閤検地」 |
37p |
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ビジュアル4 秀吉とともに駆けた三成、景勝に従い北を固めた兼続 |
38p |
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誠のつきあいのできる仁…吉継、慶次郎、幸村ら盟友たち、集う |
八尋舜右 |
40p |
七将襲撃! 「伏見古城図」に見る間一髪の脱出劇 |
46p |
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治部少輔に孤独な戦いはさせぬ! 佐和山での熟議、そして直江状へ |
八尋舜右 |
48p |
「今こそ殿のために!」三成家臣たちの関ケ原 |
53p |
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豊臣政権の名官房長官はなぜ、「佞臣」とされたのか |
54p |
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大河ドラマ「天地人」後半の楽しみ方 |
58p |
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革籠原と関ケ原、家康の野望を打ち砕く東西の大舞台 |
工藤章興 |
59p |
孝公と商鞅、秦を最強国家に変えた主従 |
島崎 晋 |
68p |
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グラフィティ にっぽんの剣豪 93 鐘捲自斎 |
本山賢司 |
74p |
特集 時代劇がもっと面白くなるQ&A 江戸時代の意外な常識
<第1部> 水戸黄門、忠臣蔵、暴れん坊将軍…人気時代劇への素朴な疑問 |
山田順子 |
78p |
コラム1 かつら、ロケ地、衣装…意外な裏話 |
85p |
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ビジュアル お金、時間、髪型…江戸がひと目でわかるデータ集 |
86p |
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<第2部> 悪徳商人はなぜ「越後屋」なのか? あのシーンにはこんな理由があった |
山田順子 |
88p |
コラム2 あのドラマはいつ頃? 時代劇年表 |
95p |
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アイゼンハワーが激怒した日―第二次大戦秘話 |
吉田一彦 |
96p |
太平洋戦争の天王山 ソロモンの死闘 指揮官たちの決断 第5回 連夜の戦艦喪失 |
三野正洋 |
102p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 安島太佳由 |
114p |
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特別対談 いまなぜ千利休なのか 「絶対美感」の確立が時代を変える |
山本兼一 茂木健一郎 |
116p |
リヒテンシュタイン侯国、アンドラ公国、ルクセンブルク大公国 21世紀まで生き残った欧州の小さな国々 後編 |
戸田京助 |
124p |
歴史街道クイズ 「戦国検定!」 |
130p |
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特別付録 「三成・左近・吉継」イラスト壁紙ダウンロード |
132p |
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歴史街道・ロマンへの扉 三木 |
鶴田純也 |
134p |
江戸のスイーツを食べ歩く 第17回 柴又・高木屋老舗 草だんご |
岸朝子(選) 逢坂剛(筆) |
136p |
大阪百景 摂河泉を紀行する 第5回 堺・泉北 |
登野城弘(写真・文) |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。