雑誌
歴史街道 2012年9月号
今月号の読みどころ
「会津の危機に手助けできないのは忍びないが、弾薬・食糧が不足し、兵の士気も落ちている」。旧幕府軍総督の大鳥圭介はそう言って、会津撤退をほのめかしました。慶応4年(1868)8月24日、会津。すでに城は新政府軍に囲まれています。その時、「落城近しと見て志を捨てるは、誠義にあらず」。徹底抗戦を主張したのが、新選組隊長山口次郎こと、斎藤一でした。幕末に京都の治安を守った最強の剣客集団・新選組。中でも屈指の剣士が斎藤です。近藤、土方から絶大な信頼を寄せられる一方、出自、剣の流派、度々の改名、会津での進退など、斎藤には不明な点が多いとされてきました。本特集では謎を明かしつつ、斎藤が幕末明治に何を貫いたのかを探ります。第二特集は「新渡戸稲造」です。
公式サイト |
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ある時は斎藤一、またある時は― |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.68 |
釈由美子 |
7p |
【総力特集】新選組 斎藤一 剣に生き、「士道」を貫く
総論 「誠」の志と会津への恩義を胸に、幕末明治を生きた剣士 |
菊地 明 |
14p |
ビジュアル1 「誠の旗を立てろ! 新選組はあくまで戦い抜く」 |
20p |
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ビジュアル2 古写真をカラー再現! 三条池田屋 |
22p |
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たとえ不器用でも、決して逃げない男たちの生き様を伝えたい |
大友啓史 |
24p |
明石浪士か御家人か、剣の流派は…謎多き江戸の日々を読み解く |
相川 司 |
26p |
「士道」を貫いた72年・人生年表 |
31p |
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「大上段に振りかざして進め」凄腕の三番隊組長、京洛を駆ける |
伊東成郎 |
32p |
新選組がゆく! 幕末京都マップ |
37p |
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「彼奴の懐に入れ」剣の絆を信じ、密命を受けた男の孤独な闘い |
稲生達朗 |
38p |
酒席は一瞬で修羅場に…天満屋、暗闇の死闘で見せた剣の冴え |
永岡慶之助 |
44p |
ビジュアル3 副長助勤、小隊制…新選組はこう変わった |
48p |
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戊辰戦争勃発! 鳥羽・伏見、江戸、甲州、そして会津へ |
菊地 明 |
50p |
「志を捨て去るは誠義にあらず」新選組隊長は会津とともに |
秋月達郎 |
54p |
ビジュアル4 「戦友姿絵」に見る斎藤が率いた隊士たち |
59p |
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斗南、西南戦争、警察官…明治を生きた新選組が貫き通したもの |
松田十刻 |
62p |
ビジュアル5 東京・斎藤一マップ |
68p |
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我らが徳川家を守る! 八王子千人同心と新選組 |
70p |
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きまぐれ探検 昭和なスケッチ 第28回 青梅界隈 |
本山賢司 |
74p |
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【特集】生誕150年 新渡戸稲造 真の「国際人」とは何か
日本人よ、自信を持て! 今求められる国際協調の軸足とは |
童門冬二 |
78p |
ビジュアル ゆかりの品々が語るその人柄 |
82p |
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太平洋の架け橋に…日本人とは何かを『武士道』で語る |
高橋文彦 |
84p |
世界が愛した「国連の星」、最後まで日米の平和を求めて |
藤井 茂 |
88p |
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「ヒトラー日記」の幻 第4回 スクープに目が眩んだ男たち |
吉田一彦 |
94p |
[連載小説]真田昌幸 連戦記 第31回 我、六道を懼れず |
海道龍一朗 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・DVD |
112p |
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この著者に注目! 三谷幸喜 |
114p |
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駐日米大使グルーの昭和史 ―天皇を敬慕し、開戦回避に尽くしたアメリカ人 第18回 運命の開戦 |
太田尚樹 |
116p |
例題も紹介! 第2回「新選組検定」対策講座 ―二級突破を目指して |
菊地 明 |
126p |
歴史街道クイズ 「戦国検定!」 |
132p |
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歴史街道・ロマンへの扉 彦根城 |
鶴田純也 |
134p |
江戸の料理再現づくし 第1回 ぶっかけそば・あられそば |
向笠千恵子 料理再現・福田浩 |
136p |
続・自転車紀行 シルクロードをゆく 第20回 ドゥブロヴニクからザグレブへ |
長澤法隆(写真・文) |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。