雑誌
歴史街道 2012年10月号
今月号の読みどころ
「誠に賢才武略の勇士とも、かやうの者をや申すべきとて、敵も味方も惜しまぬ人ぞなかりける」。敵方がそこまで絶賛した天才的な智将がいました。後醍醐天皇と心を合わせて鎌倉幕府を倒すべく立ち上がり、千早城に押し寄せる大軍を奇策によって翻弄、また市街戦でも変幻自在の戦法で敵を打ち破ります。しかし、男が戦うのは断じて「利」を求めてではなく、己の「夢」のため、そして人として守るべき「節」のためでした。不世出の武将として、同時代はもとより後世に至るも多くの日本人を魅了してやまない、楠木正成。その鮮やかな軍略と、熱い侠気(おとこぎ)から、私たちが今、思い出すべきものを探ります。第二特集は今年10月、70年ぶりに壮麗な丸の内駅舎が復活する「東京駅物語」です。
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ココロに塗る楠公 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.69 |
岡田准一 |
7p |
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【総力特集】楠木正成 大敵を破る「智略」と「義」
総論 天才的な「軍略」と強烈な「侠気」…痛快無比の英雄の魅力 |
童門冬二 |
14p |
ビジュアル1 「口惜しければ陥してみよ!」正成、不敵に笑う |
20p |
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ビジュアル2 難攻不落! 天下に主無き者たちの砦・千早城鳥瞰図 |
22p |
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ビジュアル3 『太平記』の合戦を彷彿とさせる武具甲冑 |
24p |
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「鎌倉追討をお命じあれ」兵を挙げた天皇と主無き男の出会い |
高橋直樹 |
26p |
神算鬼謀! 正成、戦いの軌跡 |
31p |
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赤坂城陥落、しかし…勝った幕府方を姿なき正成が追いつめる |
高橋直樹 |
32p |
機略縦横! 正成年表 |
37p |
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敵の大軍を襲う丸太、岩石、熱湯…尋常ならざる千早城は陥ちず |
永岡慶之助 |
38p |
幕府滅亡! 建武の新政で露となる同床異夢、そして尊氏叛旗へ |
小和田哲男 |
44p |
ビジュアル4 倒幕成るが…正成を取り巻く男たち |
48p |
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理想、義、野望…動乱の南北朝を彩る人々 |
50p |
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「してやったり!」変幻自在の戦術で洛中の足利軍を翻弄、撃砕す |
工藤章興 |
54p |
寡兵で敵を殲滅! その兵法の真髄とは? |
家村和幸 |
58p |
父の生き様、死に様を見て決めよ…桜井の駅で息子に語った真意 |
秋月達郎 |
60p |
「これが武士の魂ぞ」味方を奮い立たせた凄まじき吶喊の果てに |
秋月達郎 |
65p |
ビジュアル5 敵主力を引きつけ痛撃! 最後の軍略 |
70p |
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【特集】甦るルネサンスの香り 東京駅物語
「東京の玄関」はなぜ、現在地に造られたのか |
小野田滋 |
78p |
ビジュアル1 70年ぶりに復活! 丸の内駅舎 |
80p |
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ビジュアル2 古写真が伝えるロマンの香り |
84p |
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ビジュアル3 こんな見所も! 構内に残る歴史の数々 |
86p |
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オリジナルデザインと最高峰の技術が大駅舎を生んだ |
小野田滋 |
88p |
数々の祝賀式典、文豪の定宿…近代日本の象徴として |
江宮隆之 |
91p |
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「ヒトラー日記」の幻 最終回 三百七十五万ドルの贋作 |
吉田一彦 |
94p |
[連載小説]真田昌幸 連戦記 第32回 我、六道を懼れず |
海道龍一朗 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・DVD |
112p |
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この著者に注目! 生田誠 |
114p |
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駐日米大使グルーの昭和史 ―天皇を敬慕し、開戦回避に尽くしたアメリカ人 最終回 天皇の免責運動とグルー基金 |
太田尚樹 |
116p |
きまぐれ探検 昭和なスケッチ 第29回 東京タワー界隈 |
本山賢司 |
122p |
誤解された武将、最上義光の真実 |
鈴木 旭 |
125p |
歴史街道クイズ 「戦国検定!」 |
132p |
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歴史街道・ロマンへの扉 津 |
鶴田純也 |
134p |
江戸の料理再現づくし 第2回 卵のふわふわ・叩きごぼう |
向笠千恵子 料理再現・福田浩 |
136p |
続・自転車紀行 シルクロードをゆく 第21回 ソフィアからテッサロニキへ |
長澤法隆(写真・文) |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。