雑誌
歴史街道 2013年1月号
今月号の読みどころ
旅順要塞攻略、奉天会戦、日本海海戦…。日露戦争の行方を決定づけたすべての戦いに関わり、奇跡的な勝利をもたらしたキーマンがいます。満洲軍第三軍司令官・乃木希典です。「旅順では無為無策の正面攻撃を繰り返した」「奉天では遅々として前進しなかった」…。小説『坂の上の雲』などの影響で、乃木は戦後長らく頑迷な指揮官、愚将として語られてきました。しかし、信頼性の高い史料から窺える乃木の姿は全く異なります。すなわち合理的な戦法を用いて、永久要塞を短期間で陥落させ、また満身創痍の第三軍を率いて長駆敵陣を迂回し、奉天決戦の勝利を導いているのです。乃木と第三軍の語られざる敢闘から、日露戦争の真実を明らかにします。第二特集は「Q&A 大奥はどんなところ?」です。
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乃木の儀は残った |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.72 |
国仲涼子 |
7p |
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【総力特集】旅順、そして奉天へ 乃木希典と日露戦争の真実
総論 旅順の合理的戦法と奉天の果断が、第三軍の奇跡を呼んだ |
中山隆志 |
14p |
ビジュアル1 いざ決戦の地、奉天へ |
20p |
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ビジュアル2 史上空前の規模! 開戦直前の日露両軍 |
22p |
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ビジュアル3 敵退路を遮断せよ! 第三軍、鉄道に肉迫す |
24p |
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ビジュアル4 28サンチ砲、保式機関砲…満洲軍の主力兵器 |
26p |
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ビジュアル5 精強ロシア軍の主力兵器と野戦陣地 |
28p |
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攻略要請の遅れと情報不足の中、「永久要塞」を陥落させたもの |
原 剛 |
30p |
二〇三高地を攻略する! 旅順艦隊撃滅の決断と開城を導いた激闘 |
松田十刻 |
36p |
痛恨の遼陽、前哨戦の沙河、黒溝台…奉天決戦に至るまでの道のり |
河合 敦 |
42p |
ビジュアル6 25万vs.31万! 日露両軍組織図 |
46p |
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大本営の命令は蹴ってしまえ! 老い耄れ軍団の驀進が敵を惑わす |
秋月達郎 |
48p |
状況戦術の真骨頂! 苛酷な任務に応えるための「二度の転進」とは |
中山隆志 |
52p |
年表・死闘に継ぐ死闘! 乃木第三軍の軌跡 |
56p |
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一挙に奉天へ直進! 秋山支隊の奇策とともに、第三軍の進撃は続く |
江宮隆之 |
58p |
コラム 日露戦争を知るための史料 |
65p |
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やってみせるしかあるまい…敵主力を引き付け、乃木の猛攻はやまず |
高橋文彦 |
66p |
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きまぐれ探検 昭和なスケッチ 第三十二回 笹塚界隈 |
本山賢司 |
74p |
奥女中が教えます! Q&A 大奥はどんなところ? 第一部 華やぎと伏魔殿…犬公方を取り巻く女性たち |
楠戸義昭 |
78p |
奥女中が教えます! Q&A 大奥はどんなところ? ビジュアル 女性たちの役職とそれぞれの一日 |
82p |
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奥女中が教えます! Q&A 大奥はどんなところ? 第二部 「玉の輿」も夢じゃない! 大奥のしきたり |
楠戸義昭 |
84p |
奥女中が教えます! Q&A 大奥はどんなところ? 第三部 毒、放火、色仕掛け…女の園を揺るがした大事件 |
楠戸義昭 |
90p |
アメリカを売った男 ―「二重スパイ」エイムズの暗躍 第三回 モグラを売り渡す |
吉田一彦 |
94p |
[連載小説]真田昌幸 連戦記 第三十五回 我、六道を懼れず |
海道龍一朗 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 山本兼一 |
114p |
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大久保長安と幕府転覆計画の謎 幕府最大の「裏実力者」は何を望んだのか |
江宮隆之 |
116p |
大国主命と薬、蹈鞴と人工衛星…… 時を越えて生きる古代出雲の文化 |
小林祥泰 |
122p |
特別グラビア |
菅野美穂 |
126p |
歴史街道クイズ 「戦国検定!」 |
132p |
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歴史街道・ロマンへの扉 伊勢神宮 |
鶴田純也 |
134p |
江戸の料理再現づくし 第五回 雑煮・焼きはまぐり |
向笠千恵子 料理再現・福田浩 |
136p |
続・自転車紀行 シルクロードをゆく 最終回 ヴェネツィアからローマへ |
長澤法隆(写真・文) |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。