上杉景勝
発売日
2003年01月06日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-57875-0

上杉景勝
越後の雄としての誇りに生きた名将

著者 星亮一著 《作家》
主な著作 浅井長政』(PHP研究所)
税込価格 586円(本体価格533円)
内容 父・謙信の跡を継ぎ、越後の雄としての誇りに生きた上杉景勝。補佐役・直江兼続とともに、乱世に堂々たる気骨を示した名将の生涯。



 上杉家二代目当主であり、初代米沢藩主でもあった上杉景勝。「近臣の前では一度しか笑ったことがない」といわれるほど寡黙で、養父・謙信を凌ぐ芯の強さをもっていた彼は、69歳で没するまで、謙信の跡継ぎとして、必死に上杉の名を守り続けた。

 景虎との家督相続争いに勝ち、豊臣秀吉政権で五大老に列した景勝であったが、秀吉の没後、天下は徳川家康のものになりつつあった。謙信の魂を受け継いだ、義理人情に厚い男・景勝は、石田三成に呼応して徳川家康に立ち向かう。その結果、会津百二十万石から米沢三十万石へ削封の処分を下されるが、その後も戦国の男としての気骨を堅持し、名門上杉家の基礎を築いた。

 本書は、越後から会津へ、会津から米沢へと波乱に満ちた世の中にあって、義に生きた上杉景勝の生涯を、秀吉にも家康にもうらやましがられるほどの阿吽の呼吸であった、執政・直江兼続との二人三脚をからめて描ききった歴史小説である。文庫書き下ろし。