最後の対話
発売日
2001年12月19日
判 型
四六判並製
ISBN
978-4-569-61935-4

ナショナリズムと戦後民主主義
最後の対話

著者 福田和也
大塚英志
主な著作 ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法』(PHP研究所)
税込価格 1,430円(本体価格1,300円)
内容 同時多発テロ、日本国憲法からサブカルチャーまで――。イデオロギーを超える言論を展開してきた両気鋭による決定版・新世紀日本論。



 「憲法」「教科書」「靖国参拝」「日本とアジア」等の問題をめぐる昨今の議論が、旧態依然たるイデオロギー闘争に終始するのはなぜか。それは、冷戦崩壊から十年経たいまなお、われわれ日本人の思考が停止しているからではないか。さらにいえば、旧来の「右」「左」を象徴する言葉としての「ナショナリズム」「戦後民主主義」ときちんと対峙し、総括してこなかったからではないか。

 福田和也氏と大塚英志氏はまさに、それぞれに「ナショナリズム」「戦後民主主義」という看板を背負いながらも、自身の立場に安住することなく、対話を重ねてきた。そこから仄見えてくるものは、覇を争う駆け引きではなく、日本および日本人の輪郭である。

 その両著者が、本書をもって、長い対話に終止符を打つ。それはおそらく、両著者、そして日本人全体が「新しい日本のかたち」を模索するうえで不可避なことなのだろう。混迷の新世紀に考える、日本の「これまで」と「これから」。