昭和史の授業
発売日
2004年07月05日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-63640-5

昭和史の授業

著者 鷲田小彌太著 《札幌大学教授》
主な著作 「やりたいこと」がわからない人たちへ』(PHP研究所)
税込価格 1,650円(本体価格1,500円)
内容 昭和史という空間を理解するためには、流行の軍事的側面よりも、思想の流れを見ることがより重要である。入魂の書き下ろし。



 「昭和」という言葉から、「戦争」という連想にいたる人は数多い。それほどに、日本人には、あの敗戦が骨身にしみている。それゆえか、「昭和史」と銘打って、お決まりのように戦争期の流れを綴り、連綿と軍部を批判し、「この愚をくりかえしてはならない!」などと絶叫して終わってしまう本が読者の共感を得やすいらしい。しかし、それでいいのか? そんなセンチメンタルな回顧ばかりして、冷静な時代分析をおざなりにする態度でよいわけがない! 本書は、その疑問にあえて答えるべく執筆された。曰く、 「昭和史とは日本の社会主義との闘争史である」という、新鮮な視点のもとに成り立つ、非常に知的な議論である。今こそ、「戦争と平和」という単純思考を超えて「昭和史」を考える時代が始まったのである。日本人の新たな知的成熟への出発点となる一冊である。